到達目標
技術者としての「基礎⼒」を養うために具体的には以下を⽬標とする。
(1) 潤滑の形態・分類(流体潤滑から固体接触まで)を理解することができる。
(2) 摩擦の種類と機構、固体表⾯の性質を理解することができる。
(3) 摩耗の形態・分類、潤滑油の物性と役割、添加剤の種類・作用などを理解することができる。
(4) 潤滑理論及び動圧の発生原理、軸受材としての多孔質体の特徴などを理解することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 潤滑の形態と効用、ストライベック線図などを理解し、十分且つ適切に説明することができる。 | 潤滑の形態と効用、ストライベック線図などを理解し、説明することができる。 | 潤滑の形態と効用、ストライベック線図などを理解し、説明することができない。 |
評価項目2 | 摩擦の機構や摩耗の分類、および潤滑油や添加剤の種類・作用を理解し、十分且つ適切に説明することができる。 | 摩擦の機構や摩耗の分類、および潤滑油や添加剤の種類・作用を理解し、説明することができる。 | 摩擦の機構や摩耗の分類、および潤滑油や添加剤の種類・作用を理解し、説明することができない。 |
評価項目3 | 流体潤滑理論としてのレイノルズの基礎方程式を十分に理解し、各種動圧作用と多孔質体への適用方法などを適切に説明することができる。 | 流体潤滑理論としてのレイノルズの基礎方程式を理解し、各種動圧作用と多孔質体への適用方法などを説明することができる。 | 流体潤滑理論としてのレイノルズの基礎方程式を理解し、各種動圧作用と多孔質体への適用方法などを説明することができない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 A-4
説明
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JABEE d1
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教育方法等
概要:
この講義は本校の教育⽬標のうち「基礎⼒」を養う科⽬である。具体的には、トライボロジーの基礎にテーマを絞り、潤滑表⾯→接触状態→摩擦・摩耗などの現象を理解すると共に、現実の機械要素であるすべり軸受に注⽬し、その潤滑理論、潤滑特性や潤滑剤の役割等を学習する。
授業の進め方・方法:
トライボロジーに関する知識は、現在のあらゆる技術分野でマクロ的あるいはミクロ的に応用が可能である。機械設計の中にトライボロジー的知見を取り⼊れた、省エネルギ・低環境負荷型トライボシステムを設計するために、機械設計法などを基礎科目・基礎知識として修得しておくこと。関連科目として流体⼒学特論、熱・物質移動論の履修を推奨する。質問については、授業以外では⽕、⽊曜⽇の16:30〜適宜⼤塚茂研究室にて対応する。
また、次のような⾃学⾃習を60時間以上⾏うこと。
・授業内容を理解するため、予め指定した教科書で予習する。・授業内容の理解を深めるため、復習を⾏う。・毎時間課題を与えるので、レポートを作成する。・定期試験の準備を⾏う。
注意点:
到達⽬標が達成されたかを、7〜10回程度の毎回のレポート提出(成績評価の60%)と、期末試験(成績評価の40%)とによって判断する。原則として追試は⾏わない。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
「講義ガイダンス、トライボロジーの成り⽴ち」︓摩擦の研究の始まり、および潤滑の形態と摩擦など。 |
トライボロジーという学問を概括的に捉えることができる。
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2週 |
「潤滑油の作用」︓潤滑油の種類と物理・化学的性質、添加剤など。 |
潤滑油の作用を概括的に捉えることができる。
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3週 |
「トライボロジーの役割」︓潤滑の形態と効用、ストライベック線図など。 |
トライボロジーの社会的・技術的役割および潤滑の形態と効用、ストライベック線図などを理解し、説明できる。
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4週 |
「固体表⾯の性質1」︓表⾯粗さの種類、表⾯層の構造、真実接触⾯積など。 |
表⾯粗さの種類、表⾯層の構造、真実接触⾯積などを理解し、説明できる。
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5週 |
「固体表⾯の性質2」︓アモントン-クーロンの法則、凹凸説と凝着説など。 |
アモントン-クーロンの法則、凹凸説と凝着説などを理解し、説明できる。
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6週 |
「摩擦の機構」︓乾燥摩擦・固体摩擦、クーロンの法則の限界、スティック-スリップ現象など。 |
乾燥摩擦・固体摩擦、クーロンの法則の限界、スティック-スリップ現象などを理解し、説明できる。
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7週 |
「境界潤滑と混合潤滑」︓物理吸着と化学吸着、境界摩擦の機構、速度・荷重・温度の影響など。 |
物理吸着と化学吸着、境界摩擦の機構、速度・荷重・温度の影響などを理解し、説明できる。
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8週 |
「表⾯の損傷」︓摩耗の分類、摩耗量の評価、固体潤滑剤。含油軸受における焼付きなど。 |
摩耗の分類、摩耗量の評価、固体潤滑剤。含油軸受における焼付きなどを理解し、説明できる。
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2ndQ |
9週 |
「潤滑油1」︓潤滑油の種類・作用、添加剤の種類・作用など。 |
潤滑油の種類・作用、添加剤の種類・作用などを理解し、説明できる。
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10週 |
「潤滑油2」︓潤滑油の物理・化学的性質など。 |
潤滑油の物理・化学的性質などを理解し、説明できる。
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11週 |
「潤滑油3」︓潤滑油粘度指数、潤滑油の寿命など。 |
潤滑油粘度指数、潤滑油の寿命などを理解し、説明できる。
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12週 |
「潤滑油4」︓グリースの種類、固体潤滑剤など。 |
グリースの種類、固体潤滑剤などを理解し、説明できる。
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13週 |
「流体潤滑理論1」︓ペトロフの式、タワーの実験。⼆次元レイノルズの基礎⽅程式など。 |
ペトロフの式、タワーの実験の理解と⼆次元レイノルズの基礎⽅程式などを理解し、説明できる。
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14週 |
「流体潤滑理論2」︓レイノルズの基礎方程式の三次元への拡張。各種動圧作用と多孔質体への適用など。 |
レイノルズの基礎方程式の三次元への拡張および各種動圧作用と多孔質体への適用などを理解し、説明できる。
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15週 |
実際のCFDソフトを用いたシミュレーション解析事例など。(株)ソフトウェアクレイドル製「SCRYU/tetra/ver.13」を使用 |
実際のCFDソフトを用いたシミュレーション解析を理解し実行できる。
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16週 |
「期末試験」 |
トライボロジー・軸受に関する理解と到達状況の把握。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 毎週の課題とレポート | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |