電子回路1

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電子回路1
科目番号 0029 科目区分 専門 / 必履修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 別府、福井、オペアンプから始めるアナログ電子回路 第2版、森北出版
担当教員 別府 俊幸

到達目標

(1)基本的なオペアンプ回路動作を理解でき、基本的なオペアンプ回路を設計でき、オペアンプのデータシートから設計に必要な情報を読みとることができ、フィードバック回路の動作を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1基本的なオペアンプ回路のを設計できる。基本的なオペアンプ回路の動作を理解できる。基本的なオペアンプ回路の動作を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 E3 説明 閉じる
電気情報工学科教育目標 E3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
基礎理論としての電気回路を修得した4年生を対象に、オペアンプ回路の設計法を講義する。オペアンプ回路さえ設計できれば、95 %の低周波小信号回路を設計できると言っても過言ではない。電子回路1の履修によって、低周波信号増幅回路を設計できる力を身につける。講義では、反転アンプ、差動アンプ、フィルタなどの各種のオペアンプ回路を解説し、これらの設計法について述べる。また、最大定格など半導体素子を使う上で必要な事柄についても解説する。そして、オペアンプの基本原理であるフィードバックとフィードバック回路の解析法について説明する.○○機構というアホな組織がコアカリキュラムというアホなものを決めていて、そこには発振回路が入っているのにフィードバックが入っていない。まずは、回路を発振させないように設計することが実務では重要である。それに、フィードバックが分からなければ、発振も分からない。であるので、実践力を身につけることを最優先に考えて科目内容を設定している。
本科目は、電子回路2,3と合わせて,電子回路設計技術者に広く読まれているトランジスタ技術誌(CQ出版社)に掲載される関連記事を読み理解し、活用できるレベルとなるよう到達目標および評価基準を設定する。
授業の進め方・方法:
到達目標(1)について中間試験と期末試験で評価する。
中間と期末それぞれの試験で50点以上かつ、中間+期末試験の得点が120点以上(200点満点)を合格とする。(中間+期末試験得点)/2にて評点を決定する。
再評価試験は、上記の合格条件に達する可能性がある者に対して、中間または期末のどちらかの再試験を実施する。
出席要件なしとは、出席しなくても合格できるのではなく、1/3も欠席するととても合格できない科目を意味することを勘違いしないように。
電子回路を作るために必要な知識を講義します。
注意点:
自主学習の内訳:授業1回につき1時間くらいは復習が必要です。復習しないで試験の前日に賭けるから崩壊するのです。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オペアンプ1 増幅回路の基礎、信号の性質、オペアンプの基礎、特性 その集の内容を理解する。以下すべて同じ。
2週 オペアンプ2 非反転増幅回路、回路の設計法、フィードバック回路
3週 オペアンプ3 反転増幅器、回路の設計
4週 オペアンプの応用1 加算回路,減算回路,ボルテージフォロワ
5週 オペアンプの応用2 電流-電圧コンバータ,オフセット補償回路
6週 フィルタ回路1 周波数特性、位相
7週 フィルタ回路2 LPF
8週 中間テスト
2ndQ
9週 オペアンプの性能1 絶対最大定格、電気的特性、GB積
10週 オペアンプの性能2 入力オフセット電圧、入力オフセット電流
11週 オペアンプの性能3 ドリフト,CMRR,周波数特性
12週 フィードバック回路と周波数特性1 ボーデ線図.周波数特性
13週 フィードバック回路と周波数特性2 入力インピーダンス.回路利得
14週 フィードバック回路と周波数特性3 出力インピーダンス
15週 フィードバック回路と周波数特性4 安定性
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路ダイオードの特徴を説明できる。3
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。3
FETの特徴と等価回路を説明できる。3
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。3
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。3
演算増幅器の特性を説明できる。3
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。3
発振回路の特性、動作原理を説明できる。3
変調・復調回路の特性、動作原理を説明できる。3

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100
分野横断的能力00