基礎コンピュータ工学2

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 基礎コンピュータ工学2
科目番号 0019 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:プリント
担当教員 田邊 喜一

到達目標

(1) RL78マイクロプロセッサの構成と動作原理が理解できる.
(2) RL78 アセンブリ言語を用いて簡単なプログラムが作成できる.
(3) マイコン入出力インタフェースの基礎概念が理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1RL78マイクロプロセッサの構成と動作原理が正しく理解できる.RL78マイクロプロセッサの構成と動作原理が理解できる.RL78マイクロプロセッサの構成と動作原理が理解できない.
評価項目2RL78 アセンブリ言語を用いて簡単なプログラムが正しく作成できる.RL78 アセンブリ言語を用いて簡単なプログラムが作成できる.RL78 アセンブリ言語を用いて簡単なプログラムが作成できない.
評価項目3マイコン入出力インタフェースの基礎概念が正しく理解できる.マイコン入出力インタフェースの基礎概念が理解できる.マイコン入出力インタフェースの基礎概念が理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
基礎コンピュータ工学1で教授したコンピュータの基本構成・内部構造・動作原理を元に,本講義では更にコンピュータの知識を深めて行く.本講義では,第一にノイマン型アーキテクチャに基づいて設計された具体的なコンピュータの事例として,RL78マイクロプロセッサを取り上げ,その基本的な構成について紹介する.第二にRL78アセンブリ言語の概要を解説し,机上演習と実機演習を組み合わせることにより,コンピュータアーキテクチャに対する理解をより深める.本科目では,基本的に1回の授業において講義と確認演習を一組として実施することにより,各教授項目に対する理解の定着を図る.なお,本講義は基礎計算機工学1と共に4年次に開講されるコンピュータ工学1を学ぶための基礎となる.
授業の進め方・方法:
到達目標(1)~(3)については定期試験により評価する.中間,期末試験の評価点はそれぞれ40点満点とし,適宜行なう演習の評価点20点満点を加えて総合評価点とする.50点以上を合格とする.
注意点:
再評価試験は実施する.追認試験は実施しない.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 RL78の概要 / RL78実機-基本操作演習1
RL78の構成を紹介する.実習用機器を用いたプログラム作成方法について演習する.
RL78マイクロプロセッサの構成と動作原理が理解できる.
2週  RL78実機-基本操作演習2
 演算結果をLED表示で確認するためのプログラムを作成する.
RL78マイクロプロセッサの構成と動作原理が理解できる.
3週  データ転送命令1
 データ転送命令について解説・演習する.
RL78 アセンブリ言語を用いて簡単なプログラムが作成できる.
4週 算術演算命令 1
加算,減算等の命令について解説・演習する.
RL78 アセンブリ言語を用いて簡単なプログラムが作成できる.
5週 算術演算命令 2
他倍長の加算,減算等の命令について解説・演習する.
RL78 アセンブリ言語を用いて簡単なプログラムが作成できる.
6週  論理演算命令
 論理和,論理積,否定等の命令について解説.演習する.
RL78 アセンブリ言語を用いて簡単なプログラムが作成できる.
7週  シフト命令
 算術シフト,論理シフト,循環シフトについて解説・演習する.
RL78 アセンブリ言語を用いて簡単なプログラムが作成できる.
8週 中間試験
出題範囲は第1回から第7回までの学習範囲とする.
4thQ
9週  条件分岐命令1
 選択構造,反復構造を構成する基本手法について解説・演習する
RL78 アセンブリ言語を用いて簡単なプログラムが作成できる.
10週  条件分岐命令2
 選択構造,反復構造を構成する基本手法について演習する.
RL78 アセンブリ言語を用いて簡単なプログラムが作成できる.
11週 データ転送命令2
 レジスタ間接指定,インデックス指定等のアドレッシングモードについて解説・演習する.
RL78 アセンブリ言語を用いて簡単なプログラムが作成できる.
12週 サブルーチン
 サブルーチンの概念,作成方法について解説・演習する.
RL78 アセンブリ言語を用いて簡単なプログラムが作成できる.
13週 入出力命令
RL78に内蔵されている入出力ポートの設定・使用方法について解説・演習する.
マイコン入出力インタフェースの基礎概念が理解できる.
14週 総合課題1
これまで学んだ命令を組み合わせた課題の演習を行う.
マイコン入出力インタフェースの基礎概念が理解できる.
15週 期末試験
出題範囲は第9回から第14回までの学習範囲とする.
16週 総合課題2
これまで学んだ命令を組み合わせた課題の演習を行う.
マイコン入出力インタフェースの基礎概念が理解できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。2
基数が異なる数の間で相互に変換できる。2
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。2
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。2
基本的な論理演算を行うことができる。2
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。2
論理式の簡単化の概念を説明できる。2
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。2
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。2
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。2
組合せ論理回路を設計することができる。2
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。2
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。2
与えられた順序回路の機能を説明することができる。2
順序回路を設計することができる。2
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。2
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。2
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。2
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。2

評価割合

中間試験期末演習合計
総合評価割合404020100
基礎的能力0000
専門的能力404020100
分野横断的能力0000