品質管理工学

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 品質管理工学
科目番号 0022 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科 生産システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 細谷克也 著,(株)日科技連出版社,「やさしいQC手法演習 QC七つ道具 新JIS完全対応版」
担当教員 松本 至

到達目標

(1)「QC七つ道具」を利用し,目的に沿ったデータ収集と得られたデータの整理,適切な解析ができる.
(2) 管理図が作成でき,それによって品質の管理ができる.
(3) 適切な検定と推定ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1「QC七つ道具」を利用し,目的に沿ったデータ収集と得られたデータの整理,適切な解析ができる.「QC七つ道具」を利用し,目的に沿ったデータ収集と得られたデータの整理,適切な解析がある程度できる.「QC七つ道具」を利用し,目的に沿ったデータ収集と得られたデータの整理,適切な解析ができない.
評価項目2管理図が作成でき,それによって品質の管理ができる.管理図が作成でき,それによって品質の管理がある程度できる.管理図が作成でき,それによって品質の管理ができない.
評価項目3適切な検定と推定ができる.適切な検定と推定がある程度できる.適切な検定と推定ができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる
JABEE d1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義では,品質管理の基本的な考え方と必要性を講義した上で,実践的な品質管理の手法である「QC七つ道具」を取り上げ,その確率統計的意味や実際の工程への応用について解説する。具体的には,パレート図の利用による要因のしぼり込み,ヒストグラムと工程能力,散布図による2変量間の関係把握と相関の検定,層別の利用,チェックシート,特性要因図,管理図を利用した工程の管理について学習する。
 また,「QC七つ道具」の基礎となっている,統計的知識とその解析方法について解説する。具体的には,データや変数の種類と特性,確率の概念と確率分布,その応用としての推定・検定とその実際の応用例について学習する。
授業の進め方・方法:
難解な数式の展開は必要最小限に留め,例題を用いた演習形式を中心に授業を行う.基本的には,コンピュータ(ソフトはExcelおよび品質管理の専用ソフトであるStatWorks)を利用する. 特に,オフィスアワーとして時間を設けないが,放課後など適宜研究室を訪ねられたい.
注意点:
次のような自学自習を60時間以上おこなうこと.
・授業内容を理解するため,あらかじめ配布したプリントで予習する.
・授業内容の理解を深めるため,復習をおこなう.
・毎時間,課題を与えるので,レポートを作成する.
・定期試験の準備をおこなう.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス(講義の進め方,評価の説明ほか),品質管理における統計手法の必要性,データの種類,QC七つ道具 講義の概要を理解し,品質管理における統計手法の必要性,データの種類,QC七つ道具の概略について知る.
2週 パレート図(その1) パレート図について理解する.
3週 パレート図(その2),チェックシート パレート図を実際に作成できる,チェックシートについて理解し,実際に作成できる.
4週 ヒストグラムとヒストグラムの分類 ヒストグラムとヒストグラムの分類について理解する.
5週 ヒストグラムの作成方法と層別の利用,工程能力指数 ヒストグラムを実際に作成できる.層別を利用したヒストグラムを作成できる.工程能力指数を求めることができる.
6週 散布図と散布図の分類,相関係数,回帰直線 散布図と散布図の分類,相関係数,回帰直線について理解する.
7週 散布図の作成方法と符号検定 散布図を作成できる.符号検定を用いて相関を検定できる.
8週 特性要因図,グラフ 特性要因図,グラフについて理解する.
2ndQ
9週 管理図による品質管理(その1) 管理図による品質管理について理解する.
10週 管理図による品質管理(その2) 計量値の管理図を作成でき,作成した管理図により工程の安定性について検討できる.
11週 管理図による品質管理(その3) 計数値の管理図を作成でき,作成した管理図により工程の安定性について検討できる.
12週 母集団と試料,確率変数と確率分布 母集団と試料,確率変数と確率分布について理解する.
13週 平均値と分散の検定,推定(その1) 平均値と分散の検定,推定について理解する.
14週 平均値と分散の検定,推定(その2) 平均値と分散の検定と推定ができる.
15週 期末試験 9週から14週までの内容を再度確認し,その内容について説明でき,実際に演算できる.
16週 復習 9週から14週までの内容を再度確認し,その内容について説明でき,実際に演算できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力70000030100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000