建築史Ⅰ

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 建築史Ⅰ
科目番号 0044 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合工学科(建築デザインコース) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 光井渉・太記祐一『カラー版 建築と都市の歴史』
担当教員 荒木 菜見子

到達目標

1.身近にある歴史的な建築に興味関心を持つことができる
2.日本建築の歴史的変遷を理解できる
3.時代ごとの建物の特徴を説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
身近にある歴史的建築に興味関心を持つことができる実際の建物を見に行く実際の建物を見たいと思う興味関心がない
日本建築の歴史的変遷を理解できる時代背景と建築の変遷の関係が説明できる時代背景と建築の変遷の関係が部分的に説明できる時代背景と建築の関係がわからない
時代ごとの建物の特徴を説明できる時代ごとの建築の特徴を説明できる時代ごとの建築の特徴を部分的に説明できる時代ごとの建築の特徴を説明できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A 説明 閉じる

教育方法等

概要:
日本建築の様式・構造・意匠の名称といった基礎知識を習得する。また種別ごとに時代の流れに沿って建築学的な特色・特質と変遷を学ぶ。
授業の進め方・方法:
住宅・民家建築、神社・寺院建築を中心に、古代・中世・近世・近代という歴史的流れを通じて、日本建築の特色と変遷を理解する。
(1)日本建築における自然と社会的背景を理解する。
(2)日本建築の構造、材料の特徴を理解する。
(3)日本建築の意匠の特徴を理解する。
(4)日本人の建築観を理解する。
(5)日本建築の伝統の維持について理解する。
(6)以上の項目を踏まえて、我が国に伝わる伝統的建築の特質と変遷を修得し、「我が国の伝統的建築」に対する理解と造詣を深める。
注意点:
スライドによる講義を中心に行う。
授業プリントを用意するが、口頭で伝える内容においても重要と思うものは各自メモを取るなり心掛けてもらいたい。
実際に現存する実例を訪ね歩く魅力を感じ取ってもらえると望ましい。
また従来の日本建築の意匠・構造を現代の建築に応用できるよう、設計製図の参考にして欲しい。
質問などがある学生は随時研究室を訪ねること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業のガイダンス 各時代の説明
2週 住宅建築(原始) 竪穴住居・平地住居・高床住居
3週 原始の集落形成 原始の集落の特徴がわかる
4週 住居建築(古代) 間面記法・身舎と庇の考え方
5週 住宅建築と都市形成(古代) 古代の都市形成と寝殿造の特徴がわかる
6週 住宅建築(中世) 会所と方丈の特徴がわかる
7週 住宅建築(中世~近世初期) 書院造の特徴がわかる
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 テスト直し 前期中間までの振り返りと今後の内容について
10週 茶室と数奇屋 茶室と数奇屋の特徴がわかる
11週 町家(中世~近世) 町家の特徴がわかる
12週 さまざまな町 中世から近世のさまざまな町の特徴がわかる
13週 農家と農村 農村の特徴がわかる
14週 民家 日本各地の民家形式がわかる
15週 文化財 文化財体系と身近な文化財がわかる
16週 前期期末試験
後期
3rdQ
1週 テスト直し 夏休みの見学発表
2週 武士住宅と城下町 武士住宅と城下町の特徴がわかる
3週 城郭建築 城郭建築の特徴がわかる
4週 寺院建築1 初期のころの寺院建築の特徴がわかる
5週 寺院建築2 古代の寺院建築の特徴がわかる
6週 寺院建築3 中世の寺院建築の特徴がわかる
7週 寺院建築4 近世の寺院建築の特徴がわかる
8週 後期中間試験
4thQ
9週 テスト直し 身近な神社の紹介
10週 神社建築1 初期のころの神社建築の特徴がわかる
11週 神社建築2 古代の神社建築の特徴がわかる
12週 神社建築3 中世の神社建築の特徴がわかる
13週 神社建築4 近世の神社建築の特徴がわかる
14週 身近な名建築 最近の研究内容紹介
15週 学年末試験
16週 テスト直し 一年間の復習

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。2
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。2
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。2
それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。2
専門的能力分野別の専門工学建築系分野計画・歴史都市と農村の計画について説明できる。2
原始(例えば、竪穴住居、高床建築、集落など)の特徴について説明できる。4
古代(例えば、住宅建築、寝殿造、都市計画、神社建築、寺院建築など)の特徴について説明できる。4
中世(例えば、住宅建築、神社建築、寺院建築(大仏様、禅宗様、折衷様など))の特徴について説明できる。4
近世(例えば、住宅建築、書院造、数寄屋風書院、町屋、農家、茶室、霊廟、社寺建築、城郭)の特徴について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力2000001030
専門的能力6000001070
分野横断的能力0000000