工学基礎実験Ⅱ

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 工学基礎実験Ⅱ
科目番号 0030 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合工学科(機械システムコース) 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 本校で作成した指導書を使用する.
担当教員 山口 顕司,上原 一剛

到達目標

機械工作の基礎を学び,実験,実習を通じて,機械部品の加工や組み立ての手法を理解する.
(1)ケガキ及び手工具の使用法を習得する
(2)旋盤の使用法を習得する
(3)フライス盤の使用法を習得する
(4)アーク溶接,ガス溶接,切断法を習得する
(5)安全に配慮して実習を行うことができる
(6)適切に報告書を作成できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ケガキ及び手工具の使用法を習得しするケガキ工具,手工具の名称,使用法を認識し,適切に使用できるケガキ工具,手工具の使用法を理解しているケガキ工具,手工具の名称,用途が説明できない
旋盤の使用法を習得する旋盤の各部の名称,役割などを理解し,適切に取り扱うことができる旋盤を独力で使うことができる旋盤の使用法がわからない
フライス盤の使用法を習得するフライス盤の各部の名称,役割などを理解し,適切に取り扱うことができるフライス盤を独力で使うことができるフライス盤の使用法がわからない
アーク溶接,ガス溶接,切断法を習得するアーク溶接,ガス溶接,ガス切断法の原理を理解し,適切に使うことができるアーク溶接,ガス溶接,ガス切断を行うことができるアーク溶接,ガス溶接,ガス切断の方法がわからない
安全に配慮して実習を行うことができる実習の安全に関わる事項を認識して,安全に実習を実施できる適切な服装,態度で安全に実習を実施できる実習に必要な服装・態度が認識できない
適切に報告書を作成できる報告書の期限を守り,適切な文章,図表を用いて実習の内容,考察などを記述した報告書を作成できる実習の内容,考察などを記述した報告書を期限までに提出できる報告書に実習の内容,考察などが記述されていない.報告書の期限が守れない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この授業は本校の教育目標のうち,「基礎力」として,ものづくりの基礎となる知識・技術に関する専門基礎知識を養う科目である.機械工学実験実習は,自分の手足を動かし実際に物作りを通して,各種の技能,技術を習得し,また,他の科目で習得した知識を生かし,実践により,知識の応用,科学的考察,問題解決のできる能力と技能,技術,創造力を身につた実践的機械技術者を育成する.
その他,安全教育と,共同,責任,勤労など技術者として望ましい態度や習慣を身に付ける.
授業の進め方・方法:
実技を中心とした授業を行い,実践的な技能,技術を習得することを主目的として行う.また,授業終了後,習得度を判断する目的で報告書の提出を行う.
指導書や前回の実験,実習の内容などを,事前に教科書,専門技術書を調べ理解しておくと実験,実習がよく理解でき,効果的に行うことができる.
注意点:
実習は4グループで行い,各ショップに分かれてローテーションで実施する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 実験実習のガイダンス,安全に関する説明 実習を行うにあたって必要な安全行動が理解できる
2週 旋盤ショップ
旋盤の取扱いと試し切削(各部の名称,操作法)
旋盤各部の名称と操作法が理解できる
3週 旋盤ショップ
旋盤の取扱いと試し切削(外形削り)
旋盤の基本作業が実行できる
4週 旋盤ショップ
旋盤による加工(文鎮の製作)
旋盤で多様な形状を切削できる
5週 フライス盤ショップ
フライス盤の取扱いと試し切削
フライス盤各部の名称と操作法が理解できる
6週 フライス盤ショップ
フライス盤の基礎(ブロック加工)
フライス盤の基本作業が実行できる
7週 フライス盤ショップ
フライス盤による段部および溝加工
フライス盤を用いて様々な加工ができる
8週 溶接・実験ショップ
被覆アーク溶接,TIG溶接
アーク溶接が実践できる
4thQ
9週 溶接・実験ショップ
アーク溶接による箱製作
アーク溶接が実践できる
10週 エンジンの分解・組み立て 工具を適切に使用できる
11週 手仕上げショップ
ヤスリ
手仕上げ作業の基本が理解できる
12週 手仕上げショップ
タップ・ダイス
手仕上げ作業の基本が理解できる
13週 手仕上げショップ
測定の基本
様々な測定ができる
14週 全体の総括
15週 予備日
16週 予備日

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。1後13
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。1後13
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。1後13
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。1後13
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。1後13
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。1
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。1
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。1後13
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。1後13
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。1後13
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。1後13
専門的能力分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。1後13
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。1後13
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。1後13
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。1
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。1
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。1
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。1
やすりを用いて平面仕上げができる。1
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。1
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。1
アーク溶接の基本作業ができる。1
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。1後2
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。1後6
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。1後7
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。1後8
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。1後10
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。1後13
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。1後13
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。1後13
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。1後13
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。1後13
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。1後13
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。1後13
目標の実現に向けて計画ができる。1後13
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。1後13
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。1後13

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他レポート合計
総合評価割合000600040100
基礎的能力00020002040
専門的能力00020002040
分野横断的能力0002000020