概要:
電気磁気学は電気工学、電子工学の基礎となる物理学の1分野であり,電気・電子工学科で学ぶ学生にとって最も基礎的で重要な学科目の1つである.電気磁気学は3年で学ぶ「基礎電磁気学1、2」,4年で学ぶ「電気磁気学1」,「電気磁気学2」で完結し,マクスウエル電磁方程式にいたる古典電磁気学の体系を学習する.「基礎電磁気学1、2」では、電気の場に関すること,「電磁気学1,2」では磁気の場に関することについて学ぶ.
本講義では,その第1段階として,電荷と電界,電位,電界について学び,下記項目の理解を学習目標とする.
授業の進め方・方法:
学習目標が達成され,電気磁気学に関する基礎的な原理の理解と工学的考察を行う能力があるか否かを評価する.
成績は学習目標の達成度を中間試験と期末試験90%,レポート10%の割合で評価する.
再評価試験:クラス平均点が60点を下回った時に行う。ただし、35点以上の学生についてのみ受験資格を与える。
注意点:
ベクトルを扱うことから,ベクトル解析の復習を充分にやっておくこと
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
電荷と静電誘導 電荷,物質の電気的性質,静電誘導 |
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2週 |
クーロンの法則 クーロンの法則,複数個の点電界による電界の計算 |
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3週 |
ベクトル演算 ベクトルのスカラ積,ベクトル積,ベクトル関数の微分・積分 |
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4週 |
電気力線 電気力線,電気力線の密度と電界の強さ,磁束と磁束密度 |
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5週 |
ガウスの定理 ガウスの定理(積分形),ベクトル界の発散とガウスの定理(微分形) |
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6週 |
座標形 直交座標形,円筒座標形,球座標形 |
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7週 |
演習 1回から6回までの内容に関する演習を実施する |
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8週 |
中間試験 第1週から第7週までの範囲の理解度を確認するため中間試験を行う.この試験の成績評価に占める割合は40%である. |
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2ndQ |
9週 |
電位1 電界中で電荷を移動するのに要する仕事,電位の定義 |
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10週 |
電位2 電位差,電位の傾き |
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11週 |
静電界の保存性 ベクトルの回転とストークスの定理,静電界のラプラス方程式 |
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12週 |
電気双極子 電気双極子の概念の理解 |
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13週 |
帯電体による電界1 一様に帯電した球の電界,表面に一様に帯電した球の電界 |
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14週 |
帯電体による電界2 無限長円筒の電界,無限平面の電界 |
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
まとめ 試験返却と解答 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 3 | |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 3 | |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 3 | |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 3 | |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 機械系分野【実験・実習能力】 | 機械系【実験実習】 | 実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。 | 3 | |
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。 | 3 | |
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。 | 3 | |
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。 | 3 | |
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。 | 3 | |