建築一般構造

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 建築一般構造
科目番号 0022 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合工学科(建築デザインコース) 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 建築構造 実教出版
担当教員 玉井 孝幸

到達目標

(1)木造(W造)の概要を知り、部材の名前、用いられる位置、役割について説明できる。
(2)鉄筋コンクリート構造(RC造)の概要を知り、部材の名前、用いられる位置、役割について説明できる。
(3)鉄骨構造(S造)の概要を知り、部材の名前、用いられる位置、役割について説明できる。
(4)内外装材の役割、要求品質について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 W造□W造における構造の特性、長所短所について技術的な背景・理論などが説明できる。 □木の種類に関して技術的な背景・理論などが説明できる。 □建築物の基礎構造、主体構造の役割、仕様などの技術的な背景・理論などが説明できる。 □品質管理の項目などの背景・理論について説明できる。□W造における構造の特性、長所短所が説明できる。 □木の種類に関して説明できる。 □建築物の基礎構造、主体構造の役割、仕様などが説明できる。 □品質管理の項目などについて説明できる。標準的な到達レベルの目安の項目のうち、半分以上ができない。
評価項目2 RC造□RC造における構造の特性、長所短所について技術的な背景・理論などが説明できる。 □使用材料(セメント、骨材、鉄筋)、および調合に関して技術的な背景・理論などが説明できる。 □建築物の基礎構造、主体構造の役割、仕様などの技術的な背景・理論などが説明できる。 □品質管理の項目などの背景・理論について説明できる。□RC造における構造の特性、長所短所が説明できる。 □使用材料(セメント、骨材、鉄筋)、および調合に関して説明できる。 □建築物の基礎構造、主体構造の役割、仕様などが説明できる。 □品質管理の項目などについて説明できる。標準的な到達レベルの目安の項目のうち、半分以上ができない。
評価項目3 S造□S造における構造の特性、長所短所の技術的な背景・理論について説明できる。 □使用材料(鋼材の種類、ボルト)の技術的な背景・理論について説明できる。 □建築物の主体構造の役割、仕様などの技術的な背景・理論について説明できる。 □品質管理の項目などについて背景・理論について説明できる。□S造における構造の特性、長所短所が説明できる。 □使用材料(鋼材の種類、ボルト)に関して説明できる。 □建築物の主体構造の役割、仕様などが説明できる。 □品質管理の項目などについて説明できる。標準的な到達レベルの目安の項目のうち、半分以上ができない。
評価項目4 内外装□内外装材料の種類を知っている。 □内外装材料の決定に関する要求品質の背景・理論について説明できる。□内外装材料の種類を知っている。 □内外装材料の決定に関する要求品質について説明できる。標準的な到達レベルの目安の項目のうち、半分以上ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A 説明 閉じる

教育方法等

概要:
木造、鉄筋コンクリート構造、および鉄骨構造の概要を知り、用いられる材料、部材、構法の名前、役割を理解する。
今後、建築学を学ぶ上で、専門分野の教科書を読み、専門用語を理解する基礎的な知識となる科目である。
いる意味、建築語とも考えても良い。
授業の進め方・方法:
教科書をベースとした、事前学習型の授業を行います。
授業の前の週に、プリントを配布し、授業までにプリントをやってきて、授業ではその確認と、教科書にない部分の説明を行います。
注意点:
試験では、プリントと教科書にない部分の説明から出題します。
教科書にない部分は板書や口頭による説明となりますので、各自ノートに記録し、試験前には整理すると良いと思います。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
反転学習

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 建築構造のあらまし
1-1 歴史的な発達
1-2 なりたち
1-3 構造の分類
1-4 作用する力
1-5 関連法令
建築構造とは、建築を学ぶ上での基礎的な用語、仕組みなどを理解しておかなければならず、今後の建築学の学びに対して重要な内容であることを理解する。
2週 2章 木造
2-1 構造の特徴と構造形式
2-2 木材
2-3 継手
W造の特徴と構造形式について説明できる。
木材の種類や特性について説明できる。
3週 2-5-1 軸組
2-5-2 耐力壁
W造の軸組の名称をあげることができる。
耐力壁の必要量と、配置について計算ができる。
4週 2-6 小屋組
2-8 階段
2-9 開口部
屋根の形状について説明出来る。
階段の種類について説明出来る。
W造に用いる開口の種類が説明出来る。
5週 2-10 外部仕上げ
2-11 内部仕上げ
建築物の外部・内部の仕上げ材料をあげることができる。
6週 3章 RC造
3-1 構造の特徴と構造形式
3-2 鉄筋の材料
3-3-1 コンクリート材料
RC造の特徴と構造形式について説明出来る。
RC造に使用する鉄筋、コンクリートの特性について説明出来る。
7週 後期中間試験
8週 後期中間試験の解答と解説 自らの問題点を把握し、修正することができる。
4thQ
9週 3-3-2 コンクリート材料のフレッシュ性状、硬化性状、耐久性、調合 コンクリ-ト材料の特性について説明で得きる
10週 3-4 基礎(W、RC、S)
3-5-1 躯体の構成、構造計画
W、RC、S造の基礎の種類と特徴について説明出来る。
11週 3-5-2 配筋
3-7 壁式構造
3-8 プレストレスト構造
RC造の柱、梁、床、壁(耐力壁、非耐力壁)の配筋について説明出来る。
壁式構造の種類、特徴、制限について説明出来る。
プレストレスト構造について特徴について説明出来る。
12週 4章 鋼構造
4-1 構造の特徴と構造形式
4-2 鋼と鋼材
S造の特徴と構造形式について説明ができる
鋼の特性と、形鋼について説明でいる。
13週 4-3-1 鋼材の接合 高力ボルト
4-3-2 鋼材の接合 溶接
鋼材の接合方法として、高力ボルトと溶接があり、その機構について説明出来る。
14週 4-5-1 骨組み
 構成、座屈現象、プレート類(スチフナー、ガセットプレート、スプライスプレート、フィラープレート)
4-5-2 骨組み
 仕口、柱脚、床、耐火被覆
骨組みの構成、仕口、柱脚、耐火被覆について特徴が説明出来る。
15週 学年末試験
16週 学年末試験の解答および解説 自らの問題点を把握し、修正することができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野材料建築材料の変遷や発展について説明できる。2後1
建築材料の規格・要求性能について説明することができる。2後2
木材の種類について説明できる。2後2
傷(節など)について説明できる。2後2
耐久性(例えば腐れ、枯渇、虫害など)について説明できる。1後2
耐火性について説明できる。1後2
近年の木材工業製品(集成材、積層材など)の種類について説明できる。1後2
木材の成長と組織形成から、物理的性質の違いについて説明できる。1後2
セメントの製造方法(廃棄物の利用も含む)について説明できる。2後6
セメントの種類・特徴について説明できる。2後6
コンクリート用軽量骨材があることを知っている。1後6
混和材(剤)料の種類(例えばAE剤と減水剤、フライアッシュやシリカフュームなど)をあげることができる。1後6
コンクリートの調合のうち、水セメント比の計算ができる。3後6,後9
スランプ、空気量について、強度または、耐久性の観点でその影響について説明できる。2後6,後9
コンクリートの強度(圧縮、引張、曲げ、せん断)の関係について説明できる。2後6,後9
各種(暑中・寒中など)・特殊(水密、高強度など)コンクリートの名称をあげることができる。1後9
コンクリート製品(ALC、プレキャストなど)の特徴について説明できる。1後9
耐久性(例えば中性化、収縮、凍害、塩害など)について現象名をあげることができる。2後9
建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。2後12
建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。1後6,後12
鋼材の耐久性(腐食、電食、耐火など)の現象と概要について説明できる。1後12
鋼材の応力~ひずみ関係について説明でき、その特異点(比例限界、弾性限界、上降伏点、下降伏点、最大荷重、破断点など)の特定と性質について説明できる。2後6,後12
屋根材(例えば和瓦、洋瓦、金属、アスファルト系など)の特徴をあげることができる。1後5
下地材の種類(例えば繊維板、パーティクルボード、石こうボードなど)をあげることができる。1後5
床の仕上げ材料(カーペット、フローリング、レベリング、長尺シート等)をあげることができる。1後5
内装材料(壁・天井)として(モルタル、しっくい、クロス、珪藻土、合板、ボードなど)をあげることができる。1後5
構造建築構造の成り立ちを説明できる。2後1
建築構造(W造、RC造、S造、SRC造など)の分類ができる。2後1
骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。1後1
ラーメンやその種類について説明できる。2後6
S造の特徴・構造形式について説明できる。2後12
高力ボルト摩擦接合の機構について説明できる。1後13
溶接接合の種類と設計法について説明できる。1後13
仕口の設計方法について説明ができる。1後14
柱脚の種類と設計方法について説明ができる。1後14
鉄筋コンクリート造(ラーメン構造、壁式構造、プレストレストコンクリート構造など)の特徴・構造形式について説明できる。1後6,後11
基礎形式(直接、杭)の分類ができる。1
施工・法規鉄筋の加工について説明できる。1後9
継手(重ね、圧接、機械式、etc.)の仕組みについて説明できる。1後9
定着の仕様とメカニズムについて説明できる。1後9
かぶりの必要性、かぶり厚さの基準・仕様・法令について説明できる。1後9
使用材料の試験・管理値について説明できる。1後9
生コンの発注について説明できる。1後9
法の体系について説明できる。1後1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力100000010
専門的能力900000090
分野横断的能力0000000