到達目標
(1)酸と塩基の概念を把握し,弱酸・弱塩基,塩の水溶液,および緩衝液のpH計算ができる。
(2)錯体の定義、命名等の基礎的な用語と、錯体の構造や色について理論に基づいて説明できる。
(3)遷移元素とその化合物について説明し、利用できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 酸と塩基の概念を把握し,弱酸・弱塩基,塩の水溶液,および緩衝液のpH計算ができる。 | おおむね酸と塩基の概念を把握し,弱酸・弱塩基,塩の水溶液,および緩衝液のpH計算ができる。 | 酸と塩基の概念を把握し,弱酸・弱塩基,塩の水溶液,および緩衝液のpH計算ができない。 |
評価項目2 | 錯体の定義、命名等の基礎的な用語と、錯体の構造や色について理論に基づいて説明できる。 | 錯体の定義、命名等の基礎的な用語と、錯体の構造や色について理論に基づいてほぼ説明できる。 | 錯体の定義、命名等の基礎的な用語と、錯体の構造や色について理論に基づいて説明できない。 |
評価項目3 | 遷移元素とその化合物について説明し、利用できる。 | 遷移元素とその化合物についてほぼ説明し、利用できる。 | 遷移元素とその化合物について説明し、利用できない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 A-4
説明
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JABEE d1
説明
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教育方法等
概要:
この講義は、本校の教育目標のうち「基礎力」および演習を通じて「応用力」を養う科目となっている。無機化学はすべての元素、および炭素を含まない化合物を対象にしており、領域は広い。3年生で一部の基本的な内容については学習したが、無機化学にでは、酸塩基に関する溶液化学、錯体化学、遷移元素とその化合物について学習する。
授業の進め方・方法:
3年生までの化学に関する知識および3年生のときに学習した無機化学の内容(特に化合物名)を十分に学習しておいて欲しい。無機化学2では錯体や遷移元素とその化合物のような各論を中心に学習する。内容の不足分はレポートとして提出を求め,成績評価に反映する.なお、オフィスアワーは昼休憩または木曜日放課後とする。
また、本科目は学習単位科目であるため、以下のような自学自習を60時間以上行うこと。
・授業で課した3通のレポートを作成する。
・中間試験を含めた定期試験の準備をする。
・授業内容を理解するために授業中に配布した演習問題を行う。
注意点:
授業での各々の単元での到達目標が達成され、基礎的な知識が習得されたかを評価する。成績は、2回の試験の得点(70点)にレポート(30点)を考慮して評価する。定期試験の再試験は実施しない。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス、水に関する基本事項 |
水に関する基本事項(構造、水素結合、双極子モーメント等)を説明できる。
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2週 |
酸塩基の定義、水のイオン積、pH |
酸塩基の定義、水の電離平衡、水のイオン積、pHについて説明できる。
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3週 |
弱酸と弱塩基の電離と水溶液のpH |
弱酸と弱塩基の電離を説明し、水溶液のpHを計算できる。
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4週 |
塩の加水分解と水溶液のpH |
塩の加水分解を説明し、弱酸-強塩基の塩水溶液のpHを計算できる。
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5週 |
塩の水溶液のpH |
強酸-弱塩基、弱酸ー弱塩基の塩水溶液のpHを計算できる。
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6週 |
pKaとpKbの関係、緩衝溶液 |
水溶液中のpKaとpKbの関係、緩衝溶液を説明し、緩衝溶液のpHを計算できる。
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7週 |
溶解度積、HSAB理論 |
溶解度積の定義および難溶性塩の溶解度積を計算できる。 HSAB理論を説明できる。
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8週 |
中間試験 |
中間試験までの学習内容を説明できる。
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4thQ |
9週 |
錯体の定義、用語、命名法、構造、異性現象 |
錯体の定義、用語、命名法、構造、各種異性現象を説明できる。
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10週 |
原子価結合理論、静電結晶場理論 |
原子価結合理論、静電結晶場理論を説明できる。
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11週 |
分光学系列、d-d遷移 |
分光学系列、d-d遷移等を関連付けて錯体の色を説明できる。
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12週 |
錯体の安定度に及ぼす因子 |
錯体の安定度に及ぼす因子を説明できる。
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13週 |
有機金属化合物、錯体生成機構 |
いくつかの有機金属化合物を説明できる。 錯体生成機構(SN1とSN2)を説明できる。
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14週 |
遷移元素、遷移元素の化合物 |
遷移元素の単体の性質を説明できる。遷移元素の化合物の性質を説明できる。
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15週 |
期末試験 |
期末試験までの学習内容を説明できる。
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16週 |
期末試験の答案返却と回答 |
これまでの内容を理解することができる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 無機化学 | 配位結合の形成について説明できる。 | 2 | 後9,後10 |
水素結合について説明できる。 | 2 | 後1 |
錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。 | 2 | 後9 |
錯体の命名法の基本を説明できる。 | 2 | 後9 |
配位数と構造について説明できる。 | 2 | 後9 |
代表的な錯体の性質(色、磁性等)を説明できる。 | 2 | 後10,後11 |
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。 | 2 | 後14,後15 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |