概要:
現代の社会構造や人間の特徴を理解する上で、戦争は避けて通れない。人類は,戦争の度に戦争の愚かさを認識し,平和を築く多くの試みを行う。しかし,戦争は今も世界のどこかで勃発している。戦争の愚かさや平和の尊さなどについての国際的な相互理解に代表される知的・道徳的(倫理的)距離は依然として縮まっていないのではなかろうか。本授業では、まず「戦争」をとりあげ、21世紀に生きる我々が,技術者としてー1人の人間としてー,平和のグローバル化(国際的平和),「戦争のない世紀」をめざすための基礎的思考力(倫理観,相互理解力)を養うことを目標としたい。そして、現代社会を生き抜くために経済の仕組み、政治の仕組みについて基礎的な知識を理解し、社会人として経済や政治の動向を常に把握しようとする力を育てたい。また、現代における人間の幸福感は、経済の分野だけではとらえられず、人間が育んだ文化をとらえることによって最良の幸福を得られることもある。むしろ、経済的な部分よりも文化的部分における共感が大きいのではないかと考える。そのような幸福に至る可能性の高い文化について紹介する。本授業では、特に政治・経済の分野で外部講師を招聘して授業を展開する。
授業の進め方・方法:
学習目標の達成度の評価:
・期末試験50%
・レポート50%
・60%以上を合格とする。
注意点:
・授業は,集中して聴き,きちんとメモをとることが必要である。
・本授業は,基礎的な内容しか提示しないので、図書館などでじっくり調査,分析し,理解を深めることが重要である。
・再評価試験は実施しない。但し、レポートの提出により再評価する場合がある。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
11.6 授業概要の説明,日本の対外戦争(日清戦争,日露戦争)について概説する。 |
日本の対外戦争について理解できる。
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2週 |
11.6 第一次世界大戦について解説する。 |
第一次世界大戦について理解できる。
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3週 |
11.13 第二次世界大戦について解説する。レポート1 |
第二次世界大戦について理解できる。
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4週 |
11.13 民族紛争,内戦について、コソボ紛争,ボスニア・ヘルツェゴビナ内戦などの具体的事例を検討することによって理解する。 |
民族紛争について理解できる。
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5週 |
11.20 外部講師授業「成年年齢引き下げと消費者トラブル」 講師:根来川弘充(司法書士) コーディネーター:朝田良作 レポート2 |
消費者トラブルの事例について理解できる。
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6週 |
11.27 外部講師授業「消費生活において若者が狙われている~デート商法、マルチ商法~」 講師:大野遼太(弁護士) コーディネーター:朝田良作 レポート3 |
悪質商法について理解できる。
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7週 |
12.4 外部講師授業「疑似科学と消費者問題ー新型コロナウイルスの流行を背景に」 講師:福頼尚志(消費生活アドバイザー) コーディネーター:朝田良作 レポート4 |
新型コロナウイルスを背景とした『ニセ科学』について理解できる。
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8週 |
12.11 外部講師授業「知っておきたい社会保障制度の種類と役割」 講師:糸原るい(社会保険労務士) コーディネーター:朝田良作 レポート5 |
社会保障制度について理解できる。
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4thQ |
9週 |
12.18 会社の経営状況についてその調査方法を示す。 |
会社の経営状況について、データを理解できる。
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10週 |
12.18 お金と向き合うためのルール(家計のあり方や金融商品の取り扱いなど)について概説する。 |
お金の問題について理解でき、実際の取り扱い、計算ができる。
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11週 |
1.8 国会議員、国会の役割、総理大臣、ニュースを読むにあたっての政治用語について概説する。
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政治関係の記事を読み、理解することができる。
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12週 |
1.8 選挙について概説し、選挙の争点となる憲法についても注目される点を示す。レポート7 |
選挙の仕組みと争点になる事項について理解できる。
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13週 |
1.15 工芸、絵画などを紹介し、その特徴を概説する。。 |
工芸、絵画などについて興味を深める。
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14週 |
1.22 音楽などについて紹介し、その特徴を概説する。 |
音楽などを鑑賞し、興味を深める。
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15週 |
2.5 期末試験 |
前回までの内容を理解できている。
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16週 |
試験返却 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 公民 | 哲学者の思想に触れ、人間とはどのような存在と考えられてきたかについて理解できる。 | 3 | |
諸思想や諸宗教において、自分が人としていかに生きるべきと考えられてきたかについて理解できる。 | 3 | |
諸思想や諸宗教において、好ましい社会と人間のかかわり方についてどのように考えられてきたかを理解できる。 | 3 | |
民主政治の基本的原理、日本国憲法の成り立ちやその特性について理解できる。 | 3 | |
資本主義経済の特質や財政・金融などの機能、経済面での政府の役割について理解できる。 | 3 | |
現代社会の政治的・経済的諸課題、および公正な社会の実現に向けた現在までの取り組みについて理解できる。 | 3 | |
地歴・公民 | 現代科学の考え方や科学技術の特質、科学技術が社会や自然環境に与える影響について理解できる。 | 3 | |
社会や自然環境に調和し、人類にとって必要な科学技術のあり方についての様々な考え方について理解できる。 | 3 | |
今日の国際的な政治・経済の仕組みや、国家間の結びつきの現状とそのさまざまな背景について理解できる。 | 3 | |
環境問題、資源・エネルギー問題、南北問題、人口・食糧問題といった地球的諸課題とその背景について理解できる。 | 3 | |
国際平和・国際協力の推進、地球的諸課題の解決に向けた現在までの取り組みついて理解できる。 | 3 | |
地理歴史的分野 | 第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。 | 3 | 後1 |
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。 | 3 | 後1 |
公民的分野 | 人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。 | 3 | |
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。 | 3 | |
現代社会の考察 | 現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。 | 3 | 後16 |