トライボロジー・軸受特論

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 トライボロジー・軸受特論
科目番号 0040 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科 生産システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「トライボロジー⼊⾨」岡本純三他2名著、幸書房 /参考書:「基礎から学ぶトライボロジー」橋本巨著、森北出版、「トライボロジー」⼭本雄⼆他1名著、理⼯学社
担当教員 大塚 宏一

到達目標

技術者としての「基礎⼒」を養うために具体的には以下を⽬標とする。
(1) 潤滑の形態・分類(流体潤滑から固体接触まで)を理解することができる。
(2) 摩擦・摩耗の種類と機構、固体表⾯の性質を理解することができる。
(3) 潤滑油の物性と役割、添加剤の種類・作用などを理解することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1潤滑の形態・分類を理解し、十分且つ適切に説明することができる。潤滑の形態・分類を理解し、説明することができる。潤滑の形態・分類について、説明することができない。
評価項目2摩擦・摩耗の種類と機構、固体表⾯の性質を理解し、十分且つ適切に説明することができる。摩擦・摩耗の種類と機構、固体表⾯の性質を理解し、説明することができる。摩擦・摩耗の種類と機構、固体表⾯の性質について、説明することができない。
評価項目3潤滑油の物性と役割、添加剤の種類・作用を理解し、十分且つ適切に説明することができる。潤滑油の物性と役割、添加剤の種類・作用を理解し、説明することができる。潤滑油の物性と役割、添加剤の種類・作用について、説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる
JABEE d1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この講義は本校の教育⽬標のうち「基礎⼒」を養う科⽬である。トライボロジーは、摩擦・摩耗および潤滑に関する学問である。講義では、固体(潤滑)表⾯→接触状態→摩擦・摩耗などの現象を理解すると共に、現実の機械要素であるすべり軸受、転がり軸受に注⽬してその基礎理論を学習する。
授業の進め方・方法:
授業は講義形式で行う。質問は月曜⽇16:30から適宜⼤塚宏一研究室にて対応する。
本科目は学修単位であるため、以下のような⾃学⾃習を60時間以上行う。
 ・授業で課したレポートを作成する。
 ・定期試験の準備をする。
 ・授業内容の理解を深めるため、復習を行う。
注意点:
成績は、原則期末試験100%で評価する。また、定期試験(中間試験含む)の結果、成績不良等の理由により到達目標の達成度が十分でなく,科目担当教員が必要と認めた場合には再試験を行う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 講義ガイダンス、トライボロジーの概要および役割 トライボロジーという学問を概括的に捉えることができる。
2週 潤滑形態と摩擦、ストライベック曲線など 潤滑の形態と効用、ストライベック線図などを理解し、説明できる。
3週 固体表面の性質、表⾯層の構造、真実接触⾯積など 表⾯粗さの種類、表⾯層の構造、真実接触⾯積などを理解し、説明できる。
4週 アモントン-クーロンの法則、凹凸説と凝着説など アモントン-クーロンの法則、凹凸説と凝着説などを理解し、説明できる。
5週 摩擦の機構:乾燥摩擦・固体摩擦、クーロンの法則の限界、スティック-スリップ現象など 乾燥摩擦・固体摩擦、クーロンの法則の限界、スティック-スリップ現象などを理解し、説明できる。
6週 境界潤滑と混合潤滑:物理吸着と化学吸着、境界摩擦の機構、速度・荷重・温度の影響など 境界潤滑と混合潤滑を理解し、説明できる。
7週 表⾯の損傷:摩耗の分類、凝着摩耗、アブレシブ摩耗、腐食摩耗、表面疲れなど 摩耗の分類、凝着摩耗、アブレシブ摩耗、腐食摩耗、表面疲れなどを理解し、説明できる。
8週 潤滑油の種類・作用、添加剤の種類・作用など 潤滑油の種類・作用、添加剤の種類・作用などを理解し、説明できる。
2ndQ
9週 潤滑油の物理・化学的性質など 潤滑油の物理・化学的性質などを理解し、説明できる。
10週 潤滑油粘度指数、潤滑油の寿命など 潤滑油粘度指数、潤滑油の寿命などを理解し、説明できる。
11週 グリースの分類および性状、固体潤滑剤など グリースの分類および性状、固体潤滑剤などなどを理解し、説明できる。
12週 流体潤滑理論:ペトロフの式、タワーの実験、⼆次元レイノルズの基礎⽅程式など ペトロフの式、タワーの実験、⼆次元レイノルズの基礎⽅程式などを理解し、説明できる。
13週 ジャーナル軸受の流体潤滑、弾性流体潤滑 ジャーナル軸受の流体潤滑、弾性流体潤滑を理解し、説明できる。
14週 すべり軸受および転がり軸受、ヘルツ接触 すべり軸受および転がり軸受、ヘルツ接触などを理解し、説明できる。
15週 期末試験 到達度試験
16週 答案返却とまとめ 期末試験問題について自らの課題を認識し修正できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題とレポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000