建築材料

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 建築材料
科目番号 0056 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 建築材料(第四版) 著者:橘高・杉山 市ヶ谷出版
担当教員 玉井 孝幸

到達目標

1 コンクリート、金属、木などの構造部材の物性、特性を理解し、適正な使用・活用方法を考えることが出来ること。
2 内・外装材の特性を理解し、適正な使用・活用方法を考えることが出来ること。
3 与えられた課題をグループによる共同で、調査、分析、まとめ、発表ができ、他者の意見を理解し、合意形成ができること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1構造部材の物性、特性を理解し、適正な使用・活用方法ができること。特性、物性は理解しているものの、適正な使用・活用の方法について説明できない。構造部材の特性、物性を理解していない。
評価項目2内・外装材の特性を理解し、適正な使用・活用方法はできること。特性は理解しているものの、適正な使用・活用の方法について説明できない。内・外装材の特性を理解していない。
評価項目3与えられた課題をグループによる共同で、調査、分析、まとめ、発表ができ、他者の意見を理解し、合意形成ができること。担当または自分で調査してきた事などの意見が言える。ただし課題解決時の分析が浅い。グループでの作業に参加しない、またはあまり寄与せず、合意形成ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる
JABEE d10 説明 閉じる
JABEE d14 説明 閉じる

教育方法等

概要:
建築物に使用される主な材料の製造方法、組成、性質などを理解し、使用目的に応じて適切に材料を選定し、計画的、経済的に材料を活用する事ができる能力を養う。
この科目は、建設会社および技術コンサルタント会社で、技術、構法、および材料開発などの支援を担当していた教員が、その経験を活かして、実務でも必要な建築材料について講義の中で解説する。
授業の進め方・方法:
前期中間まで、および前期中間以降は、座学を中心とした材料に対する知識を養う授業を行う。その他は建材メーカーのショールームの見学を核に、グループでの調査、まとめ、発表の形式をとる。
また、次のような自学自習を合計60時間以上行うこと。
 ・授業内容を理解するため、予め配布したプリントや教科書で予習する。
 ・授業内容の理解を深めるため、復習を行う。
 ・課題を与えるので、レポートを作成する。
 ・定期試験の準備を行う。
注意点:
一般の顧客も出入りするシュールームを使用した授業を行うため、一般客に対する配慮を行うこと。グループでの調査、まとめ、発表の際にはパソコンなどを用いるので、持参すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
建築材料とは
建築材料の開発・使用の歴史、変遷について理解している。
2週 セメント・コンクリート(1) 種類と製法について理解していること。
化学成分、組成について理解してること。
3週 セメント・コンクリート(2) セメントの物性、種類、特徴について理解していること。
4週 セメント・コンクリート(3) フレッシュコンクリートの性質について理解していること。
5週 セメント・コンクリート(4) 硬化コンクリートの物性について理解していること。
6週 セメント・コンクリート(5) 各種コンクリート(暑中、寒中、高流動、高強度など)の性質について理解していること。
7週 セメント・コンクリート(6) コンクリート製品について理解していること。
示方調合の計算できること。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 前期中間試験の解説
建材調査について
グループ・課題決定
建材メーカーのショールームを用いた建材調査の概要について理解している。
10週 建材についての調査(1)
対象メーカー、商品名、動向調査、使用方法、商品など
11週 建材についての調査(2)
質問リストの作成
ショールームで質問する内容をまとめることができる。
○提出・チェック要
12週 建材ショールーム見学・調査 質問項目に基づき質問できること。
調査した事に対してさらに深く質問することができる。
13週 同上
時間割調整により、2回を連続で実施
同上
14週 調査結果のまとめ(1)
ショールーム調査のまとめ
質問の結果をそれぞれが報告し、Q&Aを作成する。
15週 調査結果のまとめ(2)
調査結果を発表形式にまとめる。
発表形式に全体をまとめる。
○調査結果の提出
16週 調査結果の共有(ジグソー法) ジグソー法により各グループで調べた内容を、他のグループへ教え、質問を受ける。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野材料建築材料の変遷や発展について説明できる。3
建築材料の規格・要求性能について説明することができる。3
木材の種類について説明できる。2
傷(節など)について説明できる。2
耐久性(例えば腐れ、枯渇、虫害など)について説明できる。2
耐火性について説明できる。2
近年の木材工業製品(集成材、積層材など)の種類について説明できる。2
木材の成長と組織形成から、物理的性質の違いについて説明できる。2
セメントの製造方法(廃棄物の利用も含む)について説明できる。3
セメントの種類・特徴について説明できる。3
コンクリート用軽量骨材があることを知っている。2
混和材(剤)料の種類(例えばAE剤と減水剤、フライアッシュやシリカフュームなど)をあげることができる。2
コンクリートの調合のうち、水セメント比の計算ができる。4
スランプ、空気量について、強度または、耐久性の観点でその影響について説明できる。3
コンクリートの強度(圧縮、引張、曲げ、せん断)の関係について説明できる。3
各種(暑中・寒中など)・特殊(水密、高強度など)コンクリートの名称をあげることができる。3
コンクリート製品(ALC、プレキャストなど)の特徴について説明できる。2
耐久性(例えば中性化、収縮、凍害、塩害など)について現象名をあげることができる。3
建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。3
建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。3
非鉄金属(アルミ、銅、ステンレスなど)の分類、特徴をあげることができる。3
鋼材の耐久性(腐食、電食、耐火など)の現象と概要について説明できる。3
鋼材の応力~ひずみ関係について説明でき、その特異点(比例限界、弾性限界、上降伏点、下降伏点、最大荷重、破断点など)の特定と性質について説明できる。3
石材の種類・性質について説明できる。3
石材の使用方法について説明できる。3
屋根材(例えば和瓦、洋瓦、金属、アスファルト系など)の特徴をあげることができる。3
タイルの種類、特徴をあげることができる。3
ガラスの製法、種類をあげることができる。3
塗料の種類に応じた下地、使用環境などの適合性について説明できる。3
下地材の種類(例えば繊維板、パーティクルボード、石こうボードなど)をあげることができる。3
床の仕上げ材料(カーペット、フローリング、レベリング、長尺シート等)をあげることができる。3
内装材料(壁・天井)として(モルタル、しっくい、クロス、珪藻土、合板、ボードなど)をあげることができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合5020010200100
基礎的能力0000000
専門的能力50200020090
分野横断的能力000100010