送配電工学

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 送配電工学
科目番号 0043 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 しっかり学べる送配電工学,箕田,電気書院
担当教員 箕田 充志

到達目標

(1)高電圧送電に関する設備について理解できる。
(2)3相交流回路の基本的な計算ができる。
(3)配電設備について理解できる。
(4)電気エネルギーの重要性が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1高電圧送電に関する設備について十分理解できる。高電圧送電に関する設備について理解できる。高電圧送電に関する設備について理解できない。
評価項目23相交流回路の基本的な計算が十分できる。3相交流回路の基本的な計算ができる。3相交流回路の基本的な計算ができない。
評価項目3配電設備について十分理解できる。配電設備について理解できる。配電設備について理解できない。
評価項目4電気エネルギーの重要性が十分理解できる。電気エネルギーの重要性が理解できる。電気エネルギーの重要性が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 E3 説明 閉じる
電気情報工学科教育目標 E3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
送配電工学は,送電及び配電を扱う。我が国の電力送電技術は,人口過密地域への大容量高密度送電に成功している。これは世界に類を見ない。背景には送電技術の高い信頼性と技術力がある。送電は,電気エネルギーに必要不可欠であり,各種送電方法の原理とそれに付随した設備を理解することは技術者として非常に重要である。本講義では,送配電に関する基礎的原理と実際の設備を学ぶ。
本科目は、電気主任技術者に必要な基礎的知識を有するレベルとなるよう到達目標および評価基準を設定する。
授業の進め方・方法:
到達目標(1)(2)(4)について主に課題試験で評価する。また,到達目標(2)(3)(4)について主に,期末試験で評価する。
なお,課題試験2回(60点)+期末試験(40点)で評点を決定する。
合計60点以上(100点満点)を合格とする。
再評価試験を実施する場合がある。その際,実施基準は40点以上とする。
*全体の1/3(5回)以上の欠席は不合格とする。また,再試験など評価を自ら放棄した学生の2回目の履修は認めない。
注意点:
学修単位科目であり,1回の講義(90分)あたり90分以上の予習復習をしているものとして講義・演習を進めます。
到達目標については,教科書に記載されている概要および演習問題が理解できれば 優が可能なレベルの試験を行います。
必要に応じて実践的な施設見学を行うことがあります。
【電気工事士学科免除科目で必須です】

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 送配電工学の必要性について講義する。また,送配電の歴史的背景から,高電圧送電の必要性を理解する。 送配電工学の必要性について理解できる。
2週 架空送電線の構成要素を講義する。高電圧送電技術の概略を理解することを期待する。
架空送電線の構成要素を理解できる。
3週 送電線における避雷技術について講義する。避雷の理論・知識を有することを期待する。
避雷技術を理解できる。
4週 送電線路における自然災害について説明する。
送電線路における自然災害を理解できる。
5週 送電線路の線路定数について講義する。
三相送電特有の現象について理解することを期待する。
送電線路の線路定数を理解できる。
6週 課題テスト テストを実施する。
7週 送電線路について講義する。
三相送電に関連した特性について理解することを期待する。
送電システムを理解できる。
8週 短・中距離送電について講義する。等価回路及び計算方法を理解することを期待する。 短・中距離送電を理解できる。
4thQ
9週 長距離送電について講義する。分布定数回路及び計算方法を理解することを期待する。(関連科目:数学-微分方程式が解けるレベルを必要とする) 長距離送電を理解できる。
10週 送電線における安定性について講義する。系統の安定がいかに重要か理解することを期待する。 送電線における安定性を理解できる。
11週 課題テスト テストを実施する。
12週 送電線特有の,1線地絡事故,2線短絡事故,2線短絡接地事故などの計算について講義する。(関連科目:数学-行列式が解けるレベルを必要とする) 送電線の故障計算を理解できる。
13週 3相対象および非対称における計算方法について講義する。(関連科目:数学-行列式が解けるレベルを必要とする) 送電線の故障計算を理解できる。
14週 送電線における中性点接地について講義する。中性点接地の目的及び方式を理解することを期待する。
中性点接地方式を理解できる。
15週 定期試験

テストを実施する。
16週 まとめ 全体を理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。3
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。3
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。3
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。3
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。3
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。3

評価割合

課題試験期末試験合計
総合評価割合6040100
基礎的能力000
専門的能力6040100
分野横断的能力000