一般工業力学

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 一般工業力学
科目番号 0004 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科 生産システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 入江敏博 著,「詳解 工業力学」,理工学社
担当教員 権田 岳

到達目標

工業力学では,基礎的な力学の知識を再確認し,実際の問題に適用できるような応用力を修得することが目標です.
(1) 力の合成,力のつりあいなどの静力学的概念を理解し,応用が出来る.
(2) 変位・速度・加速度といった運動の基礎的事項を理解し,応用が出来る.
(3) 運動方程式,角運動方程式の意味するところを理解し,応用が出来る.
(4) 仕事・エネルギ・運動量等の概念を理解し,応用が出来る.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1力の合成,力のつりあいなどの静力学的概念を理解し,応用が出来る.力の合成,力のつりあいなどの静力学的概念をある程度理解し,応用が出来る.力の合成,力のつりあいなどの静力学的概念を理解し,応用が出来ない.
評価項目2変位・速度・加速度といった運動の基礎的事項を理解し,応用が出来る.変位・速度・加速度といった運動の基礎的事項をある程度理解し,応用が出来る.変位・速度・加速度といった運動の基礎的事項を理解し,応用が出来ない.
評価項目3運動方程式,角運動方程式の意味するところを理解し,応用が出来る.運動方程式,角運動方程式の意味するところをある程度理解し,応用が出来る.運動方程式,角運動方程式の意味するところを理解し,応用が出来ない.
評価項目4仕事・エネルギ・運動量等の概念を理解し,応用が出来る.仕事・エネルギ・運動量等の概念をある程度理解し,応用が出来る.仕事・エネルギ・運動量等の概念を理解し,応用が出来ない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械や構造物を設計する上で,力学に関する知識は必要不可欠です.
工業力学は,力学の中でも特に機械工学に関連した部分を中心に講義します.
大部分は一般科目の物理学で学習した力学と重複しますが,工業力学では機械工学への応用という観点から授業を行ないます.
前半は主に構造物の強さなどを考える上で重要な静力学を中心に講義します.
また,後半は機械の運動を考える上で必要となる動力学を中心に講義します.
この科目は,企業で液封式真空ポンプおよび液封式圧縮機の設計業務,排水機場・揚水機場等のプラント設計業務を担当していた教員が,その経験を活かし,工業力学について講義形式で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
教科書に沿って,講義8割,演習2割程度の割合で授業を進める.
講義資料については,適宜,プリントしたものを配布する.
なお,授業内容に関する質問は,権田岳研究室で随時受け付ける.
本科目は学修単位であるため,,次のような自学自習を60時間以上行なうこと.
(1) 授業内容を理解するため,予め用意した教科書で予習する.
(2) 授業内容の理解を深めるため,復習を行なう.
(3) 適宜,課題を与えるので,レポートを作成する.
(4) 定期試験の準備を行なう.
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 工業力学の位置付けに関する説明,授業で使用する単位系の解説
物理量を扱う上で重要な概念である「次元」に関する説明
単位系および次元について理解し,説明できる.
2週 一点に働く力 静力学における「一点に働く力」について理解し,説明できる.
3週 剛体に働く力 静力学における「剛体に働く力」について理解し,説明できる.
4週 静力学と動力学 「静力学」および「動力学」の概要について理解し,説明できる.
5週 速度と加速度(1) 運動における「速度と加速度」について理解し,説明できる.
6週 速度と加速度(2) 運動における「速度と加速度」について理解し,説明できる.
7週 力と運動法則(1) 「力」および「運動法則」について理解し,説明できる.
8週 力と運動法則(2) 「力」および「運動法則」について理解し,説明できる.
4thQ
9週 演習問題(1) 第8週までの例題演習を理解する.
10週 剛体の運動(1) 「剛体の運動」について理解し,説明できる.
11週 剛体の運動(2) 「剛体の運動」について理解し,説明できる.
12週 摩擦 「摩擦」について理解し,説明できる.
13週 仕事とエネルギ(1) 「仕事」および「エネルギ」について理解し,説明できる.
14週 仕事とエネルギ(2) 「仕事」および「エネルギ」について理解し,説明できる.
15週 演習問題(2) 第14週までの例題演習を理解する.
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。4
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。4
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。4
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。4
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。4
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。4
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。4
仕事の意味を理解し、計算できる。4
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。4
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。4
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。4
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000