現代文Ⅱ

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 現代文Ⅱ
科目番号 0028 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合工学科(化学・バイオコース) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『高等学校 現代の国語』(第一学習社)、『常用漢字ダブルクリア』(尚文出版)、配布プリント
担当教員 羽原 卓也

到達目標

1.文章の語句・文法を正しく理解し、その主題・表現の特徴(論理的展開・文学的効果など)を踏まえて、文章内容を適切に読解できる。
2.他者の主張について的確にとらえ、批判的な視点をもって思考することができる。
3.自分の意見や考えを、相手に応じ、的確かつ効果的な日本語表現を用いて話したり、書いたりできる(そのために必要となる漢検2級程度の漢字の読み書き能力も含める)。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1日本語の文章を、そこに含まれる接続表現や文末表現、語句の意味に十分注意しながら正確に読解し、内容の要点・筆者(作者)の主張を把握できる。日本語の文章について、そこに含まれる語句の意味にある程度注意しながら、概要を理解できる。日本語の文章について、そこに含まれる接続表現や文末表現に注意を払うことができず、語句の意味を誤解することなどにより、明らかに、内容の要点・筆者(作者)の主張を捉えられていない。
評価項目2他者の主張内容を十分に把握し、それについて吟味・考察した経過と、根拠ある自らの主張を、明晰な日本語によって書き、かつ話すことができる。他者の主張内容を概ね過不足無く把握し、それに対して、一定の根拠を示しながら、自らの主張を書いたり話したりすることができる。他者の主張内容に対する把握が不十分なままに、十分な吟味や考察の過程を経ていないため、根拠だった主張を展開することができない。
評価項目3作文・手紙文・プレゼンテーション用原稿など、種々の場面に合致した適切な文体を選び、明快な構成の文章を作成し、それを他者に向け、適切な手段(丁寧な書字あるいは明瞭な発音・朗読等)によって示すことができる。作文・手紙文・プレゼンテーション用原稿など、種々の場面に相応しい日本語を意識的に選び、十分な内容の文章を作成し、それを他者が理解できるような形で示すことができる。作文・手紙文・プレゼンテーション用原稿などの、種々の場面に相応しい日本語が異なることを理解できず、また内容的にも十分と言えない文章しか作成できず、結果、それを他者が理解できるような形で示すこともできない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 E 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この講義は、本校の教育目標のうち「コミュニケーション力」の基盤となる力を養う科目である。高等学校用教科書の『高等学校 現代の国語』を用いて現代に必要とされる言語能力の基礎を培う。

授業の進め方と授業内容・方法:
・高等学校用教科書の『高等学校 現代の国語』所載の随想・評論・小説・詩を精読する。
・日本語表現・敬語に関するプリントをもとに、問題を解く。
・一定の長さの文章を時間内に読み、問題を解く。
・小論文や発表のために文献を探し、読解・準備する。
授業の進め方・方法:
1.現代文の基礎力の充実を図りつつ、幅広い言語能力が身につくように授業を進めていく。
2.質問は休憩時間、放課後に随時受け付けるが、オフィスアワー(週3回)の時間を活用して欲しい。
注意点:
基礎的な国語力の強化に重点を置く。試験では、特に漢字・語句・文法事項といった、日本語の基礎をなす部分の習得度を測るので、そのための復習や自主学習を心がけて欲しい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス
評論(1)①
字句に注意しながら評論文を読める
2週 評論(1)② 評論文の主旨・大要を把握できる
3週 評論(1)③ 筆者の主張とそうでないものを適切に選り分けられる
4週 評論(1)④ 評論文全体の構造を理解し、それに対する自らの意見を構築できる
5週 意見文を書く① 興味や関心に応じてテーマを選び、関連する書籍・情報の収集をすることができる
6週 意見文を書く② 手に入れた情報・データ等を元に考察し、自分の意見を整理できる
7週 意見文を書く③ 整理した項目を適切な構成に配置し、明晰な文章を論述できる
8週 前期中間試験 これまでの授業内容について、十分に知識を定着させ、理解している
2ndQ
9週 評論(2)① 現代用語や難解な語句を調べながら評論文を読解できる
10週 評論(2)② 評論文の内容を構造的に理解できる
11週 評論(2)③ 評論文の内容について自らの知識や常識と対比しながら考察できる
12週 評論(2)④ 評論文の内容に対し、批判的に検討した結果を他者と述べ合うことができる
13週 発表する① 調べてきたことや自分の意見を分かりやすく口頭で伝えられる
14週 発表する② 調べてきたことや自分の意見を分かりやすく口頭で伝えられる
15週 発表する③ 調べてきたことや自分の意見を分かりやすく口頭で伝えられる
16週 前期末試験 これまでの授業内容について、十分に知識を定着させ、理解している
後期
3rdQ
1週 小説① 著名な小説について著者や発表の背景を知る
2週 小説② 小説の文学的表現・語彙に留意しながら音読できる
3週 小説③ 登場人物や場所・時間展開を正確に把握しながら小説を読解できる
4週 小説④ 現代日本人の感覚を用いて小説の主題について議論できる
5週 発表する④ 調べてきたことや自分の意見を分かりやすく口頭で伝えられる
6週 発表する⑤ 調べてきたことや自分の意見を分かりやすく口頭で伝えられる
7週 発表する⑥ 調べてきたことや自分の意見を分かりやすく口頭で伝えられる
8週 後期中間試験 これまでの授業内容について、十分に知識を定着させ、理解している
4thQ
9週 短歌・俳句① 韻文と散文の相違を理解できる
10週 短歌・俳句② 短歌・俳句の形式や、著名な歌人・俳人について理解する
11週 短歌・俳句③ 短歌・俳句の持つ独特の技巧を指摘し、その表現効果について考察できる
12週 評論(3)① 評論文を正確に音読し、構成を概ね把握できる
13週 評論(3)② 現代社会用語・哲学用語等を調べその意味を吟味できる
14週 評論(3)③ 評論文の内容を批判的に捉え、納得できる部分とそうでない部分を整理できる
15週 評論(3)④ 評論文の内容をもとに、考察すべき問題点を洗い出し、他者と議論できる
16週 学年末試験 これまでの授業内容について、十分に知識を定着させ、理解している

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。2前3,前8,前9,前10,前11,前16,後8,後12,後13,後14,後15
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。2前4,前8,前11,前12,前16,後8,後13,後14,後15
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。2前7,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後9,後10,後11,後12,後14
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。2前1,前2,前8,前9,前10,前16,後1,後8,後9,後12
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。2前8,前16,後8,後12
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。2前1,前2,前8,前16,後2,後8,後9,後10,後11
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。2前8,前16,後8,後9
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。2前5,前6,前7
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。2前5,前6,前7,前13,前14,前15,後5,後6,後7
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。2前5,前6,前7,前13,前14,前15,後5,後6,後7
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。2前5,前6,前7,前13,前14,前15,後5,後6,後7
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。2前13,前14,前15,後5,後6,後7
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。2前13,前14,前15,後5,後6,後7
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。2前13,前14,前15,後5,後6,後7
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。2前5,前6,前7,前13,前14,前15,後5,後6,後7

評価割合

試験小テスト平常点態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合701020000100
基礎的能力701020000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000