構造制御論

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 構造制御論
科目番号 0007 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科 建築学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 柴田明徳「最新耐震構造解析」森北出版
担当教員 北農 幸生

到達目標

建築骨組構造物の解析手法と建築動力学の基礎を理解し,免震構造・制振構造の原理が説明できる。
1)質点系の運動方程式が理解できる。
2)地震応答解析手法が理解できる。
3)応答スペクトルの概念が理解できる。
4)解析ソフトを用いて応答スペクトルを描くことができる。
5)応答スペクトルを用いて免震構造・制振構造の原理が説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1応答スペクトルを用いて免震構造・制振構造の原理が説明できる。免震構造・制振構造の原理が理解できる。免震構造・制振構造の原理が理解できない。
評価項目2質点系の運動方程式を理解し、構造物の地震応答挙動を算定できる。質点系の運動方程式を理解し、地震応答解析手法の概念が理解できる。質点系の運動方程式および地震応答解析手法の概念が理解できない。
評価項目3解析ソフトを用いて応答スペクトルを描くことができる。応答スペクトルの概念が理解できる。応答スペクトルの概念が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-3 説明 閉じる
JABEE d1-d4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科における建築構造設計,解析の科目においては仮定した構造物に対して想定された外荷重が作用した場合の応力度の算定に重点がおかれており,変形量などは計算の結果求められる量として捉えられています。
本論ではこの逆の考え方の一つを学習します。すなわち,設計する構造物の外乱に対する応答を制御することを可能にする技術として,免震構造・制振構造の基礎原理を学習すると共に,それらの建築構造物への応用についても学習します。
授業の進め方・方法:
本科の構造力学で学習した事項を基礎とし,免震構造・制振構造の原理が説明できることを目標とします。従って,本科の構造力学で学習した内容を十分に復習し,理解しておくことが重要です。また,数学や物理の基礎知識も重要であるので,不安な場合は復習しておくこと。日々の学習の積み上げが重要な教科です。
注意点:
なお,質問はオフィスアワー(月・木曜の15:00~17:00)に研究室で受け付けるとともに,メールでも随時受け付けます(E-mail:kitano@yonago-k.ac.jp)。
また、次のような自学自習を60時間以上行うこと。
 ・授業内容を理解するため、予め配布した教科書で予習する。
 ・授業内容の理解を深めるため、復習する。
 ・授業内容を参考に、演習課題およびレポート作成に取り組む。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,1自由度系の線形応答:構造物のモデル化 振動解析に用いる構造物のモデル化について説明できる。
2週 1自由度系の線形応答:非減衰自由振動 1自由度系の非減衰自由振動について説明できる。
3週 1自由度系の線形応答:減衰自由振動 1自由度系の減衰自由振動について説明できる。
4週 1自由度系の線形応答:調和外力に対する応答 1自由度系の調和外力に対する応答について説明できる。
5週 1自由度系の線形応答:種々の過渡外力に対する応答 1自由度系の過渡外力に対する応答について説明できる。
6週 1自由度系の線形応答:地震応答スペクトル 地震応答スペクトルの概念について説明できる。
7週 1自由度系の線形応答:振動とエネルギー 1自由度系の振動とエネルギーの関係について説明できる。
8週 1自由度系の線形応答:等価粘性減衰 等価粘性減衰の概念について説明できる。
2ndQ
9週 多自由度系の線形応答:モードの直交性 多自由度系の固有モードの直交性について説明できる。
10週 多自由度系の線形応答:モード重乗法 多自由度系の振動解析の概念について説明できる。
11週 応答の数値解析:数値積分法1 数値積分法による振動応答の求め方について説明できる。
12週 応答の数値解析:数値積分法2 数値積分法により構造物の地震応答挙動を算定できる。
13週 応答スペクトルを用いた建築構造物の応答制御の計画手法 応答スペクトルを用いて免震構造・制振構造の原理が説明できる。
14週 免震構造・制振構造の原理1 応答スペクトルを用いて免震構造・制振構造の原理が説明できる。
15週 免震構造・制振構造の原理2 応答スペクトルを用いて免震構造・制振構造の原理が説明できる。
16週 期末試験 この科目で学修した内容を理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野構造マグニチュードの概念と震度階について説明できる。4
地震被害を受けた建物の破壊等の特徴について説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50000050100
基礎的能力0000000
専門的能力50000050100
分野横断的能力0000000