応用数学特論

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 応用数学特論
科目番号 0015 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科 物質工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 配布プリント
担当教員 堀畑 佳宏

到達目標

数学的な思考様式や数学的態度を身につけ自由な発想をする事ができる
数学を通じて自然現象や社会構造を理解する事ができる
ゲームやパズルに数学的な考え方を応用する事ができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
数学的な思考様式を身につけ自由な発想をする事ができる数学的な思考様式を身につけ,諸課題を発見し,解決方法を自由に発想することができる数学的な思考様式を身につけられる数学的な思考様式を身につけられない
自然現象や社会構造を数学を通じて理解する事ができる自然現象を数式で表現し分析ができる 隠れた社会構造を記述することができる自然現象を数式で表現できる 社会構造を記述することができる自然現象を数式で表現できない 社会構造を記述できない
ゲームやパズルに数学的な考え方を応用する事ができるゲームやパズルに数学的な考え方を応用し分析ができるゲームやパズルに数学的な考え方を応用できるゲームやパズルに数学的な考え方を応用できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
数学の想像する楽しさ,発想の自由さ,数学的なものの見方や考え方について講義する.
主に扱う数学は次である:複素解析学,微分方程式,確率論,整数論,組み合わせ論など
扱う現実は次である:自然現象(生態系や年代測定など),社会現象(選挙や陽性検査など),ゲーム(ラムゼイゲームや石取りゲームなど),パズル(15パズルや一筆書きなど)
授業の進め方・方法:
プリントを中心に講義を進める
オフィスアワー:月曜から金曜の放課後.Teamsのチャットは随時
次のような自学自習を60時間以上行うこと:講義や配布資料に提示された課題への取り組み
注意点:
講義を聴き,自分の頭で考えること
自学自習を60時間以上行うこと

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,無限の中の階層 可算無限と非可算無限について理解できる
2週 フィボナッチ数列と自然界 自然界に見られるフィボナッチ数列について理解できる
3週 連分数とその応用 連分数を理解し,諸問題に応用できる
4週 フィボナッチ数列と連分数 連分数を通じフィボナッチ数列や黄金比について理解できる
5週 フィボナッチ数列と周期性 フィボナッチ数列の周期性について理解できる
6週 ベイズの定理と確率 ベイズの定理を理解し応用できる
7週 一筆書きと不可能性の証明 一筆書きや15パズル等の可解判定ができる
8週 ラングトンの蟻と周期性 ラングトンの蟻の周期性に関する未解決問題について理解できる
2ndQ
9週 ラムゼイゲームと必勝法 条件付きラムゼイゲームの必勝法について考察できる
10週 石取りゲームとフィボナッチ数列 石取りゲームにもフィボナッチ数列を見出すことができる
11週 微分方程式と過去と未来 諸現象から微分方程式を作り,解の考察ができる
12週 虚数と素数 素数の概念を広い世界に拡張することで素数の理解を深められる
13週 複素解析の基礎 コーシーの積分定理,留数定理,ローラン展開を使える
14週 解析接続とフィボナッチ数列の無限和 解析接続の概念を理解しフィボナッチ数列の無限和を考えられる
15週 数学的態度,仮説,抽象化 1つの世界観としての「数学的態度」について理解できる
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。6
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。4
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。4
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。4
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。5
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。5
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。5
独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。5
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。5
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。4
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。5
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。5

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力70000030100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000