到達目標
(1)航空機の分類,開発史や航空力学の基礎について理解し,説明できる.
(2)航空機エンジンの分類,原理,構造について理解し,説明できる.
(3)航空機を安全に航行させるためのシステムや計器について理解し,説明できる.
(4)航空機の機体構造や使用する材料について理解し,説明できる.
(5)世界における航空機の技術動向を理解し,説明できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 航空機の分類,開発史や航空力学の基礎について理解し,正しく説明できる. | 航空機の分類,開発史や航空力学の基礎について理解し,説明できる. | 航空機の分類,開発史や航空力学の基礎について理解し,説明できない. |
評価項目2 | 航空機の分類,開発史や航空力学の基礎について理解し,正しく説明できる. | 航空機の分類,開発史や航空力学の基礎について理解し,説明できる. | 航空機の分類,開発史や航空力学の基礎について理解し,説明できない. |
評価項目3 | 航空機を安全に航行させるためのシステムや計器について正しく理解し,説明できる. | 航空機を安全に航行させるためのシステムや計器について理解し,説明できる. | 航空機を安全に航行させるためのシステムや計器について理解し,説明できない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
「航空工学」は航空機を対象とした機械工学の一分野である.本科目では,機械工学の「熱力学」,「水力学」,「材料学」,「制御工学」などを習得した学生に対して講義を行う.
具体的には,航空機に対する理解を目的として,航空機の分類,開発史や航空力学の基礎など,航空機に関する一般的な知識,そして推力を発生するジェットエンジン,強くて軽い航空機材料,安全に運航するためのシステムや計器など,実際の航空機に必要な要素について解説する.
本科目の履修によって,航空工学の基礎知識および航空機に必要な各要素の概略を理解できるとともに,航空機に関する初歩的な性能計算を行うことができる.
本科目では,航空機に関する専門家によって執筆された航空工学の入門書を教科書として採用しており,さらに本科目の内容は,大学工学部で機械工学を学ぶ学生が学習する内容を基礎としてレベルが設定されている.
授業の進め方・方法:
定期試験:2回の試験により,到達目標(1)~(5)を評価する.
課題:課題により,到達目標(1)~(5)を評価する.
合否判定:総合成績60点以上の受講生を合格とする.
注意点:
「熱力学」,「流体工学」,「材料学」,「制御工学」などの単位を取得していることを想定して講義する.したがって,これらの科目が苦手な学生は、余分に予習復習が必要になる可能性があります.また,本科目は学修単位科目であり,1回の講義(90分)あたり180分以上の予習復習をしているものとして講義・演習を進める.
再評価試験:総合成績36点以上60点未満の受講生に対して,期末試験後に1回のみ実施し,その得点が70点以上の場合,最終成績60点とする.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
航空機の分類と開発の歴史 気体の重量や揚力の発生機構による航空機の分類や航空機開発の歴史を学習する. |
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2週 |
航空力学の基礎(1) 気体に作用する4つの力や翼に作用する揚力の発生機構などを学習する. |
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3週 |
航空力学の基礎(2) 飛行機の軸と運動,飛行の安定性,操縦性と運動性などを学習する. |
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4週 |
航空力学の基礎(3) 飛行機の離陸・着陸や飛行機と音速の関係などを学習する. |
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5週 |
運航システムと計器(1) 操縦する力を生む油圧システムや快適な室内を提供する空調システムなどを学習する. |
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6週 |
運航システムと計器(2) 高度計や航空機の姿勢を知るためのジャイロ計器や各種圧力計,エンジン各部の温度計,燃料管理に必要な流量計 などを学習する. |
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7週 |
中間試験 第1回から第6回までの範囲で試験を行う. |
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8週 |
航空機の技術動向 最新機の開発状況など,国内外における航空機の技術動向について学習する. |
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2ndQ |
9週 |
航空機エンジン(1) 航空機エンジンの分類と特徴,ジェットエンジンの原理と構造などを学習する.
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10週 |
航空機エンジン(2) ジェットエンジンの構成要素である圧縮機,燃焼機,タービンなどを学習する.
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11週 |
航空機エンジン(3) ジェットエンジンによって発生する推力やジェット燃料などについて学習する.
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12週 |
航空機の機体構造 機体に作用する荷重やセミモノコック構造,フェイルセーフ構造などを学習する.
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13週 |
航空機材料(1) 航空機材料の比強度・比剛性や従来使用されてきたアルミニウム合金などを学習する.
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14週 |
航空機材料(2) エンジンに使用するチタニウム合金や新しい航空機材料の複合材料などを学習する.
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15週 |
期末試験 第9回から第14回までの範囲で試験を行う.
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16週 |
まとめ 第15回までの授業について,まとめを行う.
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 熱流体 | 流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。 | 3 | |
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。 | 3 | |
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。 | 3 | |
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。 | 3 | |
パスカルの原理を説明できる。 | 3 | |
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。 | 3 | |
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。 | 3 | |
物体に作用する浮力を計算できる。 | 3 | |
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。 | 3 | |
抗力について理解し、抗力係数を用いて抗力を計算できる。 | 3 | |
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 20 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |