発変電工学

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 発変電工学
科目番号 0055 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 よくわかる発変電工学,箕田他,電気書院 
担当教員 箕田 充志

到達目標

(1)水力発電に関する基礎的技術を理解できる。
(2)火力発電に関する基礎的技術を理解できる。
(3)原子力発電に関する基礎的技術を理解できる。
(4)その他各種発電に関する基礎的技術を理解できる。
(5)電気エネルギーの重要性が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1水力発電に関する基礎的技術を十分理解できる水力発電に関する基礎的技術を理解できる水力発電に関する基礎的技術を理解できない
評価項目2火力発電に関する基礎的技術を十分理解できる火力発電に関する基礎的技術を理解できる火力発電に関する基礎的技術を理解できない
評価項目3原子力発電に関する基礎的技術を十分理解できる原子力発電に関する基礎的技術を理解できる原子力発電に関する基礎的技術を理解できない
評価項目4その他各種発電に関する基礎的技術を十分理解できるその他各種発電に関する基礎的技術を理解できるその他各種発電に関する基礎的技術を理解できない
評価項目5電気エネルギーの重要性が十分理解できる電気エネルギーの重要性が理解できる電気エネルギーの重要性が理解できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 E3 説明 閉じる
電気情報工学科教育目標 E3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
発変電工学は発電及び変電技術を扱う。我が国の経済の発展には電気エネルギーが必要不可欠である。現在,水力・火力・原子力およびその他の発電によって電力供給が行われている。発電には多くの理論・技術が必要であり,各種発電方法の原理とそれに付随した設備を理解することは技術者として非常に重要である。近年の環境問題の観点からも各種発電方式の把握は重要である。本講義は,発変電に関する基礎的原理と実際の設備を学ぶ。
本科目は、電気主任技術者に必要な基礎的知識を有するレベルとなるよう到達目標および評価基準を設定する。
授業の進め方・方法:
到達目標(1)(2)(3)(4)(5)について課題試験および期末試験で評価する。
なお,課題試験2回(60点)+期末試験(40点)で評点を決定する。
合計60点以上(100点満点)を合格とする.
再評価試験を実施する.実施基準は40点以上とする.
*全体の1/3(5回)以上の欠席は不合格とする。また,再試験など評価を自ら放棄した学生の2回目の履修は認めない。
注意点:
学修単位科目であり,1回の講義(90分)あたり90分以上の予習復習をしているものとして講義・演習を進めます。
到達目標については,教科書に記載されている概要および演習問題が理解できれば 優が可能なレベルとなります。
必要に応じて実践的な施設見学を行うことがあります。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 総論
電気エネルギーの定義および背景について環境問題をふまえ説明する。エネルギーとは何か理解することを期待する。
電気エネルギーの定義および背景を理解できる。
2週 エネルギーの消費および変換について
エネルギーの消費を定量的に説明する。また電気エネルギーへの変換について概略を説明する。エネルギー消費と環境問題について紹介する。
エネルギーの消費等を理解できる。
3週 水力発電の概要
環境および歴史的背景を考慮して,水力発電の概要を講義する。
水力発電の基礎を理解できる。
4週 水力発電設備の概要
水力発電設備について講義する。水力発電原理との関連性を理解できることを期待する。
水力発電の基礎を理解できる。
5週 水車の分類
水力発電で使用される水車を原理により分類する。水車の仕様を決定する要因を理解することを期待する。
水力発電の基礎を理解できる。
6週 課題試験1
第1週から第5週までの範囲でテストを行う。
試験を実施する。
7週 火力発電および熱力学の基礎
エネルギー形態と相互間の変換の仕組みについて説明する。特に熱エネルギーについて環境と関連づけて説明する。
火力発電の基礎を理解できる。
8週 火力発電における水蒸気の性質
水蒸気の性質と各種サイクルについて説明する。
火力発電の基礎を理解できる。
2ndQ
9週 ボイラと蒸気タービン
火力発電に用いるボイラとタービンについて説明する。
火力発電の基礎を理解できる。
10週 課題試験2
第7週から第9週までの範囲でテストを行う。
試験を実施する。
11週 原子炉の概要
原子力発電の基礎について講義する。基礎となる原子物理を理解することを期待する。
原子力発電の基礎を理解できる。
12週 原子炉の種類と安全対策
原子力発電の原子炉について環境と関連づけて講義する。原子力発電の安全対策を理解することを期待する。
原子力発電の基礎を理解できる。
13週 核融合の基礎
原子力発電の一つである核融合の原理について講義する。核分裂を主体とする原子力発電所との違いについて理解することを期待する。
原子力発電の基礎を理解できる。
14週 新エネルギー発電の基礎Ⅰ
代表的な新エネルギー源である太陽光発電・風力発電・燃料電池について講義する。環境と関連づけて講義する。
新エネルギーを利用した発電を理解できる。
15週 期末試験
第12週から第14週までの範囲でテストを行う。
試験を実施する。
16週 新エネルギー発電の基礎Ⅱ
新エネルギー源である波力・潮力・地熱などを利用した発電について講義する。
全体を理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。3
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。3
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。3
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。3

評価割合

課題試験期末試験合計
総合評価割合6040100
基礎的能力000
専門的能力6040100
分野横断的能力000