生命生物学

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 生命生物学
科目番号 0027 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 総合工学科(化学・バイオコース) 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 生物学基礎、生物(啓林館)
ニューステージ生物図表(浜島書店)
担当教員 村田 和加惠

到達目標

生物の学習範囲を、生物の関連教科に関係する分野の生物現象を理解し、工学的応用に発展させる。具体的には
(1)生物の基本的な単位である細胞の構造と働きについて理解することができる
(2)生体を構成する物質と働きについて理解することができる
(3)生物体内での化学反応のうち呼吸に関する反応を理解できる。
(4)遺伝の法則、遺伝現象について理解する。
(5)生物の環境応答について理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1生物の基本的な単位である細胞の構造と働きについて理解し、発展することでできる。生物の基本的な単位である細胞の構造と働きについて理解できる。生物の基本的な単位である細胞の構造と働きについて理解できない。
評価項目2生体を構成する物質と働きについて理解し、発展することができる。生体を構成する物質と働きについて理解できる。生体を構成する物質と働きについて理解できない。
評価項目3生物体内での化学反応のうち呼吸に関する反応について理解し、発展することができる。生物体内での化学反応のうち呼吸に関する反応について理解できる。生物体内での化学反応のうち呼吸に関する反応について理解できない。
遺伝の法則、遺伝現象について理解し、発展することができる。遺伝の法則、遺伝現象について理解できる。遺伝の法則、遺伝現象について理解できない。
生物の環境応答について理解し、発展することができる。生物の環境応答について理解できる。生物の環境応答について理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この講義は本校の教育目標のうち「基礎力」を養う科目である。生物は生物系科目の既存となる重要な科目である。生物的現象のうち物質工学に関連した基礎知識(細胞の構造、生体物質と代謝、核酸と遺伝など)を学習し、工学的に発展させるための基礎知識を習得するものである。また、あらゆる生物によって構成される生態系について学習することにより、生態系の平衡と維持、環境保全の重要性についての認識を深める。
授業の進め方・方法:
教科書を中心に座学を行う。説明を補ったり、具体的な例を示したりするのに「図説」も使用する。
注意点:
総合評価は定期試験(80%)とレポート(20%)の100% として算出する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 修学ガイダンス、生物の多様性と共通性 ガイダンスを行う。生物の多様性と共通性について理解する。
2週 生命活動とエネルギー 光合成、呼吸についての理解を含め、真核生物の起源を理解する。
3週 生物と遺伝子 遺伝情報としてのDNAについて理解する。
4週 遺伝情報の分配 DNA、遺伝子、ゲノムの理解。DNAの複製について理解する。
5週 遺伝情報の分配2 細胞周期や、分裂期以外のDNAの働きを理解する。
6週 遺伝情報とタンパク質の合成 遺伝情報の流れのうち、転写翻訳について理解する。
7週 体内環境および体内環境の調節 体内環境を維持する仕組みを血液循環、体内器官(腎臓・肝臓)の働きから理解し、神経系、ホルモン調節による体内環境の維持、および血糖値、体温調節、体液濃度の調節について理解する。
8週 中間試験 試験を行う。
4thQ
9週 免疫 生体防御のうち、自然免疫について、および適応免疫について細胞性免疫と体液性免疫の違いを理解する。
10週 生物の生殖と配偶子の形成 有性生殖についての理解および、減数分裂による遺伝子の分配、組み換えによる多様性の発生について理解する。
11週 動物の発生 ウニ、カエルおよびショウジョウバエの発生について理解する。
12週 動物の発生の仕組み 発生の研究起源について理解する。
13週 発生をつかさどる遺伝子 発生の仕組みに遺伝子が関係していることを理解する。
14週 動物の刺激の受容と反応 刺激を受けてから反応までの情報の流れは、電気信号が関係していることを理解し、反応するまでの流れを理解する。
15週 期末試験 試験を行う。
16週 植物の環境応答 植物の環境応答について、花芽形成および光と重力等に関するホルモンの働きについて理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物原核生物と真核生物の違いについて説明できる。2
核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。2
葉緑体とミトコンドリアの進化の説について説明できる。2
代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。2
酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。2
光合成及び呼吸の大まかな過程を説明でき、2つの過程の関係を説明できる。2
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。2
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。2
染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。2
細胞周期について説明できる。2
分化について説明できる。2
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。2
細胞膜を通しての物質輸送による細胞の恒常性について説明できる。2
フィードバック制御による体内の恒常性の仕組みを説明できる。2
情報伝達物質とその受容体の働きを説明できる。2
免疫系による生体防御のしくみを説明できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力4000001050
専門的能力4000001050
分野横断的能力0000000