有機・無機材料

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 有機・無機材料
科目番号 0092 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 無機材料:塩川二朗 著「入門無機材料」 化学同人     有機材料:田中 誠ほか著,「新版 基礎高分子工業化学」,朝倉書店
担当教員 伊達 勇介,小川 和郎

到達目標

無機材料
(1)原子やイオン、分子の持つ特性がどのように無機材料の機能発現に関わっているかを説明できる。
(2)代表的な無機材料の特性が説明できる。
(3)粉体、焼結体、単結晶、薄膜の代表的な作製法について説明できる。
有機材料
(1)プラスチックの代表的な成型法および代表的なプラスチックの種類,性質,用途を説明できる。
(2)合成繊維の製造工程および代表的な繊維の種類,性質,用途を説明できる。
(3)ゴム弾性および代表的なゴムの種類,性質,用途を説明できる。
(4)代表的な機能性高分子材料の機能を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
無機材料1原子やイオン、分子の持つ特性がどのように無機材料の機能発現に関わっているかを説明できる。原子やイオン、分子の持つ特性がどのように無機材料の機能発現に関わっているかを概ね説明できる。原子やイオン、分子の持つ特性がどのように無機材料の機能発現に関わっているかを説明できない。
無機材料2代表的な無機材料の特性が説明できる。代表的な無機材料の特性が概ね説明できる。代表的な無機材料の特性が説明できない。
無機材料3粉体、焼結体、単結晶、薄膜の代表的な作製法について説明できる。粉体、焼結体、単結晶、薄膜の代表的な作製法について概ね説明できる。粉体、焼結体、単結晶、薄膜の代表的な作製法について説明できない。
有機材料1プラスチックの代表的な成型法および代表的なプラスチックの種類,性質,用途を説明できる。プラスチックの代表的な成型法および代表的なプラスチックの種類,性質,用途をある程度説明できる。プラスチックの代表的な成型法および代表的なプラスチックの種類,性質,用途を説明できない。
有機材料2合成繊維の製造工程および代表的な繊維の種類,性質,用途を説明できる。合成繊維の製造工程および代表的な繊維の種類,性質,用途をある程度説明できる。合成繊維の製造工程および代表的な繊維の種類,性質,用途を説明できない。
有機材料3ゴム弾性および代表的なゴムの種類,性質,用途を説明できる。ゴム弾性および代表的なゴムの種類,性質,用途をある程度説明できる。ゴム弾性および代表的なゴムの種類,性質,用途を説明できない。
有機材料4代表的な機能性高分子材料の機能を説明できる。代表的な機能性高分子材料の機能をある程度説明できる。代表的な機能性高分子材料の機能を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる
JABEE d1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
前期:無機材料(担当:伊達)
 無機材料の研究開発を担当していた教員がその経験を活かし、材料設計に欠かせない材料の基礎特性について講義を行うものである。ガラス、炭素材料などの代表的な無機材料を通して、原子やイオン、分子の持つ特性がどのように無機材料の機能発現に関わっているかを学習する。さらに、実用材料として利用する場合に、重要な形状の付与と関連する粉体、焼結体、単結晶、薄膜の製造について学習する。 
後期:有機材料(担当:小川)
 プラスチック・繊維・ゴム等の基礎的な材料から機能性高分子材料等の応用的な材料まで,合成法・物性・用途等の解説を中心に講義を行う。
授業の進め方・方法:
前期:無機材料
 講義中心で行う。必要に応じて視聴覚教材を使用する。
 各材料ごとに基礎的な原理を簡単に説明した後、材料の応用について説明するので、教科書第IV部に記載されている基礎的事項等を予習してくること。
後期:有機材料
 有機化学および高分子化学の基礎を理解していること前提に講義を進めるので,しっかり予習復習しておくこと。講義はPowerPointを用いて行う。なお,質問は昼休憩および放課後に,研究室で随時受け付ける。

 本科目は学修単位であるので,次のような自学自習を60時間以上行うこと。
  ・予習復習を行い,授業内容の理解を深める。
  ・単元ごとに演習問題を与えるので,各自取り組む。
  ・課題を与えるので,レポートに取り組む。
  ・定期試験の準備を行う。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス・序論 無機材料の概要について理解する.
2週 セラミクスの応用例 セラミクスの応用例について説明できる.
3週 ニューガラス ニューガラスについて説明できる.
4週 ニューカーボン ニューカーボンについて説明できる.
5週 無機繊維 無機繊維について説明できる.
6週 アモルファスシリコン アモルファスシリコンについて説明できる.
7週 超伝導材料 超伝導材料について説明できる.
8週 誘電体 誘電体について説明できる.
2ndQ
9週 固体電解質 固体電解質について説明できる.
10週 磁性材料 磁性材料について説明できる.
11週 発光材料 発光材料について説明できる.
12週 光ファイバー 光ファイバーについて説明できる.
13週 結晶,多結晶の作製 結晶,多結晶の作製について説明できる.
14週 アモルファス,薄膜,微粒子の作製 アモルファス,薄膜,微粒子の作製について説明できる.
15週 期末試験
16週 期末試験の答案返却と回答 これまでの内容を理解することができる。
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
石油の精製
高分子材料の分類
高分子材料の分類を説明できる。
2週 プラスチックの成型 プラスチックの代表的な成型法を説明できる。
3週 汎用プラスチック 代表的な汎用プラスチックの種類,性質,用途を説明できる。
4週 エンジニアリングプラスチック
スーパーエンジニアリングプラスチック
代表的なエンプラおよびスーパーエンプラの種類,性質,用途を説明できる。
高分子材料の耐熱性の条件を説明できる。
5週 熱硬化性樹脂 代表的な熱硬化性樹脂の種類,性質,用途を説明できる。
6週 天然繊維
再生繊維
半合成繊維
代表的な天然繊維の性質を説明できる。
半合成繊維と再生繊維の違いを説明できる。
代表的な再生繊維の製造方法を説明できる。
7週 合成繊維の製造 合成繊維の製造工程を説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 合成繊維 代表的な合成繊維の種類,性質,用途を説明できる。
10週 特殊機能繊維 高強度繊維や高弾性繊維の種類や用途を説明できる。
高弾性繊維が高弾性を生じる仕組みを説明できる。
11週 ゴムの性質 高分子の熱的性質から,ゴム状領域を説明できる。
ゴムの構造から,ゴム弾性を説明できる。
12週 汎用ゴム
特殊ゴム
代表的な汎用ゴム,特殊ゴムの種類,性質,用途を説明できる。
13週 熱可塑性エラストマー 熱可塑性エラストマーの構造から,その性質を説明できる。
熱可塑性エラストマーの種類を説明できる。
14週 機能性高分子 代表的な機能性高分子材料の機能を説明できる。
15週 期末試験
16週 振り返り・到達目標の確認 授業を振り返り,学習内容を再確認する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学高分子化合物がどのようなものか説明できる。3
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。3
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。3
高分子の熱的性質を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000