概要:
メカトロニクス製品は電子電気技術、機械技術、制御技術等が複合する総合分野の産物といえる。本講義では、各分野の基本事項を実践的な内容を中心に整理し、課題や演習問題を通して理解する。具体的には、1stQでは機械力学系および各種制御系の基礎事項を整理した後、メカトロニクスを構成する要素技術として特に重要となるアクチュエータ、特にDCモータを中心にその原理および使用法について理解する。さらに2ndQでは電気・電子系部品、各種ICについて、その動作原理、使い方を理解する。
授業の進め方・方法:
以下の項目の合計点(100点満点)で評価する。
中間試験(40点)、期末試験(40点)、演習課題や授業に対する取組姿勢(20点)とし、合計50点以上を合格とする。
原則として、定期試験の合計点が60点以上かつ2/3以上の出席をもって再試験の受験資格とする。
尚、何らかの事由により、通常の対面による授業および定期試験が実施できない場合、
課題やレポートの提出状況や理解度、出席状況(遠隔授業等を含む)により成績を評価する。
その場合、課題等の割合を7割、出席状況を3割で評価する。
注意点:
課題には積極的に取り組んでください。
疑問点があれば質問したり、自分自身で調べ考えたりして、意欲的に知識の増進を図るよう心がけてください。
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
メカトロニクスの概要と基礎演習 メカトロニクスとその重要性について,各種制御系(フィードバック制御他) について 予備調査課題の実施
|
メカトロニクスについて説明できる. 各種制御系(フィードバック制御、シーケンス制御) について説明できる.
|
2週 |
機械・力学系基礎事項の整理(1) 要素部品(バネ、減衰器)について
|
機械・力学系の要素部品について説明できる.
|
3週 |
機械・力学系基礎事項の整理(2) 力,速度,加速度,座標系のとり方,モーメント等の考え方
|
力・速度・加速度・モーメント等の力学系基礎事項について説明できる.
|
4週 |
機械・力学系基礎事項の整理(3) ニュートンの運動方程式の誘導
|
運動方程式について説明できる.
|
5週 |
アクチュエータ概論(1) DCモータ,ブラシレスDCモータ他
|
DCモータの分類・原理について説明できる.
|
6週 |
アクチュエータ概論(2) コアレスモータ,誘導モータ,同期モータ他
|
DC・ACモータの分類・原理について説明できる.
|
7週 |
アクチュエータ概論(3) DCモータの等価回路,基本特性式,静特性(TN曲線),動特性
|
DCモータの基本特性について説明できる.
|
8週 |
中間試験 |
中間試験が解ける.
|
2ndQ |
9週 |
試験返却,復習
|
中間試験について,自らの問題点を把握し修正できる.
|
10週 |
電気・電子回路部品の整理(1) 受動素子・能動素子 (CR素子,オペアンプ,ダイオード,LED)
|
CRの使い方、オペアンプについて知る.
|
11週 |
電気・電子回路部品の整理(2) 受動素子・能動素子 (CR素子,オペアンプ,ダイオード,LED)
|
CRの使い方、オペアンプについて理解し説明できる.
|
12週 |
電気・電子回路部品の整理(3) ロジックIC,マイコン,各種インターフェース回路
|
ロジックICの使い方について知る.
|
13週 |
電気・電子回路部品の整理(4) ロジックIC,マイコン,各種インターフェース回路
|
ロジックICの使い方について理解し説明できる.
|
14週 |
電気・電子回路部品の整理(5) 実用回路のまとめ |
電気・電子回路部品の実践的使い方を理解し説明できる.
|
15週 |
期末試験 |
期末試験が解ける.
|
16週 |
試験返却,復習 |
期末試験について,自らの問題点を把握し修正できる.
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。 | 3 | |
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。 | 3 | |
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。 | 2 | |
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。 | 3 | |
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。 | 2 | |
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。 | 2 | |
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。 | 3 | |
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。 | 3 | |
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。 | 3 | |
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。 | 3 | |
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。 | 3 | |
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。 | 2 | |
仕事の意味を理解し、計算できる。 | 2 | |
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。 | 2 | |
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。 | 2 | |
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。 | 2 | |
計測制御 | 自動制御の定義と種類を説明できる。 | 1 | |
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。 | 1 | |
電気・電子系分野 | 電気回路 | 電荷と電流、電圧を説明できる。 | 2 | |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 2 | |
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。 | 1 | |
電磁気 | 電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。 | 1 | |
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。 | 1 | |
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。 | 2 | |
磁界中の電流に作用する力を説明できる。 | 2 | |
ローレンツ力を説明できる。 | 2 | |
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。 | 1 | |
電子回路 | ダイオードの特徴を説明できる。 | 1 | |
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。 | 2 | |
演算増幅器の特性を説明できる。 | 1 | |
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。 | 2 | |