物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 物理Ⅰ
科目番号 0017 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合工学科(化学・バイオコース) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 高専テキストシリーズ 物理(上)力学・波動(森北出版)/ ニューアチーブ物理基礎(東京書籍)/ ニューアチーブ物理(東京書籍)
担当教員 川邊 博,姉川 尊徳

到達目標

1.変位・速度・加速度の説明・計算ができ、等加速度直線運動の公式を用いた計算ができる。
2.つりあいの式や運動方程式を立てて、物理量を求めることができる。
3.運動量保存則や力学的エネルギー保存則について説明でき、物理量の計算に利用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
等加速度直線運動変位・速度・加速度の説明・計算ができ、等加速度直線運動の公式を利用できる。変位・速度・加速度の計算ができ、等加速度直線運動の公式を用いる基本的な計算問題ができる。変位・速度・加速度の計算や、等加速度直線運動の公式を用いる基本的な計算問題ができない。
力のついりあい・運動方程式つりあいの式や運動方程式を立てて、物理量を求めることができる。つりあいの式や運動方程式に関する、基本的な計算問題ができる。つりあいの式や運動方程式に関する、基本的な計算問題ができない。
運動量・力学的エネルギー運動量保存則や力学的エネルギー保存則について説明でき、物理量の計算に利用できる。運動量保存則や力学的エネルギー保存則に関する、基本的な計算問題ができる。運動量保存則や力学的エネルギー保存則に関する、基本的な計算問題ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A 説明 閉じる

教育方法等

概要:
身のまわりの力学を通して物理量や物理の考え方に慣れる.物理法則と現象を理解し,数式で表現する.また,それらの数式を用いて基本的な問題を確実に解くことができるようにする.物理は工学を習得する上では必須であり,専門科目の基礎となる.
授業の進め方・方法:
・プリントに書き込みながら授業を進める.
・授業の復習効果を高めるため,宿題を出す.
・物理現象に対する理解を深めるため,実験を実施し,実験レポートを課す.
・理解度を確認するため,小テストを実施する.
・月曜日16:00~17:00はオフィスアワーとして、教員研究室に待機する.
注意点:
・計算問題は,必ず学生が自ら手を動かして計算すること.
・定期試験(4回) 70%,レポート(実験レポート,課題レポート,宿題) 20%,小テスト10%で評価する.
・小テストの時間に欠席した場合は、できるだけ早く教員研究室を訪ねること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 物理Iの授業の受け方を理解できる。
2週 桁と有効数字
速さ,変位
有効数字の桁数を数えることができる。
速さの計算、変位の意味を説明できる。
3週 速度・加速度 速度・加速度の意味を説明及び計算できる。
平均の速度を計算できる。
4週 実験(長さの測定) 有効数字の考え方を説明でき、ノギスやマイクロメーターを正しく使用できる。
5週 x-tグラフ・v-tグラフ
等加速度直線運動
グラフから物理量を読み取ることができる。
等加速度直線運動の公式を理解できる。
6週 等加速度直線運動の計算 等加速度直線運動の公式を用いて基本的な問題を解くことができる。
7週 落体の運動(自由落下,鉛直投げ上げ) 自由落下および鉛直投げ上げ運動について、高さ、速度、時間に関する計算ができる。
8週 前期中間試験 前期中間試験までの内容が説明でき、基本的な計算ができる。
2ndQ
9週 力、運動の法則 重力、慣性の法則、運動の法則、作用・反作用の法則について理解できる。
10週 いろいろな力(静止摩擦力,動摩擦力)
垂直抗力、弾性力、摩擦力、張力について説明できる。
静止摩擦力、動摩擦力に関する説明と計算ができる。
11週 力のつり合い,運動方程式 力のつり合いの式、運動方程式を立てて解くことができる。
12週 運動方程式の問題 運動方程式を連立させて、力や加速度を求めることができる。
13週 力の分解 力を成分に分解することができる。
平面内での力のつりあいや運動方程式の計算ができる。
14週 ベクトルの合成・分解,合成速度・相対速度 ベクトルの合成・分解ができる。
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。
15週 前期期末試験 前期期末試験までの内容を説明でき、基本的な計算ができる。
16週 復習など
実験(力と加速度の関係)
前期期末試験で間違えた問題を解けるようになる。
記録テープから加速度を求め、運動方程式について考察できる。
後期
3rdQ
1週 水平投射,斜方投射 水平投射,斜方投射の性質を説明できる。
2週 水平投射,斜方投射に関する問題 水平投射および斜方投射について変位、速度、時間を求めることができる。
3週 運動量と力積 運動量や力積を計算できる。
運動量の差が力積に等しいことを理解し、計算に利用できる。
4週 運動量保存則 運動量保存則について理解し、一直線上および平面の場合の2物体の衝突・分裂の計算に利用できる。
5週 実験3(運動量保存則) 完全非弾性衝突の場合に、記録テープから運動量保存則やエネルギー保存則について考察できる。
6週 反発係数 反発係数を求めることができる。
反発係数と運動量保存則を用いた計算ができる。
7週 仕事と仕事率 仕事と仕事率を計算できる。
8週 後期中間試験 後期中間試験までの内容を説明でき、基本的な問題が解ける。
4thQ
9週 仕事とエネルギーの関係,運動エネルギー 仕事とエネルギーの関係を説明でき、計算に利用できる。
運動エネルギーが計算できる。
10週 重力・弾性力による位置エネルギー 重力による位置エネルギーや弾性力による位置エネルギーが計算できる。
11週 力学的エネルギー保存則1 力学的エネルギー保存則の式を立てることができる。
12週 力学的エネルギー保存則2 力学的エネルギー保存則を利用して、様々な物理量を求めることができる。
13週 力のモーメント、剛体のつりあい 力のモーメントを求めることができる。
剛体における力のつりあいについての式がたてられる。
14週 剛体の重心 重心の定義について理解し、簡単な剛体の重心を求めることができる。
15週 学年末試験 学年末試験までの内容を説明でき、基本的な問題が解ける。
16週 復習など 学年末試験で間違えた問題を解けるようになる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理物理速度と加速度の概念を説明できる。1前4,前5,前8,前16
平均の速度、平均の加速度に関する計算ができる。1後2,後8
直線及び平面運動において、速度をベクトルとして捉え、速度の合成・分解及び相対速度に関する計算ができる。1前6,前8,後1
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の変位、時間、速度に関する計算ができる。1後1,後2,後8
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。1
自由落下及び鉛直投射した物体の変位、速度、時間に関する計算ができる。1前7,前8
水平投射及び斜方投射した物体の変位、速度、時間に関する計算ができる。1
物体に作用する力を図示できる。1前9,前14,前15
力の合成と分解ができる。1前14,前15
質点にはたらく力のつりあいに関する計算ができる。1前9,前14,前15
重力、弾性力、抗力、張力の概念を理解し、それぞれの力に関する計算ができる。1前9,前15
圧力、浮力について説明できる。1前10,前15
運動の三法則について説明できる。1前11,前15
運動方程式を用いて、物体に生じる加速度や物体にはたらく力などを求めることができる。1前9,前15
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。1前13,前15
最大摩擦力に関する計算ができる。1前13,前15
動摩擦力に関する計算ができる。1前13,前15
仕事と仕事率に関する計算ができる。1後7,後8
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。1後9,後15
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。1後10,後15
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。1後10,後15
力学的エネルギー保存の法則について説明でき、その法則を用いて、物体の速度や変位などを求めることができる。1後11,後12,後15
物体の質量と速度を用いて、運動量を求めることができる。1後3,後8
物体の運動量変化が力積に等しいことを用いて、力積の大きさ、速度変化及び加わる平均の力などを求めることができる。1後3,後8
運動量保存の法則について説明でき、その法則や反発係数を用いて、物体の衝突、分裂及び合体に関して、速度変化などを求めることができる。1後4,後5,後6,後8
力のモーメントに関する計算ができる。1
剛体のつり合いに関する計算ができる。1
重心に関する計算ができる。1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000