日本語表現法

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 日本語表現法
科目番号 0017 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科 生産システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 なし(配布するプリントのみ)
担当教員 羽原 卓也

到達目標

1.日本の(文学)作品やテキストについて、文脈に即してきちんと要約・考察することができる。用語についてきちんと理解することができる。
2.日本語の表現やテキストの主張に関して調査を通して理解を深め、他者に向けて自身の考察の妥当性を説明できる。
3.日本語や文学作品に関する議論を他の者と行ない、より望ましい結論を得られる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1日本の(文学)作品やテキストについて、文脈に即してきちんと要約・考察することができる。用語についてきちんと理解することができる。日本の(文学)作品やテキストについて、文脈に即してきちんと要約・考察することができる。用語についてきちんと理解することができる。日本の(文学)作品やテキストについて、文脈に即して半分程度要約・考察することができる。用語について半分程度理解することができる。日本の(文学)作品やテキストについて、文脈に即してきちんと要約・考察することができない。用語についてきちんと理解することができない。
2日本語の表現やテキストの主張に関して調査を通して理解を深め、他者に向けて自身の考察の妥当性を説明できる。日本語の表現やテキストの主張に関して調査を通して理解を深め、他者に向けて自身の考察の妥当性を説明できる。日本語の表現やテキストの主張に関して調査を通して理解を深め、ある程度他者に向けて自身の考察の妥当性を説明できる。日本語の表現やテキストの主張に関して調査をすることができず、理解を深め、他者に向けて自身の考察の妥当性を説明できない。
3日本語や文学作品に関する議論を他の者と行ない、より望ましい結論を得られる。他の者と充実した議論を行う中で、自分一人では決して到達しえなかった新たな捉え方に達している。疑問点を他の者と共有して話し合い、一応の結論と言えそうなものを得ることができる。疑問点があっても、他者とそれを共有できず、噛み合わない話し合いに終始するか、そもそも話し合いというべきものに発展させることすらできずにいる。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-2 説明 閉じる
JABEE a 説明 閉じる

教育方法等

概要:
講義の前半はテキストを読み進め、(文系の)研究で求められるようなスタイルの習得を目指す。テキストの内容理解を確認するための課題(宿題)が毎回出る。後半の発表では、受講者がテキストのうち一章を選び、その話題にまつわる一作を取り上げて実例調査を行ない、分析し考察を加え報告する。調査対象とする資料は、近現代の新聞、雑誌、書籍、漫画、アニメ、映画、論文等の諸メディアである。これにより、さまざまな事物がいかに描写されているか正確にとらえ、的確に表現する力を養っていく。
この科目で授業担当者が求めるのは、次の3点である。
①毎時間テキスト(適宜範囲を指示する)を読み、その要約と考えたことを書いてもらう。それを覚悟しておくこと。
②発表者は、自分の発表に対していろいろな角度から意見やアドバイスがもらえるよう、他の受講者に対して事前にどのようなことを扱うのか、何を読んできて欲しいかなどを提示すること。
③それに基づいて他の受講者も、提示された課題図書を必ず読み、予習して授業に臨むこと。そして、他人の発表に対して必ず質問・アドバイス等すること。
授業の進め方・方法:
初回、第2週はガイダンスや研究方法の紹介を行う。第3週~第10週は、「機械」表象(ロボットやAI等でも可)にまつわる作品・用例調査と分析の方法を、テキストを参照しながら紹介し、受講者の要約・考察を基にその妥当性を議論する。第11回からは、予め割り振った順序で、受講者が一人ひとり研究発表を行なう。発表時間は質疑応答を含めて25分程度とする。研究内容としては、各章で話題となる「機械」を取り上げ、近現代における使用実態を調査・分析すること以外には特に指定しない。「機械」そのものではなく、類するものについて調べたい場合は、個別に相談に応じる。発表にはwordを用いることとし、それを印刷したものを出席者に配布する。そのため、発表日より何日か前の日に、発表用データを提出してもらう(印刷と配布は授業担当者が行う)。発表者は、出席者や授業担当者との質疑応答を踏まえ、改善すべき点を改善したものをレポートとしてまとめ、授業最終日までに提出することとする。出席者には、毎時、評価シートを配布し、発表者を詳細に評価してもらう。
従って、授業時間以外に次のような自主学習・活動を60時間以上行なうことが必要となる。
・初回から数回に分けて授業で説明する調査研究方法の理解
・テキストならびに他の資料の読解、文献の調査と分析、及び発表資料の作成
・レポートの作成
注意点:
基本的には個人での研究発表を想定しているが、受講者数次第によってグループ発表になることがある。グループ発表になったとしても、すべての受講者に発表を課し、必ず考察を発表・レポートにまとめてもらう。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス/発表順序割り振り 授業の進め方について。発表の仕方、レポートのまとめ方について。
2週 テキストの紹介、日本近代文学の研究方法の紹介 テキストの読み方、近現代の作品を研究するための資料の扱い方を知る。
3週 テキストの読解① テキストを読み進める。読んだ箇所の要約・考察を各400字程度でまとめられる。
4週 テキストの読解② テキストを読み進める。読んだ箇所を要約・考察を行い、他者に分かりやすい表現で伝えることができる。他者と議論し考えを深めることができる。
5週 テキストの読解③ テキストを読み進める。読んだ箇所を要約・考察を行い、他者に分かりやすい表現で伝えることができる。他者と議論し考えを深めることができる。
6週 テキストの読解④ テキストを読み進める。読んだ箇所を要約・考察を行い、他者に分かりやすい表現で伝えることができる。他者と議論し考えを深めることができる。
7週 テキストの読解⑤ テキストを読み進める。読んだ箇所を要約・考察を行い、他者に分かりやすい表現で伝えることができる。他者と議論し考えを深めることができる。
8週 テキストの読解⑥  /中間レポート テキストを読み進める。読んだ箇所を要約・考察を行い、他者に分かりやすい表現で伝えることができる。他者と議論し考えを深めることができる。
2ndQ
9週 テキストの読解⑦ テキストを読み進める。読んだ箇所を要約・考察を行い、他者に分かりやすい表現で伝えることができる。他者と議論し考えを深めることができる。
10週 テキストの読解⑧ テキストを読み進める。読んだ箇所を要約・考察を行い、他者に分かりやすい表現で伝えることができる。他者と議論し考えを深めることができる。
11週 受講者による発表➀ 資料の読解・要約・考察の過程を実践し、自身のオリジナルの考えを深めるとともに、それを他の者に伝え意見を請う段階に達している。
12週 受講者による発表② 資料の読解・要約・考察の過程を実践し、自身のオリジナルの考えを深めるとともに、それを他の者に伝え意見を請う段階に達している。
13週 受講者による発表③ 資料の読解・要約・考察の過程を実践し、自身のオリジナルの考えを深めるとともに、それを他の者に伝え意見を請う段階に達している。
14週 受講者による発表④ 資料の読解・要約・考察の過程を実践し、自身のオリジナルの考えを深めるとともに、それを他の者に伝え意見を請う段階に達している。
15週 受講者による発表⑤ 資料の読解・要約・考察の過程を実践し、自身のオリジナルの考えを深めるとともに、それを他の者に伝え意見を請う段階に達している。
16週 最終レポート 発表を基に、他者の考えを踏まえよりよいものに仕上げることができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。4前1,前2,前3,前4
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。4前1,前2,前3,前4
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。4前1,前2,前3,前4
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。4
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。4前1,前16
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。4前16
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。4前1,前2,前3,前16
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。4
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。4前2,前3,前4,前16
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。4前2,前3,前4,前16
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。4前2,前3,前4,前16
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。4前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。4前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。4前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。4前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。5前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。5前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。5前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。5前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。5前2,前3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。5前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
他者の意見を聞き合意形成することができる。5前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
合意形成のために会話を成立させることができる。5前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。5前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。5前1,前2,前3,前4,前16
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。5前1,前2,前3,前4,前16
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。5前2,前3,前4,前16
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。5前2,前3,前4,前16
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。5前2,前3,前4,前16
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。5前1,前2,前3,前16
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる5前2,前3,前16
複数の情報を整理・構造化できる。5前1,前2,前3,前16
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。5前1,前2,前3,前16
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。5前1,前2,前3,前16
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。5前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。5前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。5前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
事実をもとに論理や考察を展開できる。5前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。5前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15

評価割合

最終レポート発表(レポート)相互評価要約・考察ポートフォリオ中間レポート合計
総合評価割合20302020010100
基礎的能力101010100040
専門的能力101001001040
分野横断的能力0101000020