到達目標
(1) 集合と写像の基礎を理解している
(2) 組み合わせ論,アルゴリズムと計算量の基礎を理解している
(3) グラフ理論の基礎について理解している
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 集合と写像の基礎をよく理解している | 集合と写像の基礎を理解している | 集合と写像の基礎を理解していない |
評価項目2 | 組み合わせ論,アルゴリズムと計算量の基礎をよく理解している | 組み合わせ論,アルゴリズムと計算量の基礎を理解している | 組み合わせ論,アルゴリズムと計算量の基礎を理解していない |
評価項目3 | グラフ理論の基礎についてよく理解している | グラフ理論の基礎について理解している | グラフ理論の基礎について理解していない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
コンピュータの近年における著しい発展とともに,これまでの高専での線形代数,微分積分学以外の数学も理系の基礎として必要とされている.基礎情報数学では,情報科学の基礎となる離散数学の基礎を学ぶ.特に,本科目では集合,写像,組み合わせ解析,グラフ理論,有限オートマトンの基礎を扱う.なお,本科目は情報処理学会が策定したIPSJ-SE推奨カリキュラムの「離散数学と代数構造」中の主要な内容に対応する
(このカリキュラムはIEEE/ACM-CCSEカリキュラム:"Functions, Relations and Sets", "Graphs and Trees", "Number Theory", "Algebraic Structures"にも対応).
授業の進め方・方法:
到達目標(1)~(3)の達成度について,定期試験 (中間試験40%,期末試験40%)と課題演習(小テスト,レポート等20%)で評価する.100点満点に換算して60点以上を合格とする.
なお,出席要件は課さないが,20%の評価を行う課題演習において,20点満点中12点未満の学生については定期試験の成績に関わらず最終成績を不合格とする.
注意点:
【自学自習】予習・復習10時間,定期試験の準備5時間.
・ 本科目は学修単位科目であり,予習復習10時間以上,試験勉強5時間以上を必要とします.
・ 本科目は特に理由がない限り再試験を実施しない.
・ なお,不合格者については課題演習20%の評価が20点中12点以上で,かつ最終成績が36点以上未満の学生に対して次年度以降に追認試験を実施することがある.
・ 不明な点はできるだけ早く解決すること.
・ 復習が基本であるが,テキストが配布されている場合は事前にテキストを熟読しておくこと.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
集合論の基礎1 集合の概念と表記法,集合間の関係(和,差,共通集合,交換律,結合律,分配律,吸収律など)とその記法について,具体例を用いて講義する.
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2週 |
集合論の基礎2 補集合,べき集合,有限集合,無限集合の定義とその表記法について,具体例を用いて講義する.
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3週 |
写像について1 集合を基礎とし,写像について学ぶ.写像とは何か,定義域,値域,原像,恒等写像について講義する.
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4週 |
写像について2 写像の応用である単射,全射,全単射,合成について,具体例を用いて講義する.
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5週 |
写像について3 合成に関する法則,逆写像,直積(デカルト積),射影について講義する.特に直積と射影は関係データベースにも関連する内容である.
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6週 |
写像について3 写像の応用である単射,全射,全単射,合成について,具体例を用いて講義する.
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7週 |
写像について4 写像の応用である単射,全射,全単射,合成について,具体例を用いて講義する.
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8週 |
中間試験 1~7回目までの内容について試験を実施する.
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4thQ |
9週 |
中間試験の解答,組み合わせ論1 組み合わせ最適化とその基本概念、次元の呪いについて解説する
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10週 |
組み合わせ論2 アルゴリズムと数列の漸近的振る舞いについて解説する
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11週 |
組み合わせ論3 組み合わせ最適化問題の近似解法のいくつかについて解説する
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12週 |
グラフ理論の基礎1 グラフ理論の基礎について解説する.
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13週 |
グラフ理論の基礎2 グラフ理論の基礎について解説する.
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14週 |
グラフ理論の基礎3 グラフ理論の基礎について解説する.
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15週 |
期末試験 9~14回目までの内容について試験を実施する.
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16週 |
期末試験の解答,まとめ
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 情報数学・情報理論 | 集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。 | 3 | |
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。 | 3 | |
離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 小テスト,レポート等 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 20 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 0 | 0 | 20 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |