機械要素設計Ⅱ

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 機械要素設計Ⅱ
科目番号 0043 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 テキスト:機械設計法,林 則行 他2名,森北出版
担当教員 郡原 宏

到達目標

(1)機械設計に関する基本通則について理解できる.
(2)種々の機械要素部品の基本的な設計の進め方が理解できる.
(3)課題レポートについて適切に解答できる.
(4)上述の3項目をもとに,機械要素部品が実際に設計できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械設計に関する基本通則について適切に理解できる.機械設計に関する基本通則について理解できる.機械設計に関する基本通則について理解できない.
評価項目2種々の機械要素部品の基本的な設計の進め方が適切に理解できる.種々の機械要素部品の基本的な設計の進め方が理解できる.種々の機械要素部品の基本的な設計の進め方が理解できない.
評価項目3課題レポートについて適切に適切に解答できる.課題レポートについて適切に解答できる.課題レポートについて適切に解答できない.
上述の3項目をもとに,機械要素部品が実際に適切に設計できる.上述の3項目をもとに,機械要素部品が実際に設計できる.上述の3項目をもとに,機械要素部品が実際に設計できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
過去,学んできた材料学,工業力学,材料力学といった科目やこれから並行して学ぶ水
力学,熱力学,機械力学といった機械工学固有の学問を集大成するものが機械設計法であ
る.エンジニアを目指す機械工学科の学生諸君には,学んできた種々の機械工学固有の科目
の知識を,身近でよく見かける機械要素の設計に生かすことにより,より工学に対する関
心を高めてもらいたい.
講義では,一般によく用いられる動力伝達機構を構成する種々の要素(ベルト車,ブレー
キ等)を対象として,これの設計を,特に力学的な面における原理原則を重視するとともに,
実社会における設計のポイントも話題に取り上げて進めていく.
実社会で働く機械工学のエンジニアに必要不可欠な科目である.
授業の進め方・方法:

到達目標(1)と(2)の一部は中間試験で,(2)については期末試験で評価する.また,(3)に
ついては,課題レポ-トで評価する.評価の割合は,中間試験(40%),期末試験(40%),
課題レポ-ト(20%)とし,60 点以上(100 点満点)を合格とする.
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ねじ
2週 ねじ
3週 ねじ
4週 ねじ
5週 軸継手
6週 軸継手
7週 課題テスト
8週 ベルト伝動
2ndQ
9週 ベルト伝道
10週 問題演習
11週 ブレーキ
12週 ブレーキ
13週 ブレーキ
14週 はずみ車
15週 期末試験
16週 期末試験解答

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計標準規格の意義を説明できる。3
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。3
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。3
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。3
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。3
軸の種類と用途を理解し、適用できる。3
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。3
キーの強度を計算できる。3
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。3
滑り軸受の構造と種類を説明できる。3
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。3
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。3
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。3
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。3
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。3
歯車列の速度伝達比を計算できる。3
力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。3
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。3
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。3
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。3
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。3
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。3
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。3
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。3
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。3
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。3
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。3
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。3
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。3
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。3
仕事の意味を理解し、計算できる。3
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。3
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。3
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。3
動力の意味を理解し、計算できる。3
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。3
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。3
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。3
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。3
応力とひずみを説明できる。3
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。3
許容応力と安全率を説明できる。3
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。3
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。3
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。3
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。3
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。3
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。3
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。3
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。3
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。3
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。3
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。3
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。3
多軸応力の意味を説明できる。3
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。3
部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。3
部材が曲げやねじりを受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。3
カスティリアノの定理を理解し、不静定はりの問題などに適用できる。3
材料機械材料に求められる性質を説明できる。3
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。3
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。3
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。3
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。3
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。3
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。3
金属と合金の結晶構造を説明できる。3
金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる。3
合金の状態図の見方を説明できる。3
塑性変形の起り方を説明できる。3
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。3
鉄鋼の製法を説明できる。3
炭素鋼の性質を理解し、分類することができる。3
Fe-C系平衡状態図の見方を説明できる。3
焼きなましの目的と操作を説明できる。3
焼きならしの目的と操作を説明できる。3
焼入れの目的と操作を説明できる。3
焼戻しの目的と操作を説明できる。3

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000