知的制御システム

科目基礎情報

学校	米子工業高等専門学校	開講年度	令和03年度 (2021年度)
授業科目	知的制御システム
科目番号	0034	科目区分	専門 / 選択
授業形態	講義	単位の種別と単位数	学修単位: 2
開設学科	専攻科 生産システム工学専攻	対象学年	専2
開設期	前期	週時間数	2
教科書/教材	田中一男著，「アドバンストファジィ制御」，共立出版 / K. Tanaka and H. O. Wang, "FUZZY CONTROL SYSTEMS DESIGN and ANALYSIS", JOHN WILEY & SONS, INC
担当教員	宮田 仁志

到達目標

1. 「高度知的制御」と「モデルに基づいたファジィ制御」との違いを説明できる。
2. 「高度知的制御」と「モデルに基づいたファジィ制御」との違いを説明できる。
3. モデルに基づいて，ファジィ制御系の解析ができる。
4. モデルに基づいて，ファジィ制御系の設計ができる。　

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	「高度知的制御」と「モデルに基づいたファジィ制御」との違いを説明できる。	「高度知的制御」と「モデルに基づいたファジィ制御」との違いをある程度説明できる。	「高度知的制御」と「モデルに基づいたファジィ制御」との違いを説明できない。
評価項目2	「高度知的制御」と「モデルに基づいたファジィ制御」との違いを説明できる。	「高度知的制御」と「モデルに基づいたファジィ制御」との違いをある程度説明できる。	「高度知的制御」と「モデルに基づいたファジィ制御」との違いを説明できない。
評価項目3	モデルに基づいて，ファジィ制御系の解析ができる。	モデルに基づいて，ファジィ制御系の解析がある程度できる。	モデルに基づいて，ファジィ制御系の解析ができない。
評価項目4	モデルに基づいて，ファジィ制御系の設計ができる。	モデルに基づいて，ファジィ制御系の設計がある程度できる。	モデルに基づいて，ファジィ制御系の設計ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 （機械・電気電子・物質工学などの各自の専門に関連した分野について，様々な技術的問題を解決するための基礎として必要とされる知識を修得する。）

JABEE d1 （専門工学（工学（融合複合・新領域）における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする）の知識と能力）

教育方法等

概要:

ファジィ制御の大きな流れである，「高度知識制御」及び「モデルに基づいたファジィ制御系の解析と設計」について解説する。授業は，「ソフトコンピューティング」及び「システム制御特論」の知識を前提として進めるので，それらの科目を履修していることが望ましい。

授業の進め方・方法:

ソフトコンピューティングの方法論である，ニューラルネットワーク，遺伝的アルゴリズム等を融合させて，知的制御システムを構成する方法について解説する。また，ファジィ制御と従来の制御理論との融合による，制御系の解析，設計について，実例を用いて解説する。制御系CADを用いた演習も取り入れるので，知識だけにとどまらず，制御系の解析，設計技術も身につけてもらいたい。

質問について：講義終了後や休憩時間等，随時対応する。
（宮田研究室　電気情報工学科棟1F　E-mail: [e-mail]）

注意点:

次のような自学自習を60時間以上行うこと．
・授業内容の理解を深めるため，配布した資料で復習を行う。
・授業中に配布する課題レポートに取り組む。
・ソフトコンピューティングの復習を行う。
・システム制御の復習を行う。
・定期試験の準備を行う。

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	ガイダンス，ソフトコンピューティングの方法論	ソフトコンピューティングの方法論について具体的に説明できる。
		2週	ファジィ理論とファジィ制御	ファジィ理論とファジィ論理を理解し、ファジィ制御について説明できる。
		3週	アドバンストファジィ制御	アドバンストファジィ制御の成り立ちについて説明できる。
		4週	ファジィ集合，ファジィ集合の基本演算	ファジィ集合とその基本演算について説明できる。
		5週	ファジィ関係，ファジィ推論	三段論法を拡張して、ファジィ関係、ファジィ推論について説明できる。
		6週	ファジィ制御の特徴，設計の基本手順	従来の制御とファジィ制御との違いを理解し、その特徴と設計の基本手順を説明できる。
		7週	エキスパートからの知識に基づく設計法1	ファジィ制御規則の導出の仕方を説明できる。
		8週	エキスパートからの知識に基づく設計法2	ファジィ制御規則のパラメータ調整の仕方を説明できる。
	2ndQ
		9週	エキスパートからの知識に基づく設計法3	ニューラルネット，遺伝的アルゴリズム等を用いたパラメータ調整について説明できる。
		10週	モデルに基づいたファジィ制御系の安定解析1	ファジィ制御系の構成，高木・菅野のファジィモデルについて説明できる。
		11週	モデルに基づいたファジィ制御系の安定解析2	安定条件，リアプノフ関数の構成法について説明できる。
		12週	モデルに基づいたファジィ制御系の設計1	ファジィ制御系の設計の手順，並列分散的補償について説明できる。
		13週	モデルに基づいたファジィ制御系の設計2	ファジィ制御器の設計について具体的に説明できる。
		14週	モデルに基づいたファジィ制御系の設計3	ファジィ制御の応用事例について説明できる。
		15週	期末試験
		16週	復習

評価割合

	試験	発表	相互評価	態度	ポートフォリオ	その他	合計
総合評価割合	80	0	0	0	0	20	100
基礎的能力	30	0	0	0	0	10	40
専門的能力	30	0	0	0	0	5	35
分野横断的能力	20	0	0	0	0	5	25