物質工学特別研究Ⅱ

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 物質工学特別研究Ⅱ
科目番号 0023 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 学修単位: 12
開設学科 専攻科 物質工学専攻 対象学年 専2
開設期 通年 週時間数 6
教科書/教材 特になし
担当教員 伊達 勇介,小川 和郎,村田 和加惠,田中 晋,竹中 敦司,粳間 由幸,藤井 貴敏,藤井 雄三,谷藤 尚貴,青木 薫,遠藤 路子,須崎 萌実

到達目標

(1)研究課題の背景や目的を把握し,第三者に対してわかりやすく説明できる。
(2)研究を遂行する上で問題点を明らかにし,研究計画の立案が自主的にできる。
(3)研究に必要な情報を継続的に収集し,その情報を利用することができる。
(4)倫理的配慮に基づいて,研究活動を行うことができる。
(5)研究成果を十分考察し,第三者にわかりやすく説明できる。
(6)特別研究論文として,得られた成果を適切な構成と文章で的確に記述できる 。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.研究論文課題の背景や目的を把握し,第三者に対してわかりやすく説明できる。課題の背景や目的を把握し,第三者に対して説明できる。課題の背景や目的を把握し,第三者に対して説明できない。
2.研究の取り組み研究を遂行する上で問題点を明らかにし,研究計画の立案が自主的にできる。研究を遂行する上で問題点をある程度明らかにし,研究計画の立案ができる。研究を遂行する上で問題点を明らかにし,研究計画の立案ができない。
3.研究の取り組み研究に必要な情報を継続的に収集し,その情報を利用することができる。研究に必要な情報を収集し,その情報を利用することができる。研究に必要な情報を収集し,その情報を利用することができない。
4.研究の取り組み倫理的配慮に基づいて,研究活動を行うことができる。倫理的配慮にある程度基づいて,研究活動を行うことができる。倫理的配慮に基づいて,研究活動を行うことができない。
5.研究論文研究成果を十分考察し,第三者にわかりやすく説明できる。研究成果を考察し,第三者に説明できる。研究成果を考察し,第三者に説明できない。
6.研究論文研究論文として,得られた成果を適切な構成と文章で的確に記述できる。研究論文として,得られた成果をある程度適切な構成と文章で記述できる。研究論文として,得られた成果を記述できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 E-3 説明 閉じる
JABEE f 説明 閉じる
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教育方法等

概要:
物質工学特別研究は,物質工学専攻における一般および専門教育科目の内容の集大成というべき科目である。本科における卒業研究を基礎として,より高度な物質工学分野の個別研究を指導教員の下で2年間にわたって自主的に調査・計画・実験・考察を繰り返し行い,専門知識の総合化と深化を図り,課題解決に向けて広い視野から理論的且つ実践的に取り組み解決する能力と独創性を育成する。
この中で,物質工学特別研究IIでは特別研究Iで立案した計画の検証を実施し,結果の公表を行う。
また、本科目が大学評価・学位授与機構へ履修計画書を提出する学修総まとめ科目となる。
授業の進め方・方法:
本科の卒業研究と異なるのは,いかに自主的かつ自発的に研究に取り組むかである。計画・立案を自主的にして欲しい。
注意点:
研究の実施内容については活動記録に残すこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 指導教員の下で,特別研究に取り組む。 自主的かつ自発的に研究に取り組むことができる。
2週 同上 同上
3週 同上 同上
4週 同上 同上
5週 同上 同上
6週 同上 同上
7週 同上 同上
8週 同上 同上
2ndQ
9週 同上 同上
10週 同上 同上
11週 同上 同上
12週 同上 同上
13週 同上 同上
14週 同上 同上
15週 同上 同上
16週
後期
3rdQ
1週 同上 同上
2週 同上 同上
3週 同上 同上
4週 同上 同上
5週 同上 同上
6週 同上 同上
7週 同上 同上
8週 同上 同上
4thQ
9週 同上 同上
10週 同上 同上
11週 同上 同上
12週 同上 同上
13週 同上 同上
14週 同上 同上
15週 研究論文の提出
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。5
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。5
高分子化合物がどのようなものか説明できる。5
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。5
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。5
高分子の熱的性質を説明できる。5
重合反応について説明できる。5
重縮合・付加重合・重付加・開環重合などの代表的な高分子合成反応を説明でき、どのような高分子がこの反応によりできているか区別できる。5
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の反応を説明できる。5
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の特徴を説明できる。5
分析化学無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。5
クロマトグラフィーの理論と代表的な分析方法を理解している。5
特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにデータ解析することができる。5
化学工学SI単位への単位換算ができる。5
分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】有機化学実験加熱還流による反応ができる。5
蒸留による精製ができる。5
吸引ろ過ができる。5
再結晶による精製ができる。5
分液漏斗による抽出ができる。5
薄層クロマトグラフィによる反応の追跡ができる。5
融点または沸点から生成物の確認と純度の検討ができる。5
収率の計算ができる。5
分析化学実験中和滴定法を理解し、酸あるいは塩基の濃度計算ができる。5
代表的な定性・定量分析装置としてクロマト分析(特にガスクロ、液クロ)や、物質の構造決定を目的とした機器(吸光光度法、X線回折、NMR等)、形態観察装置としての電子顕微鏡の中の代表的ないずれかについて、その原理を理解し、測定からデータ解析までの基本的なプロセスを行うことができる。5
固体、液体、気体の定性・定量・構造解析・組成分析等に関して必要な特定の分析装置に関して測定条件を選定し、得られたデータから考察をすることができる。5
物理化学実験温度、圧力、容積、質量等を例にとり、測定誤差(個人差・器差)、実験精度、再現性、信頼性、有効数字の概念を説明できる。5
熱に関する測定(溶解熱、燃焼熱等)をして、定量的に説明できる。5
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。5
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。5
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。5
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。5
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。5
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。5
他者の意見を聞き合意形成することができる。5
合意形成のために会話を成立させることができる。5
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。5
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。5
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。5
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。5
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。5
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。5
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。5
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる5
複数の情報を整理・構造化できる。5
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。5
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。5
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。5
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。5
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。5
事実をもとに論理や考察を展開できる。5
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。5
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。5
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。5
目標の実現に向けて計画ができる。5
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。5
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。5
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。5
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。5
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。5
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。5
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。5
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。5
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。5
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている5
法令やルールを遵守した行動をとれる。5
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。5
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。5
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。5
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。5
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。5
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。5
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。5
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。4
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。4
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。4
企業には社会的責任があることを認識している。4
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。4
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。4
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。4
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。4
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。4
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。4
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。4
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。4
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。4
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。5
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。5
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。5
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。5

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力0000000
専門的能力00000100100
分野横断的能力0000000