建築・都市環境論

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 建築・都市環境論
科目番号 0002 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科 建築学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 日本建築学会編「見る・使う・学ぶ 新世代の環境建築システム」技報堂出版
担当教員 前原 勝樹

到達目標

1.地球環境と建築の関わりとその問題の基礎を理解することができる。:B-2,d3
2.自然のポテンシャルを活かした建築設計の技術と建築設備の省エネルギー技術について理解し、それを用いた建築を考察することができる。:d(2)
3.建築・都市環境の現状と問題を理解し、その改善策を考察することができる:C-1

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1地球環境と建築のかかわりとその問題の基礎について現象やしくみを図やデータと関連付けて理解できる。地球環境と建築の関わりとその問題の基礎について、ある程度理解できる。理解ができない。
評価項目2自然のポテンシャルを生かした建築設計の技術と建築設備の技術について図やデータと関連付けて理解し、自分の考えを述べることができる。自然のポテンシャルを生かした建築設計技術と建築設備の省エネルギーについてある程度理解し、考察することができる。理解ができない。十分に考察できない。
評価項目3建築・都市環境の現状と問題を十分に理解し、その改善策について、自分の考えを述べることができる。建築・都市環境の現状と問題をある程度理解し、その改善策を考察することができる。理解ができない。十分に考察できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 B-2 説明 閉じる
学習・教育到達目標 C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この講義は本校の教育目標のうち「B. 応用力」、「C. 発展力」を養う科目である。
 地球環境と建築の関わりと建築環境デザイン、建築設備デザインについて取り上げる。自然のポテンシャルを活用して建築環境をコントロールするパッシブデザインの手法と設備の省エネルギーを考慮したアクティブデザインの手法について学び、環境建築の事例を取り上げるとともに、両手法の融合について取り扱う。
授業の進め方・方法:
前半は講義とともに、教科書について担当範囲を割り振り、発表質疑を行なう方式で進める。後半は、実験・演習および発表質疑を行なう。
各自の発表質疑は、内容の説明・補足・考察・意見感想などで構成することとし評価の対象とする。
また、次のような自学自習を60時間以上行うこと。
・授業内容を理解するため、教科書で予習する。
・授業内容の理解を深めるため、復習を行う。
・発表質疑のレポート(パワーポイント)を作成する。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業のガイダンス 地球環境と建築・都市 風土と建築について説明できる。
2週 都市と建築1 都市気候とヒートアイランド、クリマアトラス 都市環境とヒートアイランド現象、クリマアトラスについて説明できる。
3週 都市と建築2 スマートシティ、未利用エネルギー スマートシティ、未利用エネルギーについて説明できる。
4週 環境建築1 創エネ、ZEB、放射空調 創エネ、ZEB、放射空調について説明できる。
伝熱の基礎について説明できる。
5週 環境建築2 新照明システム、ヒューマンファクタ、ハイブリッド空調 自然採光、人工照明について説明できる。
温熱環境要素について説明できる。
空気調和方式について説明できる。
6週 環境建築3 デシカント空調、データセンター空調、BCP 空気調和方式について説明できる。
自然換気と機械換気について説明ができる。
BCPについて説明できる。
7週 建物外皮と熱負荷1 熱貫流について説明できる。
温熱環境要素について説明できる。
8週 建物外皮と熱負荷2
熱貫流について説明できる。
温熱環境要素について説明できる。
2ndQ
9週 建物外皮と熱負荷3 熱貫流について説明できる。
温熱環境要素について説明できる。
10週 発表 エネルギー削減に関して建築的手法(建築物の外皮(断熱、窓など))を適用することができる。
11週 空調設備の省エネルギー1 空気調和方式について説明できる。
熱源方式について説明できる。
12週 空調設備の省エネルギー2 空気調和方式について説明できる。
熱源方式について説明できる。
13週 空調設備の省エネルギー3 空気調和方式について説明できる。
熱源方式について説明できる。
14週 発表 省エネルギーについて説明できる。
15週 期末試験は実施しない
16週 振り返り 学習した内容について、課題を認識して修正する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野環境・設備風土と建築について説明できる。3前1
気候、気象について説明できる。3前2
気温、温度、湿度および気温と湿度の形成について説明できる。3前2,前3
雨、雪による温度、湿度の関係について説明できる。3前2,前4
ヒートアイランドの現象について説明できる。3前2
大気汚染の歴史と現象について説明できる。3前2
都市環境における緑の役割について説明できる。3前3,前4
日照および日射の調節方法について説明できる。4前5,前7
視覚と光の関係について説明できる。3前5
明視、グレアの現象について説明できる。3前5
採光および採光計画について説明できる。3前5
人工照明について説明できる。3前6
照明計画および照度の計算ができる。3前6
伝熱の基礎について説明できる。4前4,前6
熱貫流について説明できる。4前10,前11,前12
室温の形成について理解している。4前10,前11,前12
温熱環境要素について説明できる。3前9
温熱環境指標について説明できる。3前9
湿り空気、空気線図について説明できる。3前9
結露現象について説明できる。3前9
空気汚染の種類と室内空気環境基準について説明できる。3前8
必要換気量について計算できる。3前8
自然換気と機械換気について説明ができる。3前7,前8
室内環境基準について説明できる。3前8,前9
熱負荷計算法、空気線図、空気の状態値について説明できる。3前8,前9
空気調和方式について説明できる。3前6,前8,前9,前13,前14
熱源方式について説明できる。3前13,前14
必要換気量について計算できる。3前8
自然再生可能エネルギー(例えば、風力発電、太陽光発電、太陽熱温水器など)の特徴について説明できる。3前15
エネルギー削減に関して建築的手法(建築物の外皮(断熱、窓など))を適用することができる。3前12
省エネルギー(コジェネレーション等を含む)について説明できる。4前14,前15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合05000050100
基礎的能力0200002040
専門的能力0300003060
分野横断的能力0000000