到達目標
・ 三次元のベクトル演算ができる
・ 空間座標の概念を理解する
・ クーロンの法則に基づいて空間における電界の計算ができる
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安(優) | 標準的な到達レベルの目安(良) | 未到達レベルの目安(不可) |
評価項目1 | 三次元のベクトル演算が充分にできる
| 三次元のベクトル演算ができる
| 三次元のベクトル演算ができない
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評価項目2 | 空間座標の概念を充分に理解する
| 空間座標の概念を理解する
| 空間座標の概念を理解できない
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評価項目3 | クーロンの法則に基づいて空間における電界の計算が充分にできる
| クーロンの法則に基づいて空間における電界の計算ができる
| クーロンの法則に基づいて空間における電界の計算ができない
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学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
電気磁気学は19世紀にファラデーにより現象論として整備され、マクスウェルにより4つの方程式として数学的に体系化された。電気・電子工学の根幹を 受け持つ本教科では、まずはじめにベクトル解析と空間座標の基礎知識を学び、3次元的な大きさと方向を持つ量としての電気磁気現象理解の根本とする。これらを元として、クーロンの法則と電界について様々な形状の電荷での解析を行う。
授業の進め方・方法:
学習目標が達成され、電気磁気学に関する基礎的な原理の理解と工学的考察を行う能力があるか否かを評価する。
成績は学習目標の達成度を中間試験と期末試験80%、レポート20%の割合で評価し、50点以上(100点満点)を合格とする。
不合格者に対して再評価試験を1回実施する。
注意点:
電気磁気学は数学の概念を工学現象の説明に見事に反映することができる体系である。基礎的な事項を「覚える」ことも大切だが、内容を「理解する」ことと「使いこなす」ことが重要である。このためには練習問題や演習に普段から自ら積極的に取り組むことが大切である。また、段階的に進むため、前の部分をおろそかにすると理解が非常に難しくなる。試験前の徹夜の暗記勉強だけでは絶対にできないことを肝に銘じてほしい。逆に授業時間ごとに内容をしっかり把握し、自分のものとしておけば、自然に「優」の評価が得られると思う。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ベクトルの計算, 直交座標系 三次元の直交座標系におけるベクトルの表記法と加減算、スカラ乗除算について解説する |
三次元の直交座標系におけるベクトルの表記法と加減算、スカラ乗除算について理解する
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2週 |
単位ベクトル, ベクトル場 単位ベクトルの概念と変数を含んだベクトルの取り扱いについて講義する |
単位ベクトルの概念と変数を含んだベクトルの取り扱いについて理解する
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3週 |
内積(スカラ積) ベクトルの乗算のひとつドット積について学ぶ |
ベクトルの乗算のひとつドット積について理解する
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4週 |
外積(ベクトル積) ベクトルの乗算のひとつクロス積について学ぶ |
ベクトルの乗算のひとつクロス積について理解する
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5週 |
円筒座標系 空間座標の表示方法のひとつである円筒座標系とそのベクトル表記について解説する |
空間座標の表示方法のひとつである円筒座標系とそのベクトル表記について理解する
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6週 |
球座標系 空間座標の表示方法のひとつである球座標系とそのベクトル表記について解説する |
空間座標の表示方法のひとつである球座標系とそのベクトル表記について理解する
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7週 |
微少長さと面積・体積の計算 それぞれの座標系における微少長さについて調べ、積分による面積・体積の計算方法を学習する |
それぞれの座標系における微少長さについて調べ、積分による面積・体積の計算方法を理解する
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8週 |
中間試練 |
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2ndQ |
9週 |
クーロンの法則 点電荷の間に働く力についてベクトル解析する |
点電荷の間に働く力についてベクトル解析により理解する
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10週 |
電界の強さ 点電荷が三次元空間に生じる電界について考える |
点電荷が三次元空間に生じる電界について理解する
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11週 |
体積電荷 点電荷の集合体として、様々な形状の体積電荷量の計算を行う |
点電荷の集合体として、様々な形状の体積電荷量の計算手法を理解する
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12週 |
線電荷による電界1 直線形状の無限長線電荷について、発生する電界の計算方法を解説する |
直線形状の無限長線電荷について、発生する電界の計算方法を理解する
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13週 |
線電荷による電界2 直線形状の有限長線電荷について、発生する電界の計算方法を理解し、連続的に分布した電荷による電界の計算法を解説する |
直線形状の有限長線電荷について、発生する電界の計算方法を理解し、連続的に分布した電荷による電界の計算法を理解する
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14週 |
面電荷による電界 面状の電荷分布による電界について調べる |
面状の電荷分布による電界について理解する
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
演習 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電磁気 | 電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。 | 3 | |
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。 | 3 | |
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。 | 3 | |
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。 | 3 | |
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。 | 3 | |
評価割合
| 授業への取り組み姿勢(出席・態度) | 小テスト | レポートの解答状況 | 定期試験の成績 | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 0 | 20 | 80 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 0 | 0 | 20 | 80 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |