到達目標
流体力学(1)損失を考慮したベルヌーイの式,ダルシー・ワイスバッハの式を理解し,説明できる.
(2)ニュートンの粘性の法則を理解し,説明できる.
(3)管内の力のつり合い式、および円管内の層流の流速分布を理解し,説明できる.
(4)ハーゲン・ポアズイユの法則を理解し,説明できる.
(5)レイノルズ゙数の意味と用途を理解し,説明できる.
(6)境界層を理解し,説明できる.
(7)円管内の乱流の流速分布を理解し,説明できる.
(8)管路の損失ヘッドと水力勾配線を理解し,説明できる.
流体機械
(9)ターボ機械の分類や特徴,作動原理について理解し,説明できる.
(10)ターボ機械の構成要素と内部流れについて理解し,説明できる.
(11)ターボ機械の性能や運転について理解し,説明できる.
(12)代表的なターボ機械の種類や特徴について理解し,説明できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 粘性が流れに及ぼす影響について正しく説明できる。 | 粘性が流れに及ぼす影響について説明できる。 | 粘性が流れに及ぼす影響について説明できない。 |
評価項目2 | 流体の流速と菅摩擦係数に関する特性式を正しく説明できる。 | 流体の流速と菅摩擦係数に関する特性式をある程度説明できる。 | 流体の流速と菅摩擦係数に関する特性式を説明できない。 |
評価項目3 | ターボ機械の構造と性能が正しく説明できる | ターボ機械の構造と性能がある程度説明できる | ターボ機械の構造と性能が説明できない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本講義は、企業において実務経験、共同研究経験のある教員が流体力学とそれを用いた流体機械に関する講義を行う。「流体力学」の分野では、流体の粘性が流れに影響を及ぼす現象を中心に授業を行う。
「流体機械」の分野は、工業的に重要であるターボ形流体機械(以下、ターボ機械)の理解に主眼を置いて、ターボ機械の分類、作動原理、性能など、ターボ機械の一般的な知識と理論、運転特性や運転時に発生する諸現象について解説する。また代表的なターボ機械(ターボポンプ、ターボ送風機、水車,風車など)についての概略を解説する。本科目の履修によって、流体力学やターボ機械の基礎知識を理解し、それらに関する演習問題を解くことができる。
授業の進め方・方法:
定期試験:
「流体力学」の範囲は中間試験で,到達目標(1)~(8)を評価する.評価割合40%とする.
「流体機械」の範囲は期末試験で,到達目標(9)~(12)を評価する.評価割合40%とする.
課題など:全ての到達目標を評価する.課題未提出者は欠席と判断する.
「流体力学」の範囲は評価割合10%とする.
「流体機械」の範囲は評価割合10%とする.
合否判定:定期試験と課題の評価により,総合成績が60点以上の受講生を合格とする.
注意点:
流体工学1、2の単位を取得していることを想定して講義します.また,本科目は学修単位科目であり,1回の講義(90分)あたり180分以上の予習復習をしているものとして講義・演習を進めます.
再評価試験: 対象者は、試験(80%)と課題(20%)の総合成績が36点以上60点未満の者とする.70点以上の得点で合格とする.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
流体摩擦 |
・管内流れにおける圧力損失(現象の理解) ・レイノルズの実験(圧力損失) ・レイノルズ数Re(層流、乱流)
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2週 |
管摩擦損失 損失ヘッドと損失を考慮したベルヌーイの式 |
・ベルヌーイの式(圧力損失を考慮) ・圧力損失の予測式(ダルシー・ワイスバッハ) ・粘性のミクロ法則(ニュートンの法則)
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3週 |
ポアズイユ流れの流速分布 |
・圧力差に起因する流速(ポアズイユ流れ) ・圧力差に起因する流速(ミクロ理論による導出)
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4週 |
層流の管摩擦係数λ=64/Re |
・ポアズイユ流れの理論流量 ・層流の管摩擦係数(λ=64/Re)
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5週 |
乱流の管摩擦係数λ |
・乱流の管摩擦係数λ(ムーディ線図、実験式) ・管路損失の係数(直線部分以外)
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6週 |
管路の流速 水力こう配線とエネルギーこう配線 |
・管路の問題(流速の求め方) ・管路の問題(勾配線の描き方)
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7週 |
境界層の厚さ 境界層内の速度分布、境界層のはく離
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・乱流の流速分布(指数法則、対数法則) ・外部流れ(境界層厚の求め方) ・外部流れ(剥離現象)
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
流体のエネルギー利用とターボ機械(1) |
・ターボ機械を作動流体や流れ方向などにより分類できる。 ・羽根車によるエネルギー変換のしくみを理解する。
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10週 |
流体のエネルギー利用とターボ機械(2) |
・速度三角形を描くことができる。
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11週 |
ターボ機械の構成要素と内部流れ
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・ターボ機械の構成要素を理解する。 ・ターボ機械の内部流れを理解する。
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12週 |
ターボ機械の性能と運転 |
・ターボ機械の特性曲線を理解する。
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13週 |
ポンプ、その他の流体機械 |
・ポンプのしくみを理解する。
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14週 |
ポンプ、その他の流体機械
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・送風機や水車など様々なターボ機械のしくみを理解する。
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15週 |
期末試験 第9回から第14回までの範囲で試験を行う.
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16週 |
まとめ 第15回までの授業について,まとめを行う.
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 熱流体 | 層流と乱流の違いを説明できる。 | 3 | |
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。 | 3 | |
ダルシー・ワイスバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。 | 3 | |
ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。 | 3 | |
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。 | 3 | |
抗力について理解し、抗力係数を用いて抗力を計算できる。 | 3 | |
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 20 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |