概要:
すべての構造物は「材料」で構成されていて,強さが強く,美麗さがあり,かつ再生が可能であるなどの理由から「金属」が多く用いられる.金属のうちで「鉄」は古代から最も身近に使われてきていて,加熱・冷却などの熱処理することにより,またわずかに他の元素を合金することにより多種多用な性質が得られる.そこで材料学では機械工学を学ぶ上で基礎知識となる鉄鋼材料の材料強度・組織学を主として学習する.本講義は材料学2に続いて,鉄鋼材料の製造プロセス,熱処理を学習して,鉄鋼材料のミクロ組織の形成過程に加えて、鋼種ごとの特性の違いを理解する.
授業の進め方・方法:
中間試験は到達目標1) と2) の項目,期末試験は到達目標3) と4) の項目について,学習内容の理解度を評価するため実施する.レポートおよび小テストは5回ほど実施する.最終成績は中間試験,期末試験ならびにレポート等を評価対象として,次の式により計算する.50点以上を合格とする.
中間試験:期末試験:レポート・小テスト= 40% : 40% : 20%
注意点:
再評価試験は総合成績が50点未満の学生に対して実施する.70点以上を合格とする.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
Trial 1 鉄鋼の製錬過程 鉄鉱石がコークスにより還元反応を起こして,鉄と鋼ができるまでのプロセスを理解する. Keyword : 製銑, 製鋼, 高炉, 転炉, ベッセマー, パドル法
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鉄鋼の製法を説明できる。
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2週 |
Trial 2 鉄鋼の製錬過程 前週に続いて,鉄鉱石がコークスにより還元反応を起こして,鉄と鋼ができるまでのプロセスを理解する. Keyword : 製銑, 製鋼, 高炉, 転炉, ベッセマー, パドル法
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鉄鋼の製法を説明できる。
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3週 |
Trial 3 鉄鋼の製錬過程 連続鋳造と電気炉法を理解する. Keyword : 連続鋳造, タンディシュ, スクラップ, アーク炉 |
鉄鋼の製法を説明できる。
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4週 |
Trial 4 鉄鋼の熱処理 材料学2で学んだ鉄-炭素2元型状態図を復習するとともに,オーステナイト域からの冷却速度と組織の形成過程を理解する. Keyword : オーステナイト,パーライト |
Fe-C系平衡状態図の見方を説明できる。
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5週 |
Trial 5 鉄鋼の熱処理 前週に続いて,オーステナイト域からの冷却速度と組織の形成過程を理解する. Keyword : CCT線図, マルテンサイト, パーライト, 無拡散変態, 拡散変態 |
焼きなまし,焼きならし,焼き入れの目的と操作を説明できる。
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6週 |
Trial 6 鉄鋼の熱処理 拡散変態と無拡散変態で生成する組織の特徴を理解する. Keyword : ラスマルテンサイト,レンズマルテンサイト, パーライト,層間隔 |
焼きなまし,焼きならし,焼き入れの目的と操作を説明できる。
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7週 |
Trial 7 鉄鋼の熱処理 前週に続いて,拡散変態と無拡散変態で生成する組織の特徴を理解する. Keyword : ラスマルテンサイト,レンズマルテンサイト, パーライト,層間隔 |
焼きなまし,焼きならし,焼き入れの目的と操作を説明できる。
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8週 |
中間試験 第1週~第7週までの学習内容に対して評価試験を行う. |
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4thQ |
9週 |
Trial 8 鉄鋼の熱処理 TTT線図の図読を理解して,組織の形成過程を理解する. Keyword : 等温,ベイナイト |
焼きなまし,焼きならし,焼き入れの目的と操作を説明できる。
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10週 |
Trial 9 鉄鋼の熱処理 TTT線図を利用した熱処理と組織の形成過程を理解する. Keyword : オーステンパー,マルテンパー,オースフォーミング
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焼きなまし,焼きならし,焼き入れの目的と操作を説明できる。
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11週 |
Trial 10 鉄鋼の熱処理 熱処理の実用試験とその原理を理解する. Keyword : ジョミニー試験,焼き入れ性曲線,質量効果 |
焼きなまし,焼きならし,焼き入れの目的と操作を説明できる。
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12週 |
Trial 11 鉄鋼の熱処理 炭素濃度と残留オーステナイトの関係を理解する. Keyword : サブゼロ処理,残留オーステナイト |
焼きなまし,焼きならし,焼き入れの目的と操作を説明できる。
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13週 |
Trial 12 鉄鋼の熱処理 各種の焼き鈍しとその原理、ならびに焼き戻しの目的を理解する. Keyword : 球状化焼き鈍し, 応力除去焼き鈍し, トルースタイト,
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焼きなまし,焼きならし,焼き入れの目的と操作を説明できる。
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14週 |
Trial 13 鉄鋼の分類 炭素鋼と合金鋼の違いを理解するとともに,JISによる鋼種分類を理解する. |
炭素鋼の性質を理解し、分類することができる。
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15週 |
期末試験 第9週~第14回までの学習理解度について期末試験により評価する. |
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16週 |
総括 |
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