到達目標
交流機の基礎を習得する.
(1) 誘導電動機の等価回路定数が算出できる.
(2) 誘導電動機の各種速度制御法を説明できる.
(3) 同期発電機の原理を理解し,等価回路,ベクトル図を用いた各種計算ができる.
(4) 同期電動機の特徴とその応用について説明できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
誘導電動機の特徴とその応用について説明できる. | 誘導電動機の等価回路定数が算出できる. | 誘導電動機の等価回路定数がある程度算出できる. | 誘導電動機の等価回路定数が算出できない. |
誘導電動機の各種速度制御法を説明できる. | 誘導電動機の各種速度制御法を説明できる. | 誘導電動機の各種速度制御法をある程度説明できる. | 誘導電動機の各種速度制御法を説明できない. |
同期発電機の原理を理解し,等価回路,ベクトル図を用いた各種計算ができる. | 同期発電機の原理を理解し,等価回路,ベクトル図を用いた各種計算ができる. | 同期発電機の原理を理解し,等価回路,ベクトル図を用いた各種計算がある程度できる. | 同期発電機の原理を理解し,等価回路,ベクトル図を用いた各種計算ができない. |
同期電動機の特徴とその応用について説明できる. | 同期電動機の特徴とその応用について説明できる. | 同期電動機の特徴とその応用についてある程度説明できる. | 同期電動機の特徴とその応用について説明できない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
3年生で学習した知識を前提として、回転機の中でも重要な、誘導電動機、同期発電機、同期電動機について解説する。また、電動機の制御に不可欠なパワーエレクトロニクスについても時間を充て、電力用半導体素子の特性及び各種電力変換回路について解説する。電気機器の性質を直感的に理解するだけでなく、数式で表現できる能力を身につけさせる。
授業の進め方・方法:
座学を中心とし、演習、課題等を適宜取り入れる。演習の際,電気主任技術者国家試験(電検)の問題も解説する。ベクトル図等は理解を深めるため、課題として取り組ませる。授業は教科書と授業中に配布する「学習ノート」に沿って進める。教科書に無い項目についても解説するので、必ずノートをとり、不明な点は積極的に質問すること。学修単位である点を考慮し、課題レポートを課すことが多いが、平素より、自主的に学習する姿勢が大切である。
注意点:
本科目は学修単位であるので、次のような自学自習を60時間以上行うこと、
・授業毎に与える課題レポートに取り組む
・授業内容を理解するため、学習ノートおよび教科書で予習する
・授業内容の理解を深めるため、復習を行う
・定期試験の準備を行う
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス 三相誘導電動機の原理と構造
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回転磁界について説明できる。 同期速度について説明できる。 回転子と固定子について説明できる。
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2週 |
三相誘導電動機の理論 |
変圧器との相似性について説明できる。 等価回路について説明できる。 負荷とすべりについて説明できる。
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3週 |
三相誘導電動機の特性 |
出力について説明できる。 トルクについて説明できる。
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4週 |
三相誘導電動機の等価回路 |
等価回路定数の算定法を説明できる
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5週 |
三相誘導電動機の等価回路の応用
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回転子側のパワーの関係を説明できる。 比例推移の計算について説明できる。
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6週 |
三相誘導電動機の可変速制御 |
電圧制御法について説明できる。 周波数制御について説明できる。
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7週 |
単相誘導電動機の原理と特性 |
回転原理について説明できる。 二電動機説について説明できる。 始動法について説明できる。 トルク特性について説明できる。
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8週 |
中間試験までの復習(中間試験) |
中間試験までの学習内容を説明できる。
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2ndQ |
9週 |
同期期の種類 |
励磁方式による分類について説明できる。 磁極の形状による分類について説明できる。
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10週 |
同期発電機の理論 |
電機子反作用について説明できる。 同期インピーダンスについて説明できる。 等価回路について説明できる。 ベクトル図について説明できる。
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11週 |
同期発電機の特性 |
回転原理と始動法について説明できる。 等価回路について説明できる。
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12週 |
同期電動機の効率 |
各種特性曲線について説明できる。 百分率同期インピーダンスについて説明できる。
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13週 |
同期電動機の原理と構造 |
電圧変動率について説明できる。 効率について説明できる。
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14週 |
同期電動機の特性 その他の電動機の概要
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位相特性および負荷特性について説明できる。 ステッピングモータの概要を説明できる。 DCブラシレスモータの概要を説明できる。 リラクタンスモータの概要を説明できる。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
まとめ |
間違った問題の正答をもとめることができる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電力 | 三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。 | 3 | |
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。 | 3 | |
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。 | 3 | |
直流機の原理と構造を説明できる。 | 3 | |
誘導機の原理と構造を説明できる。 | 4 | |
同期機の原理と構造を説明できる。 | 4 | |
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。 | 3 | |
半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。 | 3 | |
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。 | 3 | |
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。 | 3 | |
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。 | 3 | |
電力システムの経済的運用について説明できる。 | 3 | |
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。 | 3 | |
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。 | 3 | |
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。 | 3 | |
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。 | 3 | |
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 35 | 0 | 0 | 0 | 0 | 9 | 44 |
専門的能力 | 35 | 0 | 0 | 0 | 0 | 9 | 44 |
分野横断的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 12 |