ディジタル信号処理

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 ディジタル信号処理
科目番号 0010 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科 生産システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 岩田彰編著,ディジタル信号処理,オーム社/太田正哉著,例解ディジタル信号処理入門,コロナ社
担当教員 森田 一弘

到達目標

本科目は,本校教育目標の「A.技術者としての基礎力」を養う科目である.工学への「基礎力」を養うために,ディジタル信号処理に関して次の内容を理解すること.
(1) ディジタル信号処理の特徴を説明できる.
(2) 離散時間システム,離散フーリエ変換およびz変換について説明できる.
(3) 線形予測法について説明でき,そのプログラムを作成することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ディジタル信号処理の特徴を説明できる.ディジタル信号処理の特徴をある程度説明できる.ディジタル信号処理の特徴を説明できない.
評価項目2離散時間システム,離散フーリエ変換およびz変換について説明できる.離散時間システム,離散フーリエ変換およびz変換についてある程度説明できる.離散時間システム,離散フーリエ変換およびz変換について説明できない.
評価項目3時系列信号データに線形予測法を適用するためのプログラムを作成し,将来のデータを予測できる.時系列信号データに線形予測法を適用するためのプログラムをある程度作成できる.時系列信号データに線形予測法を適用するためのプログラムを作成できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現在,ディジタル信号処理は,音声,画像,通信,計測,医用電子,メカトロニクスなど多くの分野に必要不可欠の技術になっている.乗算器と加算器,それに遅延器というごく基本的な要素から成り立ち,演算精度・再現性,適応信号処理への拡張,ソフトウェアとの親和性,誤り制御・暗号化技術の援用などの特徴を有している.
本科目では,ディジタル信号処理の基礎となるA/D変換とD/A変換,離散時間システムと離散フーリエ変換・z変換,ディジタルフィルタの原理と特性,統計的信号処理等について講義を行うとともに,ARモデルによる時系列データの推定に関する演習を行う. この科目は,企業で装置制御用信号処理システムおよび基本ソフトウェアの開発を担当していた教員が,その経験を活かし,計算機システムのハードウェア,ソフトウェア,プログラミング,信号処理等について講義形式で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
前半は,座学を中心にした講義を行い,必要に応じて課題を課すので提出すること.後半は,時系列信号データ解析の演習を実施する.試験は,前半の講義内容について実施する.後半の演習については演習結果をまとめてレポートとして提出すること.演習にはパソコンを使用するので持参すること.とにかく,積極的に授業に参加することが肝要である.なお,授業日の放課後17時までをオフィスアワーとするので,質問などがある場合には森田(一)研究室に来ること.
注意点:
(1)次のような自学自習を60時間以上行うこと.
・授業内容を理解するため,教科書およびあらかじめ配布したプリントで予習する.
・授業内容の理解を深めるため復習を行う.
・毎週ないしは隔週で課題を与えるので,レポートを作成し提出する.
・定期試験の準備を行う.
(2)到達目標に対する達成度を下記の割合で総合評価し,60点以上を合格とする.
・期末時点の評価点が40点以上60点未満の学生には再試験を実施し,60点に達した場合は合格とし,評価点を60点とする.
・レポート(課題)の提出が期限を遅れた場合にはレポート点を減点する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,ディジタル信号処理の特徴 ディジタル信号処理の特徴を説明できる.
2週 離散時間システム:概要 離散時間システム,離散フーリエ変換およびz変換について説明できる.
3週 離散時間システム:周波数特性 離散時間システム,離散フーリエ変換およびz変換について説明できる.
4週 離散時間システム:離散フーリエ変換 離散時間システム,離散フーリエ変換およびz変換について説明できる.
5週 離散時間システム:z変換 離散時間システム,離散フーリエ変換およびz変換について説明できる.
6週 離散時間システム:逆z変換 離散時間システム,離散フーリエ変換およびz変換について説明できる.
7週 中間試験
8週 中間試験解答 中間試験結果について,自らの問題点を理解し修正できる.
4thQ
9週 離散時間システム:伝達関数と安定性 離散時間システム,離散フーリエ変換およびz変換について説明できる.
10週 離散時間システム:演習 離散時間システム,離散フーリエ変換およびz変換について説明できる.
11週 ディジタルフィルタの原理と特性 ディジタルフィルタの特徴を説明できる.
12週 自己回帰モデル 自己回帰モデルの特徴について説明できる.
13週 線形予測法 線形予測法の原理について説明できる.
14週 線形予測法を用いた信号処理(演習) 線形予測法を適用するためのプログラムを作成できる.
15週 線形予測法を用いた信号処理(演習) 線形予測法を適用するためのプログラムを作成できる.
16週 まとめ ディジタル信号処理の特養とその応用について説明できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験演習相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合50000050100
基礎的能力50000050100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000