分析化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 分析化学Ⅱ
科目番号 0106 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 藤井 雄三,谷藤 尚貴,礒山 美華

到達目標

(1)有機化合物の定性分析に使用する赤外吸収,NMRの基礎的原理を説明することができ、各スペクトルから化合物 が同定できる。
(2)原子による発光あるいは吸光現象に基づいたICP発光分析,原子吸光分析の原理と定量分析法について説明する ことができる。
(3)X線を用いた粉末X線回折,蛍光X線分析の原理と特徴が説明できる。
(4)熱分析の原理と特徴が説明できる。
(5)生物系の分析の原理と特徴を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1有機化合物の定性分析に使用する赤外吸収,NMRの基礎的原理を説明することができ、各スペクトルから化合物 が同定できる。有機化合物の定性分析に使用する赤外吸収,NMRの基礎的原理を説明することができ、各スペクトルから化合物 がある程度同定できる。有機化合物の定性分析に使用する赤外吸収,NMRの基礎的原理を説明することができ、各スペクトルから化合物 が同定できない
評価項目2原子による発光あるいは吸光現象に基づいたICP発光分析,原子吸光分析の原理と定量分析法について説明する ことができる。原子による発光あるいは吸光現象に基づいたICP発光分析,原子吸光分析の原理と定量分析法についてある程度説明する ことができる。原子による発光あるいは吸光現象に基づいたICP発光分析,原子吸光分析の原理と定量分析法について説明できない。
評価項目3X線を用いた粉末X線回折,蛍光X線分析の原理と特徴が説明できる。X線を用いた粉末X線回折,蛍光X線分析の原理と特徴がある程度説明できる。X線を用いた粉末X線回折,蛍光X線分析の原理と特徴が説明できない。
評価項目4熱分析の原理と特徴が説明できる。熱分析の原理と特徴がある程度説明できる。熱分析の原理と特徴が説明できない。
評価項目5生物系の分析の原理と特徴を説明できる。熱分析の原理と特徴がある程度説明できる。熱分析の原理と特徴が説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
(1)機器分析の原理を理解し,知識を充実させるとともに理解力をつけさせる. (2)機器分析に必要な濃度等の基礎知識も復習する. (3)企業等で行っている水質・大気等の公定分析についての実践的知識を学習する.
授業の進め方・方法:
全て座学で行う.有機化学,無機化学,生化学分野で必要な機器分析の手法を十分に学習して欲しい.濃度計算につ いては再確認する.
また,本科目は学修単位であるため,以下のような自学自習を60時間以上行うこと.
・定期試験の準備をする.
・授業内容の理解を深めるため,復習を行う.
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,蛍光エックス線分析/礒山 蛍光エックス線分析について説明できる。
2週 粉末X線回折法/礒山 粉末X線回折法について説明できる。
3週 原子吸光分析法/礒山 原子吸光分析法について説明できる。
4週 発光分光分析法/礒山 発光分光分析法について説明できる。
5週 電気泳動/藤井雄 電気泳動について説明できる。
6週 PCR・DNA配列分析/藤井雄 PCR・DNA配列分析について説明できる。
7週 フローサイトメトリー・ELISA/藤井雄 フローサイトメトリー・ELISAについて説明できる。
8週 中間試験/礒山・藤井雄
2ndQ
9週 クロマトグラフィー/谷藤 クロマトグラフィーについて説明できる。
10週 クロマトグラフィー/谷藤 クロマトグラフィーについて説明できる。
11週 クロマトグラフィー/谷藤 クロマトグラフィについて説明できる。
12週 核磁気共鳴/谷藤 核磁気共鳴について説明できる。
13週 核磁気共鳴/谷藤 核磁気共鳴について説明できる。
14週 赤外分光・質量分析/谷藤 赤外分光・質量分析について説明できる。
15週 期末試験/谷藤
16週 学習のまとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。4
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。4
σ結合とπ結合について説明できる。4
混成軌道を用い物質の形を説明できる。4
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。4
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。4
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。4
共鳴構造について説明できる。4
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。4
芳香族性についてヒュッケル則に基づき説明できる。4
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。4
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。4
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。4
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。4
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。4
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。4
高分子化合物がどのようなものか説明できる。4
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。4
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。4
高分子の熱的性質を説明できる。4
重合反応について説明できる。4
重縮合・付加重合・重付加・開環重合などの代表的な高分子合成反応を説明でき、どのような高分子がこの反応によりできているか区別できる。4
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の反応を説明できる。4
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の特徴を説明できる。4
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。4
反応機構に基づき、生成物が予測できる。4
分析化学いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。4
電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。4
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。4
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。4
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。4
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。4
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。4
錯体の生成について説明できる。4
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。4
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。4
酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。4
キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。4
光吸収について理解し、代表的な分析方法について説明できる。4
Lambert-Beerの法則に基づく計算をすることができる。4
イオン交換による分離方法についての概略を説明できる。4
溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。4
無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。4
クロマトグラフィーの理論と代表的な分析方法を理解している。4
特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにデータ解析することができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000