日本語表現法

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 日本語表現法
科目番号 0013 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科 物質工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 なし(配布するプリントのみ)
担当教員 渡邊 健,羽原 由里子

到達目標

1.SDGsに関する評論・記事・資料データを読み学ぶことを通して、日本語の文章の読解力と表現力を高める。
2.SDGsに関わる主要ないくつかのテーマについて、自ら調べ学ぶとともに、資料をもとに考えたり説明・発表する能力を高める。
3.SDGsに関する意見交換を行い、世界の現実的な問題の解決につながる思考を深める。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.SDGsに関する評論・記事・資料データを読み学ぶことを通して、日本語の文章の読解力と表現力を高める。授業で取り上げられた評論・記事・資料データを適切に読み取り理解することができる。また、読解した内容を適切に説明・表現することができる。授業で取り上げられた評論・記事・資料データをおおむね読み取り理解することができる。また、読解した内容をおおむね説明・表現することができる。授業で取り上げられた評論・記事・資料データをほとんど理解することができない。また、読解した内容をほとんど説明・表現することができない。
2.SDGsに関わる主要ないくつかのテーマについて、自ら調べ学ぶとともに、資料をもとに考えたり説明・発表する能力を高める。SDGsに関わるテーマについて、自ら調べ学ぶことが十分にできる。また、資料をもとに考えた内容を適切に説明・発表することができる。SDGsに関わるテーマについて、自ら調べ学ぶことがおおむねできる。また、資料をもとに考えた内容をおおむね説明・発表することができる。SDGsに関わるテーマについて、自ら調べ学ぶことがまったくできない。また、資料をもとに考えたり、説明・発表することがまったくできない。
3.SDGsに関する意見交換を行い、世界の現実的な問題の解決につながる思考を深める。SDGsに関する意見交換を行う中で、世界的な課題を解決の方向に導くような思考が十分に深められている。SDGsに関する意見交換を行うことができ、世界的な課題の解決策を考えることができる。SDGsに関する意見交換を行うことができず、世界的な課題の解決策を考える段階にも至っていない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
講義の前半はSDGsに関する評論・記事・資料などを読み、問題に解答する時間とする。日本語の基本的な文章の読み取り能力、思考力・記述力の習得を目指す。後半では、受講者の解答を紹介しつつ、文章・資料の読み取り方や解答・記述の仕方について解説を行う。対象とする資料は、SDGsに関する新聞、雑誌、書籍、インターネットなどのメディアで取り上げられた記事や文章である。これにより、特定のテーマについて、文章や資料を通して社会的な問題とその背景を正確にとらえ、的確に表現する力を養っていく。
この科目で授業担当者が求めるのは、次の3点である。
①毎時間、SDGsに関する文章や資料(題材はその都度指示する)を読み理解し、内容に関する問いに解答・記述する能力を高めること。
②授業で取り上げられた世界の課題について理解するだけでなく、自らも調べ学んだ上で資料を作成し、自分の考える解決案についてのプレゼンを行うこと。
③自分の発表に対しての質問・アドバイス等を踏まえつつ、レポートを作成すること。
授業の進め方・方法:
第1週、第2週は授業ガイダンスや、実際の問題演習を通して授業の仕方の説明を行う。第3週~第6週は、「感染症」「紛争」のテーマで問題演習を行うが、受講者はそれらの課題についての理解を深めるとともに、自らも調べ考えて資料を作成し、プレゼンの準備をする。第7・8週は、予め割り振った順序で、受講者が一人ひとりプレゼン発表を行なう。発表時間は質疑応答を含めて10分程度とする。やり方としては、授業で取り上げたテーマにつき、自分の考えた解決策を資料を用いて発表するものとする。発表にはPowerPointおよびWordを用いることとし、Word資料はそれを印刷したものを出席者に配布する。そのため、発表日の前日までに、発表用データを提出してもらう(印刷と配布は授業担当者が行う)。第7・8週の発表については、発表者は出席者や授業担当者との質疑応答を踏まえた感想レポートを提出してもらう。第9~13週までは再びSDGsに関する諸テーマにつき問題演習とその解説を行い、受講者はいずれかのテーマを選んでプレゼン発表の準備をする。第14・15週は2度目の発表を行うが、発表者は、出席者や授業担当者との質疑応答を踏まえ、改善すべき点を直したものをレポートとしてまとめ、授業最終日までに提出することとする。また出席者には、配布された評価シートに基づき、発表者を評価してもらう。
以上のことから、受講者には授業時間以外に次のような自主学習・活動を60時間以上行なうことが必要となる。
・授業で取り上げられたテーマに関連する他の評論・記事などの読解・考察
・テキストならびに他の資料の読解、関連する資料やデータの調査と分析、及び発表資料の作成
・レポートの作成
注意点:
基本的には個人での研究発表を想定しているが、受講者数次第によってグループ発表になることがある。グループ発表になったとしても、すべての受講者に発表を課し、必ず考察を発表・レポートにまとめてもらう。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス/問題解答 授業の進め方や発表の仕方、レポートのまとめ方について理解する。次回の授業で取り上げるテーマの問題を解く。
2週 問題演習 テーマ1 「フェアトレード」 人や国の不平等をなくそう 問題演習を通して、文章の読解・図表の読み取りや理解等を進め、問いに適切に解答・記述する方法を学ぶ。また、内容やテーマについて理解を深めるとともに、自分でも調べ考える。
3週 問題演習 テーマ2ー1 「感染症」 すべての人に健康と福祉を①  問題演習を通して、文章の読解・図表の読み取りや理解等を進め、問いに適切に解答・記述する方法を学ぶ。また、内容やテーマについて理解を深めるとともに、自分でも調べ考える。
4週 問題演習 テーマ2-2 「感染症」 すべての人に健康と福祉を② 問題演習を通して、文章の読解・図表の読み取りや理解等を進め、問いに適切に解答・記述する方法を学ぶ。また、内容やテーマについて理解を深めるとともに、自分でも調べ考える。
5週 問題演習 テーマ3-1 「紛争」 平和と公正をすべての人に① 問題演習を通して、文章の読解・図表の読み取りや理解等を進め、問いに適切に解答・記述する方法を学ぶ。また、内容やテーマについて理解を深めるとともに、自分でも調べ考える。
6週 問題演習 テーマ3-1 「紛争」 平和と公正をすべての人に② 問題演習を通して、文章の読解・図表の読み取りや理解等を進め、問いに適切に解答・記述する方法を学ぶ。また、内容やテーマについて理解を深めるとともに、自分でも調べ考える。
7週 受講者による発表 1st stage① 先の授業で取り上げられたテーマについて自ら調べ考えた内容を、資料を作成し、他者に分かりやすい表現で口頭発表することができる。
8週 受講者による発表 1st stage② 先の授業で取り上げられたテーマについて自ら調べ考えた内容を、資料を作成し、他者に分かりやすい表現で口頭発表することができる。
2ndQ
9週 問題演習 テーマ4 「教育」 質の高い教育をみんなに 問題演習を通して、文章の読解・図表の読み取りや理解等を進め、問いに適切に解答・記述する方法を学ぶ。また、内容やテーマについて理解を深めるとともに、自分でも調べ考える。
10週 問題演習 テーマ5 「貧困」 貧困をなくそう 問題演習を通して、文章の読解・図表の読み取りや理解等を進め、問いに適切に解答・記述する方法を学ぶ。また、内容やテーマについて理解を深めるとともに、自分でも調べ考える。
11週 問題演習 テーマ6 「水」 安全な水とトイレを世界中に 問題演習を通して、文章の読解・図表の読み取りや理解等を進め、問いに適切に解答・記述する方法を学ぶ。また、内容やテーマについて理解を深めるとともに、自分でも調べ考える。
12週 問題演習 テーマ7 「ジェンダー」 ジェンダー平等を実現しよう 問題演習を通して、文章の読解・図表の読み取りや理解等を進め、問いに適切に解答・記述する方法を学ぶ。また、内容やテーマについて理解を深めるとともに、自分でも調べ考える。
13週 問題演習 テーマ8 「天災」 気候変動に具体的な対策を 問題演習を通して、文章の読解・図表の読み取りや理解等を進め、問いに適切に解答・記述する方法を学ぶ。また、内容やテーマについて理解を深めるとともに、自分でも調べ考える。
14週 受講者による発表 2nd stage① 先の授業で取り上げられたテーマについて自ら調べ考えた内容を、資料をもとに他者に分かりやすく効果的に口頭発表することができる。また、他者の発表を適切に評価できる。
15週 受講者による発表 2nd stage② 先の授業で取り上げられたテーマについて自ら調べ考えた内容を、資料をもとに他者に分かりやすく効果的に口頭発表することができる。また、他者の発表を適切に評価できる。
16週 最終レポート 先日の授業で口頭発表した内容について、他者の意見や助言を踏まえよりよいものに仕上げることができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。4前1,前2,前3,前4
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。4前1,前2,前3,前4
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。4前1,前2,前3,前4
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。4
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。4前1,前16
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。4前16
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。4前1,前2,前3,前16
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。4
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。4前2,前3,前4,前16
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。4前2,前3,前4,前16
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。4前2,前3,前4,前16
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。4前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。4前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。4前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。4前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
分野横断的能力汎用的技能コミュニケーションスキルコミュニケーションスキル日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。5前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。5前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。5前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。5前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。5前2,前3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。5前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
他者の意見を聞き合意形成することができる。5前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
合意形成のために会話を成立させることができる。5前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。5前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。5前1,前2,前3,前4,前16
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。5前1,前2,前3,前4,前16
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。5前2,前3,前4,前16
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。5前2,前3,前4,前16
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。5前2,前3,前4,前16
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。5前1,前2,前3,前16
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる5前2,前3,前16
複数の情報を整理・構造化できる。5前1,前2,前3,前16
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。5前1,前2,前3,前16
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。5前1,前2,前3,前16
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。5前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。5前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。5前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
事実をもとに論理や考察を展開できる。5前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。5前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15

評価割合

小テスト発表レポートその他合計
総合評価割合30303010100
基礎的能力201010545
専門的能力01010020
分野横断的能力101010535