到達目標
1 建築生産を行う上で、関連法令を遵守した届出、準備工事などの手順、手続きについて理解していること。
2 施工管理の5大管理項目のQCDSE(品質、原価、工程、安全、環境)および、品質の維持・改善活動のPDCAサイクルについて理解していること。
3 施工管理の手法である「施工計画書」を作成できること。
4 ペアまたはグループでの作業において、責任感を持ってチームワークに望み、合意形成ができること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 関連法令に従い、各種の書類の届出先を区別でき、工事を始めるための手順、手続きを理解している。 | ある程度の書類の届出先を理解している。 | 各種の書類があることが理解しておらず、届出先がわからない。また工事を始める手順がわからない。 |
評価項目2 | 五大管理項目説明ができ、品質の改善活動についても説明できる。 | 管理項目および改善活動の手法はあげることはできるが、その内容、意味などについては曖昧である。 | 管理項目および改善活動の手法などをあげることができない。 |
評価項目3 | 仮想建築物の数量(コンクリート・型枠・鉄筋)を基に適切な工程表が作成されており、施工計画書の目次に落ちがなく、内容にも関係仕様書の内容が十分盛り込まれている。 | ある程度の精度で工程表が作成でき、目次項目はあるもののその内容が十分でない。 | 目次、その内容ともに、関係仕様書の内容が盛り込まれていない。 |
評価項目4 | 班またはグループでの活動の際に、自分で作業した内容について他者に説明でき、他者の意見を取入れ、リーダーとして合意形成ができる。 | 班またはグループでの活動の際に、自分で作業した内容について他者に説明でき、他者の意見を取入れ、自己理解できる。 | 班またはグループでの作業に加わらず、自己の意見の発言も少なく、グループでの合意形成に寄与しない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 A-4
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JABEE d10
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JABEE d14
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JABEE d15
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教育方法等
概要:
建築生産は、請負契約、準備工事、躯体工事、仕上げ(内外装)工事の流れについて理解するとともに、建築基準法および関連法令の定義、運用方法などについて理解するものである。
この科目は、建設会社および技術コンサルタント会社で、技術、構法、および材料開発などの支援を担当していた教員が、その経験を活かして、実務でも必要な建築生産について講義の中で解説する。
授業の進め方・方法:
前期中間試験までは、座学の形式をとり、オリジナルテキストを用い、施工の管理方法や法体系、大まかな施工手順などについて解説をする。
前期中間試験後は、ペアまたは班によるグループによる形式とする。実際の現場で作成される「施工計画書」を作成する。作成を通し、建築生産に関する法・規定・仕様書、手順、および品質管理について自ら学ぶ。
また、次のような自学自習を合計60時間以上行うこと。
・授業内容を理解するため、予め配布したプリントや教科書で予習する。
・授業内容の理解を深めるため、復習を行う。
・課題を与えるので、レポートを作成する。
・定期試験の準備を行う。
注意点:
施工計画書の作成時には、参考となる資料をおさめたiPadを配布(授業時間内を基本とする)する。しかし、まとめ作業などでは各自のノートパソコンでWORDなどでまとめていくので、授業には持参すること。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
工程表の作成(1) -必要な工程の算出 |
施工の手順を考え、概略の(日数を無視した)工程を作成する。
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2週 |
工程表の作成(2) -ネットワーク工程表の作成 |
数量を基に歩掛かりを活用し、作業工程の必要日数を計算する。
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3週 |
工程表のチェック・修正 ○工程表提出 |
非常勤講師から作成した工程表に対する評価を受け、意見を参考に工程表を修正する。
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4週 |
施工計画書の品質管理部分の作成(1) |
工程表を基に、発注すべきコンクリート強度を決定し、1日の打設数量を決める。
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5週 |
施工計画書の品質管理部分の作成(2) |
フレッシュコンクリート時に管理する項目について記述する。
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6週 |
施工計画書の品質管理部分の作成(3) |
構造体コンクリート強度の検査と購入した受入れ検査の違いを理解し、検査項目、内容、管理基準などをまとめる。
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7週 |
施工計画書の品質管理部分の作成(4) -非常勤講師チェック |
打設後に関する項目について記述する。
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8週 |
○施工計画書の中間提出 |
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4thQ |
9週 |
施工計画書の品質管理部分の作成(5) |
型枠(せき板、支保工)の存置期間などについて記述する。
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10週 |
施工計画書の品質管理部分の作成(6) |
全体調整・修正をおこなう。
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11週 |
施工計画書の品質管理部分の作成(7) |
全体調整・修正をおこなう。
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12週 |
○施工計画書の提出 |
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13週 |
鉄骨工事、鉄筋工事 |
鉄骨工事の進め方について理解していること。鉄筋工事の品質管理項目について理解していること。
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14週 |
防水工事 |
断熱、歩行可、防水の種類について理解していること。
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15週 |
学年末試験 |
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16週 |
学年末試験の解答および解説 |
自らの問題点を把握し、修正することができる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系分野 | 施工・法規 | 請負契約(見積り、積算を含む)について説明できる。 | 3 | |
瑕疵・保証について説明ができる。 | 4 | |
現場組織の編成について説明できる。 | 3 | |
設計図書と施工図の関係について説明できる。 | 3 | |
各種書類の行政への届出先と期限について説明できる。 | 4 | |
ネットワーク工程表の計算ができる。 | 4 | |
バーチャート工程表について説明できる。 | 3 | |
5大管理項目(品質、原価、工程、安全、環境)の特徴について説明できる。 | 4 | |
鉄筋の加工について説明できる。 | 2 | |
継手(重ね、圧接、機械式、etc.)の仕組みについて説明できる。 | 2 | |
定着の仕様とメカニズムについて説明できる。 | 2 | |
鉄筋の組立ての基準・仕様について説明できる。 | 2 | |
かぶりの必要性、かぶり厚さの基準・仕様・法令について説明できる。 | 4 | |
型枠の材料、種類をあげることができる。 | 1 | |
型枠の組立て手順について説明できる。 | 1 | |
せき板の存置期間について説明できる。 | 3 | |
支保工の存置期間について説明できる。 | 3 | |
使用材料の試験・管理値について説明できる。 | 4 | |
生コンの発注について説明できる。 | 4 | |
運搬・締固め(打込み)の方法・手順について説明できる。 | 4 | |
養生の必要性について説明できる。 | 4 | |
現場組立て(建方)方法、工法について説明できる。 | 1 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 0 | 0 | 10 | 40 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 40 | 0 | 90 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 10 | 0 | 0 | 10 |