エレクトリックマテリアル

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 エレクトリックマテリアル
科目番号 0049 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 電気電子材料工学」,西川宏之 数理工学社
担当教員 福間 眞澄

到達目標

以下の項目が,文章,数式,モデル図などを用いて説明できる。
(1)物質の構造とその電気伝導の概略が説明できる。
(3)金属の電気抵抗が説明できる。
(4)誘電体の誘電率と分極現象との関係が説明できる。
(5)磁性材料の種類と磁化特性が説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1物質の構造とその電気伝導の概略が説明できる。物質の構造とその電気伝導の概略が説明できる。物質の構造とその電気伝導の概略が説明できない。
評価項目2金属の電気抵抗が説明できる。金属の電気抵抗が説明できる。金属の電気抵抗が説明できない。
評価項目3誘電体の誘電率と分極現象との関係が説明できる。誘電体の誘電率と分極現象との関係が説明できる。誘電体の誘電率と分極現象との関係が説明できない。
評価項目4磁性材料の種類と磁化特性が説明できる。磁性材料の種類と磁化特性が説明できる。磁性材料の種類と磁化特性が説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 E2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
授業では電気・電子系の機器に利用されている材料についての特性を理解し,応用するための基礎的な理論や考え方について解説する。エネルギー,鉄道車両,家電製品,コンピュータ,携帯電話など,電気・電子・情報系の分野で使用されている各種材料は,非常に広範囲にわたる。しかし,基本的には,信号や電力を伝える導電材料,それを絶縁し信頼性を確保する絶縁材料,機器の能動的機能を実現する各種半導体材料,および,磁気的機能を実現する磁性材料で構成されている。材料の基礎として,原子の結合や電気的性質を最初に学習する。そして,それを基に,導電材料,半導体材料,誘電体材料,絶縁材料,磁性材料の特性をモデル(数学,物理,化学的な)により理解する。授業解説は,高校卒業以上の数学を用いて行う(大学学部レベル)。これらの材料についての基本的な知識を持つことは,実際の電気・電子機器の設計をする技術者にとって重要である。
授業の進め方・方法:
(1)成績は,2から4回の小テスト(各10から5点満点・合計20点満点)と中間試験及び期末試験の平均点(80点満点)の合計で評価する。(2)60点以上を合格とする(100点満点)。(3)課題レポートは,授業内容に関係する節末問題または授業のまとめを課題とする。この課題レポートについては,成績の評価に入れないが,レポート提出状況を小テストの受験資格とする。(4)再試験は,小テストをやむを得ない事情により欠席した者について実施することがある。基本的には実施しない。
注意点:
学修単位科目であり、1回の講義あたり4時間以上の予習復習をしているものとして講義を進める。
(1)ゲーム機や携帯電話の使用,私語,居眠り,周囲の者への迷惑等,授業を妨害する行為が見られた時には退出させることがある。
(2)教科書に記載されている基礎的専門用語が説明でき,その専門用語を用いて,到達目標の項目が説明できることを試験で評価します。課題レポートは,主に復習の実施の証明と判断しています。課題レポートは,文章,数式,モデル図などを用いて説明するようにして試験の準備としてください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 講義ガイダンス 物質の構造と性質(1章) 元素と周期表,原子のサイズと構造 について解説する。
2週 物質の構造と性質(1章) 原子と分子の量的な扱い,化学結合と物質の成り立ち,材料の種類と抵抗率 について解説する。
3週 物質の構造と性質(1章)) 物質の電気伝導の概略 について解説する。
4週 物質の構造と性質(1章)) 原子の磁気モーメントと磁性,物理定数と単位の換算 について解説する。
5週 導電体材料(2章) 金属の電気伝導,導電材料,抵抗材料 について解説する。
6週 導電体材料(2章) 測温用導電体,透明電極 について解説する。
7週 課題テスト(中間試験) 物質の構造と性質(1章)と導電体材料(2章)について試験を行う。
8週 半導体材料(3章) 半導体の電気伝導,非晶質半導体 について解説する。
2ndQ
9週 半導体材料(3章) 半導体の製造方法,半導体デバイスの基本構造 について解説する。
10週 誘電体材料(4章) 誘電体材料の基礎,誘電分散 について解説する。
11週 誘電体材料(4章) 誘電分散,強誘電体 について解説する。
12週 絶縁材料(5章) 絶縁体における電気伝導 について解説する。
13週 絶縁材料(5章) 絶縁体の応用 について解説する。
14週 磁性材材料(6章) 磁化現象,常磁性,強磁性,ヒステレシス について解説する。
15週 課題テスト(期末試験) 半導体材料(3章),誘電体材料(4章),絶縁材料(5章),磁性材材料(6章)について試験を行う。
16週 オプトエレクトロニクス材料 光ファイバ,光半導体 について解説する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。3
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。3
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。3
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。3
真性半導体と不純物半導体を説明できる。3
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。3
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。3
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。3
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。3

評価割合

中間試験期末試験小テスト合計
総合評価割合404020000100
基礎的能力0000000
専門的能力404020000100
分野横断的能力0000000