電力変換工学

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電力変換工学
科目番号 0055 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 柴田,三澤 「エネルギー変換工学」 森北出版片岡 「パワーエレクトロニクス入門」 森北出版
担当教員 渡邉 修治

到達目標

(1)半導体電力素子の構造と特徴を知る
(2)各種電力変換の方法を知る
(3)電力変換回路の制御方法を知る

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1半導体電力素子の構造と特徴を正しく知っている半導体電力素子の構造と特徴を知っている半導体電力素子の構造と特徴を知ない
評価項目2各種電力変換の方法を正しく知っている各種電力変換の方法を知っている各種電力変換の方法を知らない
評価項目3電力変換回路の制御方法を正しく知っている電力変換回路の制御方法を知っている電力変換回路の制御方法を知らない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 E2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目では,半導体電力変換素子を用いた電気エネルギー変換に関する技術分野であるパワーエレクトロニクスの基礎を中心に学ぶ。半導体電力素子の特性,電力変換回路の構造,制御方法を知り,これらを含むシステムづくりの基礎力を身につける。
 本科目は,大学学部向けに編集された教科書を用いてその内容を理解し,活用できるレベルとなるよう到達目標および評価基準を設定する。
授業の進め方・方法:
到達目標(1)~(3)について,中間試験と期末試験(各100点満点)で評価し,合計点が120点以上を合格とする。成績は合計点の1/2とする。成績が60点未満の者に対して再評価試験をおこなう。
注意点:
【自学自習】
 学修単位科目であり,1回の講義(90分)あたり180分以上の予習復習をしているものとして講義・演習を進める。
 再評価試験を実施した場合の成績は最大60点とする。
 授業では大学学部レベルの書籍に掲載された内容を中心に解説を行い,同範囲で定期試験をおこなう。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 パワーエレクトロニクス概説 半導体電力変換器の特徴,ダイオード、サイリスタ、自己消弧形素子 電力変換器技術と電力品質について理解する。
2週 電力用半導体素子 半導体電力変換器の特徴,ダイオード、サイリスタ、自己消弧形素子 電力変換装置に用いられる半導体素子について理解する。
3週 電力用半導体素子 パワートランジスタ,MOSFET,IGBT 電力変換装置に用いられる半導体素子について理解する。
4週 パワーエレクトロニクス概説,電力用半導体素子 半導体電力変換器の特徴,ダイオード、サイリスタ、自己消弧形素子 電力変換装置に用いられる半導体素子について理解する。
5週 整流回路Ⅰ 基本整流回路,単相整流回路,位相制御 AC-DC変換器について理解する。
6週 整流回路Ⅰ 三相整流回路,位相制御 AC-DC変換器について理解する。
7週 整流回路Ⅰ 整流回路に関する演習 AC-DC変換器について理解する。
8週 中間試験 第1回から第7回の講義内容より出題する これまでの内容について理解する。
4thQ
9週 整流回路Ⅱ 誘導性負荷時の単相半波整流回路,還流ダイオード AC-DC変換器について理解する。
10週 整流回路Ⅱ 誘導性負荷時の直流電圧-電流特性,容量性負荷時の直流電圧-電流特性 AC-DC変換器について理解する。
11週 整流回路Ⅲ 交流側のひずみ率と力率、交流条件と直流偏磁 AC-DC変換器について理解する。
12週 直流チョッパ 降圧形チョッパ、昇圧形チョッパ、昇降圧形チョッパ,出力調整法 DC-DC変換器について理解する。
13週 インバータ 電圧形インバータ、電流形インバータ、出力電圧の調整法(1) DC-AC変換器について理解する。
14週 インバータ 電圧形インバータ、電流形インバータ、出力電圧の調整法(2) DC-AC変換器について理解する。
15週 期末試験 これまでの講義内容より出題する これまでの内容について理解する。
16週 演習 これまでの内容について,振り返りのまとめと演習 これまでの内容について理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。3
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。3
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。3
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。3
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。3
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。3
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。3
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。3
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。3
電力半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。3
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。3
電力システムの経済的運用について説明できる。3
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。3

評価割合

中間試験期末試験合計
総合評価割合5050100
基礎的能力000
専門的能力5050100
分野横断的能力000