機械力学1

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械力学1
科目番号 0041 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 ・基礎から学べる材料力学,伊藤勝悦,森北出版 ・演習で学ぶ機械力学,小寺 忠,矢野澄雄,森北出版
担当教員 藤岡 美博,高見 昭康

到達目標

(1) 斜面の応力,衝撃応力,カスティリアノの定理を理解する.
(2) 1自由度の不減衰振動系の自由振動について固有振動数,一般解の導出法を理解する.
(3) 1自由度の振動系の自由振動について固有振動数,一般解の導出法を理解する.
(4) 1自由度系の調和外力による強制振動において振幅倍率,位相について理解する.
(5) 力伝達率について理解する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 斜面の応力,衝撃応力,カスティリアノの定理を正しく理解できる. 斜面の応力,衝撃応力,カスティリアノの定理を理解できる 斜面の応力,衝撃応力,カスティリアノの定理を理解できない.
評価項目21自由度の不減衰振動系の自由振動について固有振動数,一般解の導出法を正しく理解できる.1自由度の不減衰振動系の自由振動について固有振動数,一般解の導出法を理解できる.1自由度の不減衰振動系の自由振動について固有振動数,一般解の導出法を理解できない.
評価項目31自由度の振動系の自由振動について固有振動数,一般解の導出法を正しく理解できる.1自由度の振動系の自由振動について固有振動数,一般解の導出法を理解できる.1自由度の振動系の自由振動について固有振動数,一般解の導出法を理解できない.
評価項目41自由度系の調和外力による強制振動において振幅倍率,位相についてただしく理解できる.1自由度系の調和外力による強制振動において振幅倍率,位相について理解する.1自由度系の調和外力による強制振動において振幅倍率,位相について理解できない.
評価項目5力伝達率について正しく理解できる.力伝達率について理解する.力伝達率について理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 M1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械の強度および挙動と設置する環境を十分理解しなければ,破壊および騒音や振動といった問題を生じ,その上,所定の性能を発揮することも難しい.そこで機械力学Ⅰでは,複雑な機械の強度および運動を解析するための基礎理論を学ぶことを目的とする.
具体的には,材料力学の応用問題,もっとも単純な直進運動をするばね・質量系の運動方程式の解法と,固有振動数について学習する.また,その他の1自由度の振動系に関する運動方程式の解法についても学習する.調和外力が振動系に加わる場合の振幅倍率や,位相について学習する(本科目で利用する教科書は,大学・高等専門学校生を対象としている.)
授業の進め方・方法:
到達目標(1)~(3)について中間試験で、(3)~(5)について期末試験で評価する。
中間試験 50%,期末試験 50%
との割合で評価する.2回の試験の平均点が60点以上で合格とする.
再評価試験:期末試験後に中間・期末の全範囲を対象に1回のみ実施し,70点以上の得点で合格(最終成績60点)とする.ただし,定期試験と課題の総合成績により,40点以上60点未満の評価を獲得した者のみ受験できる.
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 斜面の応力
平板の斜面に発生する応力を導出し,破壊規準となる最大垂直応力と最大せん断応力を求める方法について理解する.
平板の斜面に発生する応力を導出することができ,破壊規準となる最大垂直応力と最大せん断応力を求める方法について理解することができる。
2週 衝撃応力
物体に衝撃荷重が加わった場合の応力の導出について理解する.
物体に衝撃荷重が加わった場合の応力の導出について理解することができる。
3週 カスティリアノの定理
カスティリアの定理を用いた変位の導出について理解する.
カスティリアの定理を用いた変位の導出について理解することができる。
4週 不減衰系の自由振動1
振動系の挙動としてもっとも単純な1自由度の不減衰振動について解説する.特にニュートンの運動法則から運動方程式の導出について理解を深める.
振動系の挙動としてもっとも単純な1自由度の不減衰振動について解説する.特にニュートンの運動法則から運動方程式の導出について理解することができる。
5週 不減衰系の自由振動2
第4回で求めた運動方程式を解き,解を求められる力と,さまざまな1自由度不減衰振動系について応用する力を身につける.
運動方程式を解き,解を求められる力と,さまざまな1自由度不減衰振動系について応用する力を身につけることができる。
6週 不減衰系の自由振動3
第5週に続いて,さまざまな1自由度不減衰振動系について応用する力を身につける.
さまざまな1自由度不減衰振動系について応用する力を身につけるができる。
7週 中間試験
第1週から第6までの範囲のテストを行う.
8週 減衰系の自由振動1
系に速度に比例した減衰がある場合の運動方程式の導出を行う.
系に速度に比例した減衰がある場合の運動方程式の導出することができる。
2ndQ
9週 減衰系の自由振動2
第8週で得られた運動方程式を解き,不足,臨界,超過減衰について理解する.
運動方程式を解き,不足,臨界,超過減衰について理解することができる。
10週 減衰系の自由振動3
第8週で得られた運動方程式を解き,一般解を導出する方法について考察する.
運動方程式を解き,一般解を導出する方法について考察することができる。
11週 不減衰系の調和外力による強制振動
1由度の不減衰系に調和外力が働く場合の振動系の解析できるようになる.
1由度の不減衰系に調和外力が働く場合の振動系の解析することができる。
12週 減衰系の調和外力による強制振動
1由度の不減衰系に調和外力が働く場合の振動系の解析できるようになる.
1由度の不減衰系に調和外力が働く場合の振動系の解析することができる。
13週 力伝達率1
機械を運転した際の力は,機械が設置されたまわりによくない影響を及ぼす.そこで,力伝達率について理解し,力伝達率を小さくする方法について考察する.
機械を運転した際の力は,機械が設置されたまわりによくない影響を及ぼす.そこで,力伝達率について理解し,力伝達率を小さくする方法について考察することができる。
14週 力伝達率2
力伝達率に関する知識を深める.
力伝達率に関する知識を深めることができる。
15週 期末試験

16週 期末解答

これまでの内容を理解することができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学多軸応力の意味を説明できる。3
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。3
部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。3
部材が曲げやねじりを受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。3
カスティリアノの定理を理解し、不静定はりの問題などに適用できる。3
振動の種類および調和振動を説明できる。3
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3

評価割合

定期試験レポート小テスト合計
総合評価割合10000100
基礎的能力0000
専門的能力10000100
分野横断的能力0000