生化学Ⅲ

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 生化学Ⅲ
科目番号 0069 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 基礎分子生物学 第4版 田村隆明・村松正實 著 東京化学同人
担当教員 遠藤 路子

到達目標

遺伝子DNAについて下記の事項を理解することを到達目標とする。
1)DNA、RNA、タンパク質が、それぞれ生命現象の中でどのような役割をしているか分子レベルで説明できる。
2)遺伝子組換え操作について説明ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1DNA、RNA、タンパク質が、それぞれ生命現象の中でどのような役割をしているか説明できる。DNA、RNA、タンパク質が、それぞれ生命現象の中でどのような役割をしているか分かる。DNA、RNA、タンパク質が、それぞれ生命現象の中でどのような役割をしているか理解できていない。
評価項目2遺伝子組換え操作について説明ができる。遺伝子組換え操作について分かっている遺伝子組換え操作について理解できていない
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる
JABEE d1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
遺伝子の本体であるDNAの物質としての性質・構造を学び、遺伝情報を正確に維持していくための機構について学習する。また、 原核生物、真核生物それそれの細胞の特徴を理解した上で、その細胞を利用する技術を学習する。細胞を利用するために重要な技術である遺伝子操作の原理と基礎概念をまず理解した上で、その操作技術や解析方法を学ぶ。 この科目は研究機関で遺伝子組換操作を行ていた教員が、その経験を活かし、DNAの基礎から操作技術について講義形式で授業を行う。
授業の進め方・方法:
教科書を中心に座学を行うが、内容が複雑な項目は適宜プリントやビデオを用い理解を深める。既に学習した生化学、微生物学、生物学が基礎となるため、十分な復習を要する。なお、火曜日の16:30~17:30をオフィスアワーとするので、質問のある学生は遠藤研究室に来室のこと。
また,次のような自学自習を60時間以上行うこと。
・授業内容を理解するため,教科書で予習する。
・授業内容の理解を深めるため,復習を行う。
・定期試験の準備を行う。
注意点:
二回の定期試験の平均点(90%)及び、授業中における口頭での質疑応答(10%)により総合的に評価を行う。原則として、再試は行わない。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 真核生物のセントラルドグマについて DNAの複製、転写-翻訳について理解していることを確認する
2週 真核生物の転写について 真核生物の転写について理解する
3週 ・真核生物の翻訳について
・DNAの突然変異
真核生物の翻訳について理解する。
DNAの複製で起こりうる突然変異について理解する
4週 DNAの損傷と修復  DNAの修復方法について理解する  
5週 タンパク質の構造と性質 タンパク質の構造と性質について理解する
6週 遺伝物質DNAの発見1 遺伝物質がDNAであることを証明した歴史を理解する1
7週 遺伝物質DNAの発見2 遺伝物質がDNAであることを証明した歴史を理解する2
8週 遺伝子工学の原理と基礎概念 遺伝子組換えの目的などについて理解する
2ndQ
9週 中間試験 1~8週目の試験を行う
10週 遺伝情報導入と形質転換1 遺伝子組換えの操作に関与する制限酵素、DNA合成酵素について理解する
11週 遺伝情報導入と形質転換2 宿主やベクターについて理解し、DNAの導入方法などについて理解する
12週 遺伝子操作技術とその応用1 遺伝子ライブラリーの種類、ライブラリーの作成方法について理解する。
13週 遺伝子操作技術とその応用2 目的遺伝子の探索方法について理解する。
14週 遺伝子の解析法1 遺伝子の解析方法について理解する。
15週 遺伝子の解析法2 遺伝子の解析方法について理解する。
16週 学年末試験 8週目~15週目の内容について試験を行う

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野生物化学ヌクレオチドの構造を説明できる。2前1,前2,前3,前4
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。2前1,前2,前3,前4
DNAの半保存的複製を説明できる。2前2,前4
RNAの種類と働きを列記できる。2前1
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。2前1
生物工学原核微生物の種類と特徴について説明できる。2前5,前8
真核微生物(カビ、酵母)の種類と特徴について説明できる。2前5,前8

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000010100
基礎的能力90000010100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000