ネットワーク管理1

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 ネットワーク管理1
科目番号 0034 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 教科書:自作プリント
担当教員 金山 典世,岩澤 全規

到達目標

TCP/IPの基礎について理解している。
ルーティングについて理解している。
NATについて理解している。
DNSについて理解している。
Mailの仕組みについて理解している。
これらのサービスにおけるセキュリティについて基本的な理解をする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
経路制御ネットワークに応じて自由に経路制御を設定、確認できる。デフォルト経路制御を設定し、確認ができる。経路制御が設定できない。
NATNAPTに加えて、ポートフォワーディングを設定し、確認できる。NAPTの設定し、確認ができる。NATが適切に設定できない。
DNS外向け、内向けDNSを設定し、動作確認ができる。同様に、逆引きについてもできる。表引きのDNSを設定し、確認ができる。DNSが適切に設定できない。
Mailドメイン代表のMailサーバを設定し、メイルヘッダやログからその動作の確認ができる。送受信のためのMailサーバを設定し、テストができる。Mailが適切に設定できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 J3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目の目標は、「情報ネットワーク」に引き続き、インターネットに代表される情報ネットワークの仕組みについて実践的に理解することにある。本科目では、TCP/IPプロトコルの理解に基づき、セキュアでより実際的なネットワーク管理を通じて、インターネット技術の理解を目指す。なお,本科目は,情報処理学会が策定したIPSJ-SE推奨カリキュラムの「デジタル通信とコンピュータネットワークおよび演習」中の主要な内容に対応する(このカリキュラムはIEEE/ACM-CCSEカリキュラム:network communication basicにも対応).
授業の進め方・方法:
到達目標(1)~(5)の到達度を,約20本程度の課題で評価し、これをもって本科目の総合評価とする。総合評価が100点満点中60点以上であることを合格の条件とする。
注意点:
「情報ネットワーク」の内容について理解していること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 オープンソースとUnix
オープンソースとUnixシステムについて基本的な理解を得る。
基本的なUnixシステムを理解する。
2週 FreeBSDのインストールと環境設定
FreeBSDを仮想PCにインストールし、環境設定を行う。
仮想PCを理解し、その上でUnixサーバを動作させる。
3週 Unixコマンドとエディタユーザー管理ファイル・ディスク管理
管理で用いられるUnixコマンドとviエディタについて学ぶ。
Unixサーバの基本的な管理について学ぶ。
4週 Unixシステム管理I
ユーザー管理方法について具体的に学び、演習を行う。
ユーザ管理方法を学び、実際に作成・削除を行う。
5週 Unixシステム管理 II
システムのファイル・ディスク管理方法について具体的に学び、演習を行う。引き続き、ネットワークを構築し、静的ルーティングを行う。
実際にケーブルを用いて、接続し、基本的な経路制御を行う。
6週 静的ルーティング I
静的ルーティングの設定方法について学び、グループ単位でサイトを作る。
仮想的にサイト内部のネットワークを構築する。
7週 静的ルーティング II
静的ルーティングによるネットワーク構築のチェック手法について学ぶ。
仮想的にサイト間のネットワークを構築する。
8週 NATとWWW
IPアドレスの変換手法を学び、サイト毎にNATを立て、WWWサーバの演習を行う。
NATを利用し、外部へのサービスの隠蔽と公開を行う。同時に、NATがセキュリティ確保の手段でもあることを理解する。
4thQ
9週 DNS I
DNSについて学び、その構築方法を具体的に学ぶ。
表引きのDNSを設定する。
10週 DNS II
DNSを実際にサイト毎に構築を行い、相互の参照について演習する。
逆引きのDNSを設定し、仮想的なサイト間での参照を確認する。
11週 DNS III
スレーブをたて、DNSの冗長構成について学び、演習を行う。
外向け、内向けDNSを設定すると共に、スレーブDNSを設定・確認する。
12週 Mail I
Mailサーバの仕組み、構成について学ぶ。
Mailサーバを学び、導入を行う。
13週 Mail II
Mailサーバを構築し、サイト内部でのメイル交換について学び、演習を行う。
仮想的なサイト内部でのメイル送受信を行う。
14週 Mail III
引き続き、サイト間でのメイル交換について学び、演習を行う。
仮想的なサイト間でのメイル送受信を行う。メイルのセキュリティを理解する。
15週 まとめ
DNS, Mail, WWW などがそれぞれ同時に動作しているか確認をする。
DNSを用いた様々なサービスの動作を確認する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報通信ネットワークプロトコルの概念を説明できる。3
プロトコルの階層化の概念や利点を説明できる。3
ローカルエリアネットワークの概念を説明できる。3
インターネットの概念を説明できる。3
TCP/IPの4階層について、各層の役割を説明でき、各層に関係する具体的かつ標準的な規約や技術を説明できる。3
主要なサーバの構築方法を説明できる。3
情報通信ネットワークを利用したアプリケーションの作成方法を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他課題合計
総合評価割合000000100100
基礎的能力0000004040
専門的能力0000004040
分野横断的能力0000002020