計測工学2

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 計測工学2
科目番号 0010 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 : 1
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:大浦 他,“新しい電気・電子計測”,オーム社
担当教員 藤嶋 教彰

到達目標

(1) 電圧・電流の測定方法および測定機器の仕組みについて理解する.
(2) 抵抗の測定方法および測定機器の仕組みについて理解する.
(3) 周波数の測定方法および測定機器の仕組みについて理解する.
(4) 電力の測定方法および測定機器の仕組みについて理解する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電圧・電流の測定方法および測定機器の仕組みについて正しく理解する.電圧・電流の測定方法および測定機器の仕組みについて理解する.電圧・電流の測定方法および測定機器の仕組みについて理解していない.
評価項目2抵抗の測定方法および測定機器の仕組みについて正しく理解する.抵抗の測定方法および測定機器の仕組みについて理解する.抵抗の測定方法および測定機器の仕組みについて理解していない.
評価項目3周波数の測定方法および測定機器の仕組みについて正しく理解する.周波数の測定方法および測定機器の仕組みについて理解する.周波数の測定方法および測定機器の仕組みについて理解していない.
評価項目4電力の測定方法および測定機器の仕組みについて正しく理解する.電力の測定方法および測定機器の仕組みについて理解する.電力の測定方法および測定機器の仕組みについて理解していない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 今日のハイテク技術は,電気・電子工学を利用した計測技術に負う所が大きい.計測が正しく行われなければ,思い通りの製品を作り出すことはできず,安全保証もできないためである.ゆえに,これらの技術の大切さや測定原理を技術者になろうとする学生は把握し,理解しておく必要がある.
 本授業では主に,電圧・電流・抵抗・電力を測定する方法及び測定機器の仕組みを取り扱う.これらの単元を理解できるレベルにおいて,到達目標と評価基準を設定する.
授業の進め方・方法:
 到達目標(1)~(4)は中間試験と期末試験で評価する.
・評価の割合は,中間試験(50 %),期末試験(50 %)とし,60点以上(100点満点)を合格とする.再評価試験および追認試験は実施しない.
注意点:
 各回に対し,「最低でも」1時間の予習・復習を行うこと.授業は板書を書き写すためだけの時間ではない.教員の持つ話術の良い所を盗み取る時間であり,新しい内容をその場で理解できるようにするための聞く力を鍛える時間である.これらは受身で漠然と授業を受けるだけでは得られない.「自主性」を持ち,「主体的に学び取る」力を持つこと,これは自立した大人に成長する上で特に必要なことであると言える.
 本講義は学習の自主性を尊重し,出席要件は無しにしているが,上記の力を得られるように全講義を出席することを要望する.
 この分野に興味があり,本授業の内容を深めたい学生は,以下の本を読み,知識を深めるとよい.

(1) 岡野大祐, “教えて?わかった! 電気電子計測”, オーム社, 2011.
(2) 宮下收ら, “基本からわかる 電気電子計測講義ノート”, オーム社, 2015.
(3) 坂巻佳壽美, 大内繁男, “知っておきたい計測器の基本”, オーム社, 2014.
(4) 阿部武雄, 村山実, “電気・電子計測【第3版】”, 森北出版, 2012.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 交流波形と測定値(pp.74-78) 正弦波交流波形の平均値,実効値,波形率,波高率の算出方法を理解する.
2週 直流電流・電圧の測定(pp.78-81) 電圧計による直接測定法と電位差計法,分流器・倍率器について理解する.
3週 交流電流・電圧の測定(pp.81-82) 交流電圧の測定方法について理解する.
4週 電子式電圧計 / ディジタル電圧計 / 高電圧・大電流の測定(pp.82-86) 各種測定原理,測定方法について理解する.
5週 電圧降下法 / 2端子・4端子測定法 / ブリッジ回路(pp.82-86) 抵抗測定法の測定原理,測定方法について理解する.
6週 ワグナー接地 / LCRメータ / ネットワークアナライザ(pp.88-92) ワグナー接地,LCRメータ,ネットワークアナライザの原理について理解する.
7週 中間演習 第1回から第6回までの範囲について理解を深める.
8週 中間試験
4thQ
9週 周波数の測定(pp.98-102) 周波数カウンタ(直接計数方式)の基本原理について理解する.
10週 高周波・低周波の測定 / Allan分散(pp.102-106) 高周波・低周波の測定方法,Allan分散について理解する.
11週 直流電力の測定 / 皮相・有効・無効電力(pp.110-116) 直流電力の直接・間接測定方法,および交流における電力について理解する.
12週 電圧・電流計を用いた有効電力・力率測定 / ホール効果(pp.116-118, 121-122) 交流における電力測定方法,およびホール効果について理解する.
13週 ホール効果電力計 / 誘導型電力量計 / 高周波での電力測定(pp.123-127) 各種電力計の測定原理について理解する.
14週 期末演習 第9回から第13回までの範囲について理解を深める.
15週 期末試験
16週 期末試験の解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野計測電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。3
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。3
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。3
電力量の測定原理を説明できる。3

評価割合

中間試験期末試験合計
総合評価割合5050100
基礎的能力000
専門的能力5050100
分野横断的能力000