物質工学実験Ⅱ

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 物質工学実験Ⅱ
科目番号 0074 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 特に定めない
担当教員 伊達 勇介,粳間 由幸,青木 薫

到達目標

テーマに合致した実験計画の立案ができる
データの取得と整理ができる。
データの妥当性に関する検討ができる。
関連知識・情報の調査をチームで分担して行うことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
テーマに合致した実験計画の立案テーマに合致した実験計画の立案ができる。テーマに合致した実験計画の立案が概ねできる。テーマに合致した実験計画の立案ができない。
データの取得と整理、観察。データの取得と整理、観察ができる。データの取得と整理、観察が概ねできる。データの取得と整理、観察ができない。
データの妥当性に関する検討。データの妥当性に関する検討を十分に行える。データの妥当性に関する検討を概ね行える。データの妥当性に関する検討ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる
JABEE d2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
物理化学・無機化学・生物学等に関連する各種の実験を通して、実験計画の立案、データの取得と整理、データの妥当性に関する検討、関連知識・情報の調査を総合的に行う訓練を行う。
企業人の話から業界分析の重要性を理解し、実際の商品の分析を通して開発に必要なマインドを理解する。
授業の進め方・方法:
提示された実験テーマとそのテーマに関する実験を行うための基本的な実験器具等に基づき、計画を立案し実行に移す。調査・研究をチームの構成員が分担して実験を行うこと。
物質工学の基礎を実践に生かすための幅広い知識・技術を習得するために、臨海実習、ものづくり実習を行なう。実験テーマ・実習に関する基礎知識を問う試験を後期期末試験で行う。
注意点:
詳細な指示はしない。受講者本人、属するチームが目的を意識し、全員がリーダーシップを発揮するよう期待する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 実験の本質と必要性、実験記録の必要性を説明できる。
2週 NMR測定と解析・単結晶X線結晶構造解析測定と解析(巡回テーマ) NMRの測定と未知試料の構造を決定することができる。単結晶X線結晶構造解析測定の原理を理解し、測定を通して解析することができる。
3週 水-アルコール混合系の密度変化と粘度(前後期共通 巡回テーマ) 水-アルコール混合系の密度変化と粘度を求めることができる。
4週 チオ硫酸ナトリウムの溶解熱測定(前後期共通 巡回テーマ) チオ硫酸ナトリウムの溶解熱測定を行い精度よく求めることができる。
5週 メタノール・ベンゼン混合系の沸点測定(前後期共通 巡回テーマ) 混合系の沸点測定を行い、精度よく求めることができる。
6週 実験の総合(前後期共通 巡回テーマ) 取得したデータ等について、具体的な解析と知見に関する適切なまとめができる。
7週 業界研究(企業人の話) 企業を取り巻く状況、先端技術を学び、あらゆる意味の将来に結びつけて考えることができる。
8週 業界研究(企業人の話) 企業を取り巻く状況、先端技術を学び、あらゆる意味の将来に結びつけて考えることができる。
2ndQ
9週 臨海実習(広島大学臨海実習施設 集中講義) 実習を通じて生態系と生物生産を理解する。
10週 臨海実習(広島大学臨海実習施設 集中講義) 実習を通じて生態系と生物生産を理解する。
11週 臨海実習(広島大学臨海実習施設 集中講義) 実習を通じて生態系と生物生産を理解する。
12週 臨海実習(広島大学臨海実習施設 集中講義) 実習を通じて生態系と生物生産を理解する。
13週 臨海実習(広島大学臨海実習施設 集中講義) 実習を通じて生態系と生物生産を理解する。
14週 臨海実習(広島大学臨海実習施設 集中講義) 実習を通じて生態系と生物生産を理解する。
15週 臨海実習(広島大学臨海実習施設 集中講義) 実習を通じて生態系と生物生産を理解する。
16週 臨海実習(広島大学臨海実習施設 集中講義) 実習を通じて生態系と生物生産を理解する。
後期
3rdQ
1週 酢酸メチルの加水分解速度((前後期共通 巡回テーマ) 加水分解速度を実験的に求めることができる。
2週 ダニエル・ボルタ電池の起電力(前後期共通 巡回テーマ) 電池の起電力について測定を行い、精度よく求めることができる。
3週 吸収スペクトルと発光スペクトル(前後期共通 巡回テーマ) 原理を理解し、スペクトルを測定することができる。
4週 パソコンの組み立てとネットワークの構築(前後期共通 巡回テーマ) パソコンのハードウェアを理解し、取り扱うことができる。
5週 実験の総合(前後期共通 巡回テーマ) 取得したデータ等について、具体的な解析と知見に関する適切なまとめができる。
6週 業界研究(企業人の話) 企業を取り巻く状況、先端技術を学び、あらゆる意味の将来に結びつけて考えることができる。
7週 業界研究(企業人の話) 企業を取り巻く状況、先端技術を学び、あらゆる意味の将来に結びつけて考えることができる。
8週 流通商品分析 実際に市場に流通している商品の特性分析を行うことができる。
特性分析が開発に結び付くことを実感する。
4thQ
9週 流通商品分析 実際に市場に流通している商品の特性分析を行うことができる。
特性分析が開発に結び付くことを実感する。
10週 流通商品分析 実際に市場に流通している商品の特性分析を行うことができる。
特性分析が開発に結び付くことを実感する。
11週 流通商品分析 実際に市場に流通している商品の特性分析を行うことができる。
特性分析が開発に結び付くことを実感する。
12週 流通商品分析 実際に市場に流通している商品の特性分析を行うことができる。
特性分析が開発に結び付くことを実感する。
13週 流通商品分析 実際に市場に流通している商品の特性分析を行うことができる。
特性分析が開発に結び付くことを実感する。
14週 流通商品分析 実際に市場に流通している商品の特性分析を行うことができる。
特性分析が開発に結び付くことを実感する。
15週 商品分析まとめ(プレゼンテーション) 商品分析がどのような意味があるかを説明できる。
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】有機化学実験加熱還流による反応ができる。4
蒸留による精製ができる。4
吸引ろ過ができる。4
再結晶による精製ができる。4
融点または沸点から生成物の確認と純度の検討ができる。4
分析化学実験中和滴定法を理解し、酸あるいは塩基の濃度計算ができる。4
代表的な定性・定量分析装置としてクロマト分析(特にガスクロ、液クロ)や、物質の構造決定を目的とした機器(吸光光度法、X線回折、NMR等)、形態観察装置としての電子顕微鏡の中の代表的ないずれかについて、その原理を理解し、測定からデータ解析までの基本的なプロセスを行うことができる。4前1,前2,前9,後16
固体、液体、気体の定性・定量・構造解析・組成分析等に関して必要な特定の分析装置に関して測定条件を選定し、得られたデータから考察をすることができる。4前1,前2,前9,後16
物理化学実験温度、圧力、容積、質量等を例にとり、測定誤差(個人差・器差)、実験精度、再現性、信頼性、有効数字の概念を説明できる。4前3,前4,前5,後16
各種密度計(ゲールサック、オストワルド等)を用いて、液体および固体の正確な密度を測定し、測定原理を説明できる。4前3,後16
粘度計を用いて、各種液体・溶液の粘度を測定し、濃度依存性を説明できる。4前3,後16
熱に関する測定(溶解熱、燃焼熱等)をして、定量的に説明できる。4前4,後16
分子量の測定(浸透圧、沸点上昇、凝固点降下、粘度測定法等)により、束一的性質から分子量を求めることができる。4
相平衡(液体の蒸気圧、固体の溶解度、液体の相互溶解度等)を理解して、平衡の概念を説明できる。4前5,後16
基本的な金属単極電位(半電池)を組み合わせ、代表的なダニエル電池の起電力を測定できる。また、水の電気分解を測定し、理論分解電圧と水素・酸素過電圧についても説明できる。4前6,後16
反応速度定数の温度依存性から活性化エネルギーを決定できる。4前7,後16
化学工学実験液体に関する単位操作として、特に蒸留操作の原理を理解しデータ解析の計算ができる。4
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3前11,後12,後13,後14,後15
合意形成のために会話を成立させることができる。3前11,後12,後13,後14,後15
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3前11,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。4前11
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。4
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。4
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。4
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。4
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。4
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる4
複数の情報を整理・構造化できる。4
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。4
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。4
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。4
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。4前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。4前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
法令やルールを遵守した行動をとれる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。1
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。1
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。1
企業には社会的責任があることを認識している。1
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。1
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。1
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。1
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。1
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。1
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。1
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。1後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。1
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。1
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度実習ノート合計
総合評価割合3015025624100
基礎的能力3015025624100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000