計算機工学2

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 計算機工学2
科目番号 0018 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 : 1
開設学科 情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 (教科書) 馬場敬信: コンピュータアーキテクチャ(改訂4版),オーム社(2016)
担当教員 稲葉 洋

到達目標

(1) メモリ階層の考え方を理解し,説明できる.
(2) 仮想メモリの原理と構成方式について理解し,説明できる.
(3) キャッシュメモリの原理と構成方式について理解し,説明できる.
(4) コンピュータの制御アーキテクチャについて理解し,説明できる.
(5) 配線論理制御方式とマイクロプログラム制御方式を理解し,説明できる.
(6) パイプライン制御について理解し,説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 この講義では,計算機を動かす五つの仕組みのうち「記憶」と「制御」について,処理の高速化・効率化の観点から基礎計算機工学より少し掘り下げて学びます.
記憶について,現在の計算機は,入力された情報を一度記憶装置に保存しそこから読み出して処理する,また,処理した結果を再度記憶装置に保存するという流れを取ります.このことは,計算機の性能を上げるうえで大きな制約となります.この講義では,この制約を緩和する方法である仮想記憶とキャッシュについて説明します.
一方,制御は,「演算」・「記憶」・「入力・出力」を取りまとめる役目を持ちます.計算機という装置全体がうまく機能するために各所に命令を送る,いわば人間でいう神経の役割を果たします.講義では,制御の方法と制御の高速化について説明します.
授業の進め方・方法:
到達目標 (1) ~ (3) を中間試験で,(4) ~(6)を期末試験で評価する.
(中間得点+期末得点)/2(但し、小数点以下切り上げ)が60点以上(100点満点)を合格とする.

注意点:
【自学自習時間】復習:15時間
・ 再試験は行わない.また,理解度確認のためのレポート,小テストを課す場合もあるが,それらは最終成績評価には無関係である
・ 学修単位科目であり,1回の講義(90分)あたり45分以上の復習をしているものとして講義・演習を進める

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 基礎計算機工学の復習
メモリ装置の種類,メモリ素子,メインメモリの構造,メモリ階層
2週 仮想記憶1
仮想記憶(仮想メモリ)の意義と役割
3週 仮想記憶2
ページング方式とセグメント方式の違い
4週 仮想記憶3
ページング方式の原理
5週 仮想記憶4
ページ置き換えアルゴリズム
6週 キャッシュシステム1
キャッシュシステムの意義と役割
7週 キャッシュシステム2
代表的方式(ダイレクトマッピング・フルアソシアティブ・セットアソシアティブ)の説明
8週 キャッシュシステム3
ヒット・ミスヒットの考え方
4thQ
9週 中間試験
1-8回までの内容を確認する
10週 制御アーキテクチャ1
制御方式の種類(配線論理制御・マイクロプログラム制御)とその特徴
11週 制御アーキテクチャ2
制御の高速化-パイプライン処理
12週 制御アーキテクチャ3
パイプライン処理の問題点-ハザード
13週 制御アーキテクチャ4
さらなる制御の高速化-スーパーパイプライン,スーパスカラ,VLIW
14週 制御アーキテクチャ5
計算機の性能の表し方(CPI,MIPS)
15週 期末試験
10-14回までの内容を確認する
16週 期末試験の解説,まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合0000000
基礎的能力0000000
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000