保存再生論

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 保存再生論
科目番号 0006 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科 建築学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 荒木 菜見子

到達目標

今後歴史的建造物の保存再生・取り壊しは必ず直面する問題である。
建築史や保存再生論を学んだ者として多方面の視点から「自分ならどうするか、どうしたいか」という命題・課題を考え、適切な判断ができるようになる。
(1)文化財の考え方が理解できる
(2)文化財建造物に関心を持つことができる
(3)保存活用の手法を理解できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
文化財の考え方が理解できる文化財の考え方が説明できる文化財の考え方が理解できる文化財の考え方が理解できない
文化財建造物に関心を持つことができる身近な文化財を説明できる身近な文化財を理解できる身近な文化財を理解できない
保存活用の手法を理解できる見学した文化財を的確な文章にまとめられる見学した文化財を文章にまとめられる見学した文化財を文章にまとめられない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-4 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
歴史的建造物や町並みを取り巻く問題や現況を理解し、現代における存在価値を考える。その上で保存再生の経緯や事例を理解しながら、地域社会貢献の手法を考える。
授業の進め方・方法:
授業プリントを用意するが、口頭で伝える内容においても重要と思うものは各自メモを取るなり心掛けてもらいたい。
注意点:
なお以下のような自学自習を60時間以上行い授業に臨むこと。
・授業発表準備のため、諸文献・論文を調べ、まとめる
・必要であれば現地調査を行うこと
・身近に残る歴史的建造物や町並みを実際に見学し、問題点や地域での在り方を考えてみること
・期末試験のための勉強

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
2週 文化財保護制度の歴史 文化財の考え方の歴史を理解できる
3週 文化財の種別・文化財の登録制度 指定文化財・登録文化財・国宝・重要文化財などの区別が理解できる。文化財の登録制度の考え方を理解できる。
4週 ユネスコ、イコモスなどの組織と文化財の考え方の系譜 文化財の考え方の世界的枠組みを理解できる
5週 復元と復原 復元と復原の違いを理解できる
6週 日本の近代建築 日本にある近代建築を知る
7週 日本の保存再生事例 日本の近代建築の保存再生の現状を知る
8週 文化財でない地域の歴史的建造物 身近にある歴史的建造物を知る
4thQ
9週 伝建制度について 伝建制度について理解できる
10週 文化的景観について 文化的景観について理解できる
11週 ヨーロッパの保存再生事例 ヨーロッパの建築の保存再生の現状を知る
12週 現地見学1
13週 現地見学2
14週 レポート作成:わたしの保存再生論 授業で学んだ内容と現地見学を踏まえて、これからの保存再生について自分なりの意見をまとめることができる
15週 レポート発表:わたしの保存再生論 これからの保存再生について自分なりの意見を発表できる
16週 振り返り

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野計画・歴史現代社会における都市計画の課題の位置づけについて説明できる。3後2
近現代都市の特質と課題について説明できる。3
近代の都市計画論について説明できる。3
現代にいたる都市計画論について説明できる。3
市街地形成と都市交通のあり方について説明できる。3
街路計画の手法と理念について説明できる。3
日本の土地利用計画の仕組みについて説明できる。3
方法・制度の変遷について説明できる。3後2,後3,後4,後6,後7,後14,後15
景観形成・風景計画、用途・形態規制の仕組みについて説明できる。3
市街地を開発する仕組みについて説明できる。3
土地区画整理事業について説明できる。3
市街地再開発事業について説明できる。3
地区計画制度について説明できる。3
建築協定・緑化協定などの住民参加・協働のまちづくりの体制について説明できる。3
モデュールについて説明できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後14,後15
建築設計に関わる基本的な家具をはじめとする住設備機器などの寸法を知っている。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後14,後15
近世(例えば、住宅建築、書院造、数寄屋風書院、町屋、農家、茶室、霊廟、社寺建築、城郭)の特徴について説明できる。4後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
都市・地区・地域・建築物の規模に応じた防災に関する計画、手法などを説明できる。3後14,後15
日本および海外における近現代の建築様式の特徴について説明できる。4後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力000003030
専門的能力000007070
分野横断的能力0000000