基本的な化学の概念や原理・法則を理解し、論理的に探求する能力と態度を身につける。身近な日常生活や各専門分野での些細な化学現象も、興味をもって観察し、論理的に理解できることを目標とする。具体的には
1.周期表をもとに、物質の性質を系統的に理解できる
2.無機化合物の反応を理解し、系統的な金属イオンの分離などに応用できる
3.分子構造および官能基による各有機化合物の特性を体系的に理解できる
4.物質の安全性へ関心を寄せ、環境問題に関する基礎的な知識をもつこと
概要:
我々の身の周りには様々な物質があり、人類はそれら物質の性質を上手く活用しながら生活してきた。さらに各工学分野においては、材料の性質を正確に把握して、それぞれの場面に適した物質を利用する必要があるため、物質に関する知識は必須のものである。本講では、各物質のもつ性質や特徴的な反応を系統的に確認し、技術者としてはもちろん、一般教養としても欠かせない、基礎的な化学知識を学んで、基礎力を養う。また、これら基礎的な内容を発展させ、応用できるよう、演習および実験に取り組む。また、身近な化学物質の性質を知り、これらが自然環境へ及ぼす影響を考えることで、環境化学分野での倫理力を養う。
授業の進め方・方法:
出欠は、各自がMyiDで入力してもらうので、スマートフォンなどをもってくること。基本的な事柄を解説の後、理解を深めるため、授業時間中に演習を行う。演習はラーニング・マネジメント・システム「WebClass」を用いるので、毎回ノートパソコンなどを用意しておくこと。解説時には、教科書を参照するので、必ず持参すること(演習問題を解く際にも必要とする)。また、メモや演習ができるようノートを用意すること。
問題集は、授業後の復習に用いる。授業後に関連する問題を各自解いて定期試験に備えること。小テストを実施する場合もある。
オフィスアワーは別途掲示等で知らせる。授業担当以外のC部門教員でも質問対応するので、遠慮なく訪問すること。
注意点:
授業での到達目標が達成され、化学に関する基礎的な概念や法則が習得できたかを評価する。成績は定期試験、課題、小テストをもとに総合的に評価する。
評価点は定期試験(80%)+課題・小テスト(20%)の割合で算出する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス/反応の速さ/反応速度を変える条件 |
反応の速さについて理解している。反応速度を変える条件について理解している。
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2週 |
反応のしくみ/可逆反応と化学平衡/平衡の移動 |
反応のしくみについて理解している。可逆反応と化学平衡について理解している。平衡の移動について理解している。
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3週 |
周期表と元素の性質/水素と18族(希ガス) |
元素の性質と周期表の関係を理解している。水素や希ガス元素の単体や化合物の性質や反応について理解している。
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4週 |
17族(ハロゲンとその化合物) |
ハロゲンの単体や化合物の性質や反応について理解している。
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5週 |
16族(酸素の単体と化合物・硫黄の単体) |
酸素の単体や化合物の性質や反応について理解している。硫黄の単体の性質や反応について理解している。
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6週 |
16族(硫黄の化合物) |
硫黄の化合物の性質や反応について理解している。
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7週 |
15族(窒素・リンとその化合物) |
窒素の単体や化合物の性質や反応について理解している。リンの単体や化合物の性質や反応について理解している。代表的な気体発生の実験操作を理解している。
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8週 |
前期中間試験までの復習(前期中間試験) |
前期中間試験までの学習内容を理解する。
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2ndQ |
9週 |
14族(炭素・ケイ素とその化合物) |
炭素やケイ素の単体や化合物の性質や反応について理解している。
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10週 |
1族(アルカリ金属とその化合物) |
アルカリ金属の単体や化合物の性質や反応について理解している。
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11週 |
2族(2族元素とその化合物) |
2族元素の単体や化合物の性質や反応について理解している。
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12週 |
2族(カルシウムの化合物) |
カルシウムの化合物の性質や反応について理解している。沈殿生成の実験操作を理解している。
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13週 |
1・2族以外の典型元素(アルミニウム・亜鉛とその化合物) |
アルミニウム・亜鉛の典型元素の単体や化合物の性質や反応について理解している。
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14週 |
1・2族以外の典型元素(水銀・スズ・鉛とその化合物) |
水銀・スズ・鉛の単体や化合物の性質や反応について理解している。
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15週 |
前期末試験までの復習(前期末試験) |
前期末試験までの学習内容を理解する。
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16週 |
前期末までの復習 |
前期末までに習った内容について、自らの課題を認識し修正できる。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
遷移元素(3~11族)の特徴、錯イオン、鉄とその化合物銅・銀とその化合物 |
遷移元素の特徴や錯イオン、鉄、銅・銀の単体および化合物の性質や反応について理解している。
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2週 |
クロム・マンガンとその化合物 |
クロム・マンガンの単体や化合物の性質や反応について理解している。
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3週 |
金属イオンの分離と確認 |
金属イオンの分離方法について理解している。
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4週 |
有機化合物の特徴 |
有機化合物の特徴を理解している。
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5週 |
有機化合物の構造式の決定 |
有機鉱物の構造式の決定手順を理解している。
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6週 |
飽和炭化水素(アルカン) |
飽和炭化水素の性質や反応について理解している。
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7週 |
不飽和炭化水素(アルケン) |
不飽和炭化水素アルケンの性質や反応について理解している。
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8週 |
後期中間試験までの復習(後期中間試験) |
後期中間試験までの学習内容を理解する。
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4thQ |
9週 |
不飽和炭化水素(アルキン) |
不飽和炭化水素アルキンの性質や反応について理解している。
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10週 |
アルコールとエーテル |
アルコールとエーテルの性質や反応について理解している。
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11週 |
アルデヒドとケトン |
アルデヒドとケトンの性質や反応について理解している。
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12週 |
カルボン酸 |
カルボン酸の性質や反応について理解している。
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13週 |
エステル・油脂・セッケン |
エステル・油脂・セッケンの性質や反応について理解している。
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14週 |
芳香族炭化水素 |
芳香族炭化水素の性質や反応について理解している。
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15週 |
学年末試験までの復習(学年末試験) |
学年末試験までの学習内容を理解する。
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16週 |
学年末までの復習 |
学年末までに習った内容について,自らの課題を認識し修正できる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学 | 化学 | 代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。 | 1 | 前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。 | 1 | 前4,前7,前8 |
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。 | 1 | 後3 |
代表的なイオンを化学式で表すことができる。 | 1 | 前3,前4,前5,前6,前7,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3 |
イオン式とイオンの名称を説明できる。 | 1 | 前3,前4,前5,前6,前7,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3 |
金属の性質を説明できる。 | 1 | 前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2 |
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。 | 1 | 前3,前4,前5,前6,前8,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
化学実験 | 化学実験 | 実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。 | 1 | 前16,後16 |
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。 | 1 | 前16,後16 |
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。 | 1 | 前16,後16 |
ガラス器具の取り扱いができる。 | 1 | 前16,後16 |
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。 | 1 | 前16,後16 |
試薬の調製ができる。 | 1 | 前16,後16 |
代表的な気体発生の実験ができる。 | 1 | 後16 |
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。 | 1 | 前16 |