概要:
近年,コンピュータによるサービスがブラウザを介したクラウドサービスへ移行してきている.クラウドサービスは,個別のコンピュータを持つことなくいつでもどこでもサービスを受けられることが利点であり,そのサービスは益々多様化すると思われる。
そのサービスの中心となっているのが,クライアント-サーバモデルにおけるサーバ側のプログラムである.このプログラムは従来のHTMLのみよるページ提供とは異なり,クライアントの要求に対して動的にページを作成しリプライする.本科目では,この仕組みの基礎およびサーバーサイドのウェブプログラミングの基礎を学習する.
授業の進め方・方法:
到達目標(1)~(3)の到達度を,
・中間試験 30%
・期末試験 30%
・不定期授業課題(実習を含む) 40%
の割合で評価し,これらの合計を本科目の総合評価とする.総合評価が100点満点中60点以上であることを合格の条件とする. なお,不定期授業課題の点数は2/3以上の提出を必要とする(以下の場合は0点とする).
注意点:
本科目は,3年生科目の「情報工学実験1(WWW入門)」で学習した内容(静的ページ作成よるウェブサイト構築)を拡張(動的ページ作成によるウェブサイト構築)したものである.なお,本科目は原則再試験を行わない.本科目は学修単位科目であり,1回の授業(90分)に対して,180分以上の自学自習が必要である。
参考書:小川雄大 他,”パーフェクトPHP”,技術評論社
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
クライアントーサーバモデルの基礎知識 ・クライアントーサーバモデルの基礎
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評価項目1および2を理解
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2週 |
Webサービスの基礎 ・クラウドサービスの基礎,その種類
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評価項目1および2を理解
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3週 |
クラウドサービス提供のための環境構築 ・XAMPPを用いた開発環境の構築
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評価項目1および2を理解
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4週 |
PHPの基礎(1) ・PHPとは.コンパイラ型言語とインタプリタ型言語.Hello World
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評価項目3を理解
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5週 |
PHPの基礎(2) ・基本的な構文
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評価項目3を理解
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6週 |
PHPの基礎(3) ・型と演算子
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評価項目3を理解
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7週 |
PHPの基礎(4) ・制御構造と関数 |
評価項目3を理解
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8週 |
中間試験 ・第1~7回までの授業内容について期末試験を行う. |
評価項目1~3の理解度を測る
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2ndQ |
9週 |
PHPの基礎(5) ・セッション |
評価項目3を理解
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10週 |
PHPの基礎(6) ・クラスとオブジェクト
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評価項目3を理解
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11週 |
ウェブアプリケーションの基礎(1) ・フォームによるプログラミング
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評価項目4を理解
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12週 |
ウェブアプリケーションの基礎(2) ・セッション管理
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評価項目4を理解
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13週 |
ウェブアプリケーションの基礎(3) ・フレームワーク
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評価項目4を理解
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14週 |
ウェブアプリケーションの基礎(4) ・セキュリティ
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評価項目4を理解
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15週 |
期末試験 ・第9~14回までの授業内容について期末試験を行う.
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評価項目1~4の理解度を測る
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16週 |
ウェブプログラミング手法総論 期末試験レビュー,ウェブプログラミング手法の総まとめ
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評価項目1~4を理解
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | プログラミング | 代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。 | 4 | |
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。 | 4 | |
変数の概念を説明できる。 | 4 | |
データ型の概念を説明できる。 | 4 | |
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。 | 4 | |
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。 | 4 | |
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。 | 4 | |
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。 | 4 | |
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。 | 4 | |
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。 | 4 | |
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。 | 2 | |
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。 | 2 | |
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。 | 2 | |
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。 | 2 | |
ソフトウェア | アルゴリズムの概念を説明できる。 | 3 | |
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。 | 3 | |
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。 | 3 | |
整列、探索など、基本的なアルゴリズムについて説明できる。 | 3 | |
ソフトウェアを中心としたシステム開発のプロセスを説明できる。 | 2 | |
システムプログラム | 記憶管理の基本的な考え方について説明できる。 | 2 | |
形式言語の概念について説明できる。 | 3 | |
オートマトンの概念について説明できる。 | 3 | |
コンパイラの役割と仕組みについて説明できる。 | 3 | |
その他の学習内容 | 基本的なアクセス制御技術について説明できる。 | 2 | |