概要:
機械系の学生だけでなく,電気・電子系の学生にとっても,モノ作りの基礎である機械加工法の知識は不可欠です.
この授業では,前半で機械加工法の体系的な理解の基礎となる切削理論および工具摩耗・工具寿命,切削油剤などの各論について概説します.
これらの基礎知識の応用として,後半では主として設計者の観点から知っておくべき機械加工法の特徴や用途,コストなどについて概観し,製品の製造において適切な加工法を選択することの重要性を説明します.また,量産プロセスにおける工程や公差の管理,実際の製品に生じる不具合などの原因と機械加工工程との関連,最近開発された新しい機械加工法や,周辺技術などについても取り上げます.
授業の進め方・方法:
受講生の皆さんは,設計者・開発者の視点をもってこれまでに学んだ機械加工法の知識を再度見直見直してください.授業内容に対する質問がある場合は随時受け付けるので研究室に来室してください.
この授業を修得するためには,次のような自学自習が60時間以上必要です.
・指定する教科書を事前に読んで予習する
・各授業の終了後,ノートなどを整理して復習する
・適宜課される課題に対して,レポート執筆のための調査検討を行う
・試験に備えた復習
注意点:
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 工作 | 鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。 | 5 | |
精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。 | 5 | |
鋳物の欠陥について説明できる。 | 5 | |
溶接法を分類できる。 | 5 | |
ガス溶接の接合方法とその特徴、ガスとガス溶接装置、ガス溶接棒とフラックスを説明できる。 | 5 | |
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。 | 5 | |
サブマージアーク溶接、イナートガスアーク溶接、炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる。 | 5 | |
塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。 | 5 | |
降伏、加工硬化、降伏条件式、相当応力、及び体積一定則の塑性力学の基本概念が説明できる。 | 5 | |
平行平板の平面ひずみ圧縮を初等解析法により解くことができる。 | 5 | |
軸対称の圧縮を初等解析法により解くことができる。 | 5 | |
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。 | 5 | |
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。 | 5 | |
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。 | 5 | |
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。 | 5 | |
切削工具材料の条件と種類を説明できる。 | 5 | |
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。 | 5 | |
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。 | 5 | |
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。 | 5 | |
砥石の三要素、構成、選定、修正のしかたを説明できる。 | 5 | |
ホーニング、超仕上げ、ラッピングなどの研削加工を説明できる。 | 5 | |