光エレクトロニクスⅠ

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 光エレクトロニクスⅠ
科目番号 0033 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 [教科書] 光エレクトロニクス 神保 考志必要に応じプリントを配布する[参考書] 「光エレクトロニクス」 宮尾 亘,平田 仁 著, 日本理工出版会
担当教員 亀谷 均

到達目標


・レーザの原理と特徴を理解する
・光ファイバの原理と特徴を理解する_x000B_・光半導体素子の原理と応用について理解する _x000B_・光通信技術・代表的な光応用技術について理解する

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1レーザの原理と特徴を理解するレーザの原理と特徴を理解するレーザの原理と特徴を理解しない
評価項目2光ファイバの原理と特徴を理解する光ファイバの原理と特徴を理解する光ファイバの原理と特徴を理解しない
評価項目3光半導体素子の原理と応用について理解する光半導体素子の原理と応用について理解する光半導体素子の原理と応用について理解しない
評価項目4光通信技術・代表的な光応用技術について理解する光通信技術・代表的な光応用技術について理解する光通信技術・代表的な光応用技術について理解しない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
光学(オプティクス)と電子工学(エレクトロニクス)が融合した光エレクトロニクス(オプトエレクトロニクス)技術について学ぶ.まず,光学と電子工学の基礎的な項目について系統的に学習し,次に光エレクトロニクスの重要な構成要素となる光半導体素子,レーザ,光ファイバの原理や特徴について学習する. さらにそれらの構成要素を使った光応用計測,光ファイバ通信などについて学び,光エレクトロニクスについての理解を深める.

授業の進め方・方法:

・学習目標が達成され,光エレクトロニクスに関する基礎的な原理の理解と工学的考察を行う能力があるか否かを評価する.
・成績は学習目標の達成度を期末試験レポーとで評価し,総合成績60点以上を合格とする.
 再評価試験:クラス平均点が60点を下回った時に行う。ただし、35点以上の学生についてのみ受験資格を与える。
注意点:
学修単位科目であり,1回の講義(90分)あたり90分以上の予習復習をしているものとして講義・演習を進めます.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 光の基本的性質
光には反射や屈折などの幾何光学的な性質,干渉や回折などの波動的な性質,光子として光エネルギーに関する粒子的な性質があることを学ぶ.
2週 レーザ1
1960年にメーマンがルビー結晶を使って発振させて以来,レーザは通信,医療,エネルギーなどの多岐にわたる分野で利用されてきた.ここでは,このレーザの基本的性質とレーザ発振の原理について学習する.
3週 レーザ2
レーザの特徴となる可干渉(コヒーレント)性について,また気体レーザ,固体レーザの内代表的なレーザを取り上げ発振原理について学習する.
4週 レーザ3
半導体レーザの特徴,構造,発振原理および応用について学習する.主にヘテロ接合型半導体レーザについて解説する.
5週 光半導体素子1(発光素子)
半導体レーザ以外の代表的な発光素子について学ぶ.LED,ELセルを取り上げる.㈱日亜化学出身で現在カルファニア大学で現在研究中の中村修二先生の業績についても話をする.
6週 光半導体素子2(受光素子)
光受光素子の受光原理と応用につい学ぶ.PD,PIN-PD,APDを取り上げる.また,微弱光検出に利用さ光電子増倍管につても言及する.
7週 光半導体素子3(撮像素子)
ディジタルカメラ,ビデオカメラに使われる撮像素子の内,CCD,MOSの構造と撮像原理を中心に学習する.
8週 まとめ
第1週から第7週までのまとめ.
2ndQ
9週 光ファイバ1
光ファイバは光信号を伝送するもの,ファイバスコープのように画像を伝送するもの,各種センサとして利用されるものがある.ここでは,光ファイバの構造と種類,光ファイバの特長について学ぶ.
10週 光ファイバ2
光ファイバの光伝送の原理,光ファイバの伝送損失,光ファイバの製造方法について学ぶ.
11週 光ファイバ通信1
レーザ光を使って1度に多くの情報を伝送できる光通信技術のしくみと特徴について学ぶ.
12週 光ファイバ通信2
ギガからテラビットの時代に用いられる光通信技術および光増幅(EDF)技術について学ぶ.
13週 光応用技術1
光ディスク,ディジタルカメラ,イメージスキャナーの構造と原理について学習する.
14週 光応用技術2
レーザプリンタ,LCD,PDPなどについて学ぶ.
15週 期末試験

16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。3
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。3
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。3
真性半導体と不純物半導体を説明できる。3
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。3
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。3

評価割合

試験期末試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合0000000
基礎的能力0000000
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000